コズモポリス

  • 新潮社
3.29
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105418045

作品紹介・あらすじ

時代の寵児として、超巨大ハイテクリムジンから秒単位で投資を続ける男はその日、たちまち巨億を失う危機にあった。だが、その渦中にあっても繰り返される無軌道なセックス、狂気と見まごう振る舞い、背後には、忍び寄る殺人者の手…。幻想でしかない金に狂奔し、身体性を忘却した男は、N.Y.横断後いったい何を目にすることになるのか?現代アメリカ文学最大の巨匠が放つ極上のサスペンス、哄笑に満ちた都市の伝説。

感想・レビュー・書評

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  • 2020/5/17購入
    2021/3/7読了

  • あんまり期待せずに読み進める。何この吸引力。若くして巨万の富を手に入れた証券アナリスト。世界中が彼のことを憎たらしいと思っている。彼の転落を待ち望んでる。海辺で砂の山を作って、「必ず」壊れてなくなるとわかっているものを「今日はまだあるな」とただ確認する。しかし私だってまだ20代で仕事も絶好調金も腐るほど有り余ってたら確実に調子こく。何も考えずに周りの誘惑乗りまくる。だからこそ、この主人公には激しく共感し、それなのに対岸の火事のように知らん顔をし、優越感に浸っているのだ。

  • ITバブル崩壊を描いた小説。金融の崩壊とともに主人公は、自分の存在価値が分からなくなる

  • 図書館でレンタル。

    残念、100Pでタイムアップ。返却期限が来てしまった・・

    忙しかったのもあるけれど、なかなか、感情移入できずに
    終わってしまった。
    ちょっと私には読みにくい文章。

    若くてハンサム、金持ち、愛人、SEX、孤独

    ひたすらリムジンでの移動で、この先どんな風に話が進んで
    終わるのか

    もう暫くしてからリベンジしたい。

  • 読みづらかったなぁ。何かモヤモヤと何かを思い出しかけているのに掴めないような、そんな感じの話でした。

  • ひたすらに難解。
    だけどなんだか癖になるドン・デリーロの世界。

    コズモポリスは、温度もにおいも無い近未来的なハイテクノロジーと、完璧とはほど遠く計算できない人体のあれこれを格子状に編み込んだような小説だと思った。
    その格子の編み目から、なにかが見える、、、はずなんだけど、よく分からなかった。。むずかしい。

    画面を流れてゆく数字。
    愛人とのセックス、医者の触診、非対称の前立腺、リムジンでの排泄、顔にかけられたパイ、スタンガン、銃、その痛み。

    クローネンバーグが映画化したらしいので、とても観たい。

  • 非対称な前立腺。抗議デモの暴徒たち。愛人に押し付けられたスタンガンの衝撃。銃で撃った掌の痛み。それらはテクノロジーの発達した高文明社会にあっても数値やデータに転換しようのない人間性や身体性を痛切に訴えてくる。

  • この人の何がすきというのがうまく言えなかったけど、解説によるとどうやら身体性と呼ぶものらしい。言語化の過程を含めた体への反応に、執拗な関心がある。感覚。任意の状況でやってくるそれら、その組み合わせを知って面白がるのがしたい。自分のそれらを観察することが面白いから、場合、罵られたとき、人と話しているとき、外に立っているとき、快感、絶望、それぞれの実験と思って懸命に探す。固執ゆえに、搾り出してさえいるかもしれない。一瞬一瞬の内包される思考、追ううちに時間は移行している。言語化可能な速度を超えて。そこがすきなので、個人的にはTHE BODY ARTISTのが面白い。

  • 白状しますと、巻末の訳者さんのあらすじを読んで、やっと分かった次第です。シェイナーがなんとなく気になっていて、次いつでてくるのかなーと思っていましたが、最後まで本当に出てきませんでした。途中までどんなオチがあるのだろう!?と期待していましたが、そういうお話ではなかったようですね。入門編にしてはとても難しかったです;

  • いきぐるしい。

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著者プロフィール

1936年、ニューヨークに生まれる。アメリカ合衆国を代表する小説家、劇作家の一人。1971年、『アメリカーナ』で小説家デビュー。代表作に、本書『ホワイトノイズ』(1985年)の他、『リブラ――時の秤』(1988年/邦訳=文藝春秋、1991年)、『マオⅡ』(1991年/邦訳=本の友社、2000年)、『アンダーワールド』(1997年/邦訳=新潮社、2002年)、『堕ちてゆく男』(2007年/邦訳=新潮社、2009年)、『ポイント・オメガ』(2010年/邦訳=水声社、2019年)、『ゼロ・K』(2016年)、『沈黙』(2020年/邦訳=水声社、2021年)などがある。

「2022年 『ホワイト・ノイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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