入門!論理学 (中公新書 1862)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121018625

感想・レビュー・書評

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  • 論理的に考えるために基本的なことを学ぶ。

  • 論理学の入門書。
    「入門」と銘打ってはいますが、本書で特筆すべきは、「言葉」を扱う論理学の本質、具体的には論理学の目的や数学における立ち位置になどに着目している点です。
    それらを噛み砕き、平易な言葉で説明がされているため、論理学を学ぶ意義、また論理学の面白さを知る入り口がうまく提示されているように感じました。

  • ガチガチの学問としての論理学で、これを読んだら論理的思考が身に付くという単純な新書ではない。初学者にはハードルが高い印象。ただ野矢さんは『論理トレーニング101題』の著者で、この分野においては信頼性の高いので読む価値は大いにあり。

  • ハアハアようやく読み終わった...
    一応ここで扱われている内容は高校数学の範囲内のはずなのだけれど、ことばで考えるっていうのが意外と私には難しかった...記号とか図で考える方が私にとっては楽、なんでだろう?
    でも、やっぱり言葉で考えることができるようになりたい

    野矢茂樹さんのユーモアはもちろんだけど、人柄に好感が持てた

  • 論文を執筆するのに必要なスキルを教えてくれている。

  • 目が滑る。
    後半に行くほど、???となってしまったが、
    演繹について詳細に解説している。

  • いい本だけども、脳がねじ切れそうになった。

  • 論理学全体の概要を把握。記号は使わない

  • 演繹法ってなんだっけ?
    といつも分からなくなってしまう、つまり、演繹とは何かが分かっていない状態から、この本のおかげで少しは脱出できた気がします。

    著者の、論理学を平易に説明しようという姿勢は強く感じますが、途中から専門用語が突然ポンポン出てくるようになり、入門書としては難しい部類かと思いました。

  • ○対概念がある場合には、うかつに否定を作ると論理学の観点から取り出したい純粋な否定の形からズレてくることがある。
    ○矛盾というのは、あくまでもものごとを言語的に捉えるところで生じます。つまり、単純なものいいをするならば、矛盾は世界の側にあるのではなく、世界を捉える人間の側に生まれる。
    ○否定に関する論理法則
    排中律・・・Aまたは(Aではない)
    二重否定則 入れ・・・A→(Aではない)ではない
          取り・・・(Aではない)ではない→A
    矛盾律・・・(Aかつ(Aでない))ということはない
    背理法・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい
    ○純粋な「かつ」という接続の型を「連言」と呼ぶ。
    ○連言の規定
    連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
    連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
                ⑵・・・AかつB→B
    ○「AまたはB」を否定するには、「A」と「B」の両方を否定しなければいけません。「AかつB」を否定するには、「A」か「B」のどちらか一方を否定すれば十分です。
    ○すべての導入則と除去則
     否定の導入則(背理法)・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい。
     否定の除去則(二重否定取り)・・・(Aではない)ではない→A
     連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
     連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
    ⑵・・・AかつB→B
     選言の導入則(または入れ)⑴・・・A→AまたはB
    ⑵・・・B→AまたはB
     選言の除去則(消去法)⑴・・・AまたはB、Aでない→B
    ⑵・・・AまたはB、Bでない→A
    ○逆や裏は言えないような型の「ならば」を使っているのだということをはっきりさせたいときには、多少くどくなっても、逆や裏は言えないということをちゃんと言い添えておくべき。
    ○命題論理の公理・標準的な命題論理の体系
     否定の導入則(背理法)・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい。
     否定の除去則(二重否定取り)・・・(Aではない)ではない→A
     連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
     連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
    ⑵・・・AかつB→B
     選言の導入則(または入れ)⑴・・・A→AまたはB
    ⑵・・・B→AまたはB
     選言の除去則(消去法)⑴・・・AまたはB、Aでない→B
    ⑵・・・AまたはB、Bでない→A
     条件法の導入則(ならば入れ)・・・「A」を仮定して「B」が導かれるとき、「AならばB」と結論してもよい。
     条件法の除去則(肯定式)・・・A、AならばB→B
    ○「証明する」ということは、自分たちが規定した出発点となる論理法則だけを用いてたの論理法則を導くこと
    ○全称文と存在文に対する論理構造の捉え方
     すべてはFである・・・すべてのXに対して「XはFである」
     すべてのFはGである・・・すべてのXに対して「XがFならば、XはGである」
     Fであるものが存在する・・・あるXが存在し「XはFである」
     FであるGが存在する・・・あるXが存在し「XはF、かつ、XはGである」
    ○述語論理の公理系
    Ⅰ命題論理の公理
    Ⅱ量化に関する公理
     全称導入・・・At→すべてのXに対して「Ax」(tは任意性をもつこと)
     全称除去・・・すべてのXに対して「Ax」→At(tは任意)
     存在導入・・・At→あるXが存在し「Ax」
     存在除去・・・あるXが存在し「Ax」、AαならばC→C(Cはαを含まない)

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著者プロフィール

1954年(昭和29年)東京都に生まれる。85年東京大学大学院博士課程修了。東京大学大学院教授を経て、現在、立正大学文学部教授。専攻は哲学。著書に、『論理学』(東京大学出版会)、『心と他者』(勁草書房/中公文庫)、『哲学の謎』『無限論の教室』(講談社現代新書)、『新版論理トレーニング』『論理トレーニング101題』『他者の声 実在の声』(産業図書)、『哲学・航海日誌』(春秋社/中公文庫、全二巻)、『はじめて考えるときのように』(PHP文庫)、『ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む』(哲学書房/ちくま学芸文庫)、『同一性・変化・時間』(哲学書房)、『ここにないもの――新哲学対話』(大和書房/中公文庫)、『入門!論理学』(中公新書)、『子どもの難問――哲学者の先生、教えてください!』(中央公論新社、編著)、『大森荘蔵――哲学の見本』(講談社学術文庫)、『語りえぬものを語る』『哲学な日々』『心という難問――空間・身体・意味』(講談社)などがある。訳書にウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』(岩波文庫)、A・アンブローズ『ウィトゲンシュタインの講義』(講談社学術文庫)など。

「2018年 『増補版 大人のための国語ゼミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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