持続可能な魂の利用 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.65
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本棚登録 : 1516
感想 : 165
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120053061

感想・レビュー・書評

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  • 途中で何度も読むのを辞めたくなりました。
    「おじさん」が読んだら発狂しそうな内容だなぁ〜と考えつつも、女である自分自身も所々「ん?」と感じてしまう部分がありました。
    高評価をしているのは少なからず女性ばっかりなんだろうな〜
    簡潔にこの本をまとめると偏りが凄い、この一言に尽きるかなと。

    男性に向けた皮肉なメッセージが至る所に込められており、おじさんは押し付けがましいみたいな事も結構書かれているなと思ったのですが、作者も作者で押し付けがましい事してないですか?
    結局こういう問題って難しいですよね。
    深く考えようとすると生物学とかも関わってくるんじゃないかな〜。
    でも難しいからって逃げちゃダメですよね。

    最近の風潮的にこういう話題が過敏に取り扱われている時があり、そういう話題をしんどいと感じてしまうわたしには、まだ読むのが少し早かったかな〜と読み始めてから思いました。

    歩と、敬子を退職に追いやったクソ男の言い合いの部分はちょっとスッキリしました。

  • 私もあなたも、女も男も、性による不満を感じた瞬間に心の中に革命家が産まれている 私は現代のウテナになりたい そんな私を慰め、勇気付けてくれた大切な作品です。毎日はレジスタンス。

  • まず本筋とはズレるが、この本が推しの存在は自分の“持続可能な魂の利用”に繋がっていると明言していることに単純に救われた。推しを消費しているという事実と、彼らがいなくては生きていけないという依存に多少なりとも罪悪感を抱いていたから。とりあえず今は今日を無事に生きることだけ考えて、彼らの眩い輝きに照らされていたい。それでも良いのだと勝手に納得させてもらった。

    “おじさん”から少女が見えなくなる。すなわち少女を性的なモノとして消費してきた“おじさん”からは、性的な身体をもはや持たない少女たちは見えないということだと理解したが、これは破滅と共にしか手に入れることのできないユートピアだと思った。今のこの国の状態では“おじさん”を圧倒的少数派とするかもしくは少女の身体性をなくすか、それしか希望を見出す方法はないと思えるほどひどい状況にあり、にも関わらずその事実に気づかない人間が多すぎるということか。この、現実では不可能なリセットという思考実験を行った結果に、避けられない破滅と希望を同時に見た。しかし一度読んだくらいじゃ、1ミリくらいしか理解できていない気がする。もう少し時間おいてまた読み返したい。

  • #英語 The Sustainable Use of Our Souls

    息苦しい現実に押しつぶされそうになりながら、この物語に夢をみさせてもらった。

  • 読み応えのある本だった。
    ほのかに感じ続けている事柄がわかりやすく、
    そうだ・・そうだよね。と覚える。

    本当この本に書かれているように
    おじさんから日本を奪還しないと、
    危ないってことかなって思う。

    おじさんというのは、年齢とか外見とかからわかるものではなく、「おじさん」的思考を持っている人ということ。

    男女のわけへだてなく

  • 「おじさん」にだけ少女が見えなくなった、から始まる物語。

  • なんか最近の「おばさん」はこういうのを求めているんだろうなって。
    専業主婦になって家事と育児を一手に引き受けて、夫の半歩後ろを歩きたい女もまた、見えないことにされる世界観でした。

  • 書かれていることは理解できるし、作者がどれだけ悔しい思いややりきれない思いをしてきたかもわかるけど、直球すぎではないかと…。松田さん抹殺されないか?と思いました。

  • 社会で若い頃から"おじさん"と対峙してきた私からしたら、これはとってもファンタジーだ。今の世の中を限定的にディスっていて面白い。なかなか辛辣。

  • なんか好き
    おじさんから少女が見えなくなったらどんな感じになるのか普通に気になるし、元日本のアイドルグループだった子のアイドル時代の話とかピンクのスタンガンの下りとか、自分が日頃から感じてた『今、魂消費されてるな辛い』っていう心情が語源化されててこういう思いしてる人やっぱりいるんだって思った。
    あと、欅坂がモデルになってるって知らなくて読んでたらえ、これ平手のことじゃない?って沸いた
    デモの中佇む平手とファンの図綺麗だよね

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著者プロフィール

作家、翻訳家。著書に、小説『スタッキング可能』『英子の森』(河出書房新社)、『おばちゃんたちのいるところ』(中央公論新社)など。2019年、『ワイルドフラワーの見えない一年』(河出書房新社)収録の短篇「女が死ぬ」がシャーリィ・ジャクスン賞候補に。訳書に、カレン・ラッセル『狼少女たちの聖ルーシー寮』『レモン畑の吸血鬼』、アメリア・グレイ『AM/PM』(いずれも河出書房新社)など。

「2020年 『彼女の体とその他の断片』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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