SOSの猿

著者 :
  • 中央公論新社
2.95
  • (139)
  • (468)
  • (1138)
  • (552)
  • (154)
本棚登録 : 6575
レビュー : 902
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120040801

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  子どもの頃憧れていた、一回り年上の「辺見のお姉さん」に呼び出された遠藤二郎。しかし、彼女はすでに40を過ぎ、くたびれた様子でかつての面影はなかった。そのはず、聞けば彼女の息子は20代で「ひきこもり」状態だという。家電量販店に勤める二郎が副業でカウンセラー的なことをやっていると聞き、力になってほしいのだという。しかし、二郎の仕事はカウンセラーではなく、悪霊を追い払うエクソシストなのだった…。 

     ↑ここまで読むと変な話。でも伊坂さんとなると、わくわくして、さくさく読書が進むから不思議です。物語は遠藤二郎が語る悪魔祓いの話と、孫悟空なる「猿」が語る品質管理部の五十嵐真(証券会社のトラブルの原因調査をしている)の話と交互に進んでいきます。そして、2つの話が1つになったとき、今までのあれこれが、ストンストンと落ち着いていき(ある程度察しがつきますが)あとは一気にラストへ…

     伊坂さん初心者には、あまり薦められないけど、ファンは一読あれ。個人的には「母」対「息子」のシチュエイションに感じる部分がありました。

  • 伊坂ワールドらしい、ぐいぐい引っ張る展開。
    あちこちちらかしたと思ったら、今度はどんどんつながってゆく。
    おもしろいなぁと思っている間に読み終わってしまう。
    今回も例外にならず・・・。

    でも、ちょっとわからなかったなぁ。
    この人、登場する必要ある??とか。
    西遊記もざっとしか知らないから、いまひとつ???のところも・・。

    相変わらず、世の中がっちりつかんでいます。
    そんな話題豊富さに感動します。

  • 「私の話」と「猿の話」が交互に語られる謎解きファンタジーっぽいお話。

    家電量販店の店員・遠藤二郎は「悪魔祓い」の技術で知人の息子・眞人のひきこもりを改善しようとするが、少年は奇怪な反応を示し・・・
    一方、真面目すぎる調査員・五十嵐真は20分間で300億円の損失を出した株誤発注事件の原因を探るうち、幻覚に翻弄され始め・・・。

    伊坂さんらしい時間トリック的なものが仕掛けられてます。
    確か、漫画のSARUとの共作になっているらしい。漫画の方を読んでいないのでイマイチな部分もありますが、この話の一部である「本当の答えを見つけず自分の中で理由をつけて納得させて安心させる」という人間の心理については非常に納得しました。

    ★「恐ろしい結果」から目を逸らし、安心したいがために、「勝手に理由を想像し、納得する」のだ。

  • 大まかに二つの話が交互に進行していくんで、忘れないように振り返り振り返り、そして夢中でこの物語の一つ一つを組み合わせていくようなパズルが完成を待ちきれない感じで読み進めましたが、終わりがふにゃんとしてしまった^^;;;ま、これはこれで面白いんでしょう。

  • ちょっと特殊な人々が出てきて、特殊な体験をする、という意味では伊坂ワールドの中にいるのであろけど、ユングの全体意識と孫悟空と株と引きこもり、解説の多い小説だった。

  • 2010.06.12
    二度目読み終わり。
    最近五十嵐大介さんのSARUを読んでもう一度こっちを読んだら、あっ!このエピソードって!!?
    というリンクがいくつかあってワクワクしました。
    あと、一度目読んだ時はなかなか雰囲気の違いに馴染めませんでしたが、
    物語を考えたりその後を想像することで救われる、という考えは、ある意味これまでの伊坂さんの作品が突拍子もない設定から始まっていることに通じているような、そんな気がしました。
    うまくまとまらないけれど、一見スタイルはこれまでと違うけど、じっくり中身をみれば、やっぱり伊坂さんらしい言葉や考えに溢れてました。

  • 半分くらいまでは読むのが苦痛に感じるほど読みにくく頭に入らなかった。
    しかし、中盤から二つの物語が一つになっていくにかけて段々と引き込まれていき、一気に読み終えることができた。
    前半を我慢して読めればまあまあかと

  • AかBかだけでなく、AでありBである。

    そんな考え方をすれば、楽しみの幅が広がる。
    それを教わった。

    ( ・_ゝ・)<これまた想像力は人を救う

  • 困っている人を見ると何とかしてあげたいと思わずにはいられない体質の『二郎』は、昔の知り合いから引きこもりの息子について相談を受ける。断り切れず訪ねると、彼は自分は孫悟空だと名乗り、半年後に起こる出来事を語り始める。

    他人の痛みにめっぽう弱い『二郎』パートと、原因を探らずにはいられないミスター因果関係こと
    『五十嵐』パート交互に続く。
    さてさて、二人はどこで交わるのか?さらには伊坂氏であるので、小さな小道具も見落とせない。私的には『守銭奴』さんと段ボールが気になって仕方がなかった。その段ボールは結構無理矢理に登場させられたと思い気や、全くもって無駄になるという使い方が面白かった。
    尚、この作品は漫画作家さんとの競作だそうで、そちらも気になるところです。

  • これも新聞連載かぁ。
    ちょっと掴みかねる印象。

著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

SOSの猿のその他の作品

SOSの猿 (中公文庫) Kindle版 SOSの猿 (中公文庫) 伊坂幸太郎
SOSの猿 (中公文庫) 文庫 SOSの猿 (中公文庫) 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎の作品

ツイートする