嫁をやめる日

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 134
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120049613

感想・レビュー・書評

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  • 「姻族関係終了届」と「複氏届」

  • 垣谷さんは、いつも目の付けどころがいいなぁと思う。
    今回も、面白かったです。
    ラストはいつも通りのすべてがうまくいく感じのハッピーエンド。
    自分も嫁の立場だし、共感できるポイント多し。
    実の父親が良かった。

  • 夫が急死した。
    義理の両親。引きこもりの義理姉。
    嫁として、夫が居なくても、
    肩にのしかかる負担。
    いい人ね。と言われながら、
    実は、便利に使われている。
    軽くみられている。
    つぶしてもよい人間。
    悩む主人公に、
    実父が動く。
    相手を批判しないで、
    淡々と正直に思った事を伝える。
    簡単なようでいて難しい。
    実父。長年に亘り客商売一本で
    生き抜いてきただけあって頼もしい。
    味方がいるって有難い。
    いろいろ考えすぎると、
    頭でっかちで、破裂しちゃうけど。
    無理せず。
    やれる事をやっていこう。
    付き合っていこう。
    自分の人生を諦めない。
    と決めた主人公。
    最後は、ホロっとして、
    晴れ晴れとして、良かった。

  • 夫に先立たれた後
    嫁と夫の親族との関わり方かぁ。
    これはあんまり考えたことなかったけど
    なるほど、難しい。

    自分ならどうするかなぁと、
    思わず考えこんでしまった。

    ラスト上手く行きすぎ感はあるが
    確かに「できる範囲で協力する」
    っていうのが落としどころかな。

  • 面白かった!
    夫に先立たれた妻(40代)が夫の家族に縛られ続ける状態から脱しようとする話。
    夫が死んだらそれで縁が終わるわけではなくて、向こうの両親が自分らの老後の面倒をみるのが当たり前と考えているのもゾッとしたし、夫の生前に義両親との関係が良好であればあるほど拗れる場合もあるのだなぁと思った。

  • 知らない言葉がいっぱい出てきて驚きの連続でした。
    人生の半ばで伴侶を失い、後に残されたのは赤の他人の世話って考えただけでもゾッとするねぇ
    でもただ離縁するだけじゃなく、それまでハラハラだったのを最後にほろっとさせる締めくくり巧い!っと感心した

  • 私は嫁だけど、夫は次男だし、姑は亡くなっていて舅とは離れて暮らしているので、嫁の務めは全然していない。なので、ここまで縛られたり頼られたりすることもなく暮らしている。

    子どものこと、自分の仕事、家事に追われていて、夫婦のこと、親のことは後回しになっているので、もう少し、寄り添ってみようと思う。

  • 長崎の旧家に嫁いだが未亡人になり。居酒屋のお父さんがいい人でよかった。

  • 2017 8/1

  • 夫が急逝してから「嫁」としての立場を息苦しく感じてきた主人公が、姻族関係終了届を出して自由を手に入れる、というお話なんですが、そこで終わりではなく。むしろその続きにこそ、心に響くものがあったように思います。

    誰か一人が悪いのではなくて、夏葉子にも夫にも義父母にも実父母にも、それぞれ悪い所があって。一度でも本気で腹を割って話し合うことができていたら、こんな風にこじれなかったんじゃないかと思いました。
    本当の意味での「家族」になるためには、思いやり、歩み寄る努力が必要なんでしょうね。

    このお話のラストには優しさがあるけれど、現実はどうかなぁ。縁を切って終わり、というケースも多そう。夏葉子を自分に置き換えて考えてみても、許せる自信はないし・・・。
    私も努力しないとダメですね。これからでも。

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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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