東京裁判 下 (中公新書 248)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121002488

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  • 「米政府およびマッカーサー元帥は、天皇の起訴は望んでいない。米国は、天皇は占領政策の成功、日本の赤化防止、日本の団結のために必要な存在だと考えている。」ここから戦後処理の口火が切られたと言えそうだ。
    それはさておき、この極東国際軍事裁判の流れを知るにつれ、果たしてこの世に客観性や公平性なるものが今だかって存在したためしがあったのだろうかと思えてくる。

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    [ 参考となる書評 ]

  • ・下巻。誰も予想しなかった文官広田弘毅の死刑判決。
    ・死刑判決を受けた7名は11人の判事の多数決で決められた。オーストラリア、ソ連には死刑が存在せず、フランス、インドの判事は死刑に意義を唱えていた。そのため残りの7人の判事の意見がどう割れるかによって死刑が決まったという事実に驚く。中国はやはり強行に全員死刑と票を入れたのだろう。
    ・名高いインドのパル判事の判決(?)だが、これは少数意見として意見書はまとめられたが法廷での朗読はウェッブ判事の判断により許されなかったということを知って驚いた。本書が書かれた1971年当時にはパル判事のこの少数意見については今ほど注目されていなかったのではないかとの感想を持った。まるでパル判事が全員無罪の判決を読み上げたかの様に思い込んでいた。現代の保守派はこの部分に殊更注目しすぎのきらいがあるかもしれない。しかし朗読も許されなかったとは。
    ・そのウェッブ自身も少数意見で死刑に反対していたというのだから驚き。法廷を支配し続けたウェッブだったが、判決については11カ国の多数決が決定したということ。7人に対しては11カ国のうち過半数が死を望んだという事はとてもつらい。強行に死刑を唱えたであろう国の中に、個人的に関係の深いフィリピンが含まれているのがなおつらい。たしかに、現地で死の行進について責められた経験もあるが。。。
    ・遺骨収集についての三文字弁護士の執念はすさまじい。線香さえ要しなければ完全な形で分骨できていたかもしれないということを知って驚くとともに、残念な思い。
    ・南京事件についても当時は現在ほどの反証を用意することができずに、数字に誇張はあれどおおむね真実として法廷が進んでいて、当事者の松井石根自身も認めているという点を読んで、また考えさせられた。何が真実なのか。。。

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