- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106106132
感想・レビュー・書評
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アメリカにいてニュースを聴いたりアメリカの歴史書を読んでいる「Constitution」という言葉に多く触れる。
特に今年は大統領選挙の年でもあり、特にその関連のディベート、報道では顕著だ。
大統領は連邦最高裁判所の判事を指名する権限を持ち、判事に任期がないこともあり、大統領を選ぶにあたり、この権限の重要性を訴えるケースも多い。
(日本では考えられないこと)
アメリカの「Constitution」は連邦国家の最低限の定めを記したものなので極めてシンプル。
故に、州レベルで定める法律が「Constitution」に沿ったものなのか法的解釈の争いが絶えないし、その意味で連邦最高裁判所の人選に政治家は過剰に反応する。
アメリカは多民族国家なので個々人の価値観もまちまち。却って憲法に忠実にならないと、社会が成り立たない、という事情もあるのかもしれない。
アメリカの事情を知ると共に、この本を読んで、自分が日本国憲法のことを余りにも知らなかったこと、学生時代の勉強の題材程度としか認識してこなかったことに気恥ずかしい思いを抱いた。
改めて憲法全文を読んでみると、意外な気付きもあったりする。
法律の条文は無味乾燥なものと思いがちだが、憲法は、国の在るべき姿を定めたものであり、文章に精神が宿っているともいえる。
憲法はもっと身近な存在であるべきなのだろう。
立憲主義を掲げる法治国家としても。
以下引用~
・一般の法律の多くが国民が守るべき内容を定めているのに対して、憲法は「その国の権力者が守るべきもの」なのです。・・・・ どんな権力も、憲法の規定に従って統治しなければなりません。この原理を「立憲主義」といっています。
・最高裁判所裁判官の定年は70歳です。ちなみに、アメリカの連邦最高裁判所の判事に定例はありません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
憲法のことを学び直したくて手に取りました。
改めて「なるほど」と思う部分もいくつか。
日本国憲法、大切にしていきたいです。 -
今の憲法の根本を知ることは、改正論議の礎となるべきことと考えます。改憲を党是とする政党が衆参両院で与党第一党となっている今、日本国憲法を知ることはとても重要です。
そのためにオススメできる一冊。 -
池上さんの手にかかるとさすがである。
とても分かりやすかった。
難しいものだと思っていたが、私たち国民に直接関係のあるものだから、身近な内容で書かれている本書は誰でも簡単に読めるだろう。
ただ、その解釈となると話は別である。
本書は、タイトルにもあるように日本国憲法の超訳であり、解説ではない。
つまり、分かりにくい原文を著者が訳しているという内容である。
超訳であるから、そこには著者の主観も含まれているがそれでも憲法を知るために有意義な一冊である。 -
なんか心に引っかかるところがあったので、それだけでもよかった。これ読んでから憲法談義を聞くと理解が進んだ。
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勉強になりましたー。
基礎の「キ」はわかりました。
もちろん、本質を知るにはもっと深く勉強しなければならないのでしょうが。
「憲法」は、国民が権力者に規制をかけるものだというのが
目から鱗でした。
初めて知りました(恥)
高校教科書の定番で、
『「である」ことと「する」こと』という教材がありますが、
あそこに書かれていることが実感としてわかりました。
これを機に、もう少し世間について勉強したいと思います。 -
良書。
流石、池上彰さん、わかりやすい、ポイントをついている。
今まで、憲法の理解が足りなかった。政府に騙されていた気がする。 -
立憲主義、憲法解釈変更閣議決定、基本的人権の尊重、憲法9条、憲法は、国民が権力者に対して国民の権利を守らせるもの
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池上さんの解説文言自体は分かりやすかった!
ただ、視覚的にもうすこし分かりやすければ・・と残念感あり。
単に日本国憲法で記されている文言を分りやすく解説してるだけでなく、日本国憲法から日本の歴史や事情が読み取れたり、日本国憲法がらみのニュースがまとめて把握できた。
また、北朝鮮、中国、の憲法も紹介されており、憲法が国民の努力によって守り抜かなければ、意味のないお飾りになってしまい、対外からも不信という厳しい評価を得ることにしかならない。そして何より、当たり前であることが当たり前でなくなってしまう怖さを感じた。
アメリカの憲法は、時代背景に伴い改憲がなされており長い歴史を感じた。
さて、日本国憲法はこれから先、どうなるのだろう?!
もっといろんなことを知り、国民の一人として考え、今後あるかもしれない国民投票に参加したいと思う。 -
久しぶりに日本国憲法に触れました。現在の政治的問題を踏まえ分かりやすく解説しています。