書とはどういう芸術か: 筆蝕の美学 (中公新書 1220)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121012203

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    本書は、「書は美術ならず」以来の書論を再検討し、甲骨文から前衛書までを読み解いて、言葉の書体としての書の表現を歴史的、構造的に解き明かす。

    [ 目次 ]
    序章 書はどのようなものと考えられて来たか
    第1章 書は筆蝕の芸術である―書の美はどのような構造で成立するか
    第2章 書は筆・墨・紙の芸術である―書の美の価値はなぜ生じるのか
    第3章 書は言葉の芸術である―書は何を表現するのか
    第4章 書は現在の芸術でありうるだろうか―書の再生について

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    [ 参考となる書評 ]

  • 石川さんを知った最初の本。はじめはあの字体に「?」だったな…。

  • 文学なのか美術なのか?文字なのか線なのか?抽象画と前衛書の境目は?筆蝕とは?とらえどころのない「書」という芸術を、いくつかの切り口で解きほぐそうとした一冊。「絵画には時間軸がないが、書には時間軸がある」という説明には大いに納得。書の歴史や構成など教養話も織り交ぜられているものの、素人にはちょと敷居の高い記述も多く、著者のシニカルな態度とレトリックな口調について行くのは大変だった。図版があるとしても、「書とは...」なるテーマを、活字だけの文章で表現するのが無茶なのかもしれない。---2009.01.22

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著者プロフィール

書家。京都精華大学客員教授。1945年福井県生まれ。京都大学法学部卒業。1990年『書の終焉 近代書史論』(同朋舎出版)でサントリー学芸賞、2004年『日本書史』(名古屋大学出版会)で毎日出版文化賞、同年日本文化デザイン賞、2009年『近代書史』で大佛次郎賞を受賞。2017年東京上野の森美術館にて『書だ!石川九楊展』を開催。『石川九楊著作集』全十二巻(ミネルヴァ書房)、『石川九楊自伝図録 わが書を語る』のほか、主な著書に『中國書史』(京都大学学術出版会)、『二重言語国家・日本』(中公文庫)、『日本語とはどういう言語か』(講談社学術文庫)、『説き語り 日本書史』(新潮選書)、『説き語り 中国書史』(新潮選書)、『書く 言葉・文字・書』(中公新書)、『筆蝕の構造』(ちくま学芸文庫)、『九楊先生の文字学入門』(左右社)、『河東碧梧桐 表現の永続革命』(文藝春秋)、編著書に『書の宇宙』全二十四冊(二玄社)、『蒼海 副島種臣書』(二玄社)、『書家』(新書館)、作品集に『自選自註 石川九楊作品集』(新潮社)、『石川九楊源氏物語書巻五十五帖』(求龍堂)などがある。

「2022年 『石川九楊作品集 俳句の臨界 河東碧梧桐一〇九句選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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