- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121018625
感想・レビュー・書評
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いい本だけども、脳がねじ切れそうになった。
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論理学全体の概要を把握。記号は使わない
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演繹法ってなんだっけ?
といつも分からなくなってしまう、つまり、演繹とは何かが分かっていない状態から、この本のおかげで少しは脱出できた気がします。
著者の、論理学を平易に説明しようという姿勢は強く感じますが、途中から専門用語が突然ポンポン出てくるようになり、入門書としては難しい部類かと思いました。 -
タイトルに「入門」とあるが、筆者が「はじめに」で述べているように、本書は基礎以上の内容になっている。だから、結構難しい。ただし、数式を使ってないので、数学が苦手な私でも理解できた。この本のお陰で論理学の楽しさを知れたので筆者に感謝したい。
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○対概念がある場合には、うかつに否定を作ると論理学の観点から取り出したい純粋な否定の形からズレてくることがある。
○矛盾というのは、あくまでもものごとを言語的に捉えるところで生じます。つまり、単純なものいいをするならば、矛盾は世界の側にあるのではなく、世界を捉える人間の側に生まれる。
○否定に関する論理法則
排中律・・・Aまたは(Aではない)
二重否定則 入れ・・・A→(Aではない)ではない
取り・・・(Aではない)ではない→A
矛盾律・・・(Aかつ(Aでない))ということはない
背理法・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい
○純粋な「かつ」という接続の型を「連言」と呼ぶ。
○連言の規定
連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
⑵・・・AかつB→B
○「AまたはB」を否定するには、「A」と「B」の両方を否定しなければいけません。「AかつB」を否定するには、「A」か「B」のどちらか一方を否定すれば十分です。
○すべての導入則と除去則
否定の導入則(背理法)・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい。
否定の除去則(二重否定取り)・・・(Aではない)ではない→A
連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
⑵・・・AかつB→B
選言の導入則(または入れ)⑴・・・A→AまたはB
⑵・・・B→AまたはB
選言の除去則(消去法)⑴・・・AまたはB、Aでない→B
⑵・・・AまたはB、Bでない→A
○逆や裏は言えないような型の「ならば」を使っているのだということをはっきりさせたいときには、多少くどくなっても、逆や裏は言えないということをちゃんと言い添えておくべき。
○命題論理の公理・標準的な命題論理の体系
否定の導入則(背理法)・・・「A」を仮定して矛盾が導かれるとき「Aではない」と結論してよい。
否定の除去則(二重否定取り)・・・(Aではない)ではない→A
連言の導入則(かつ入れ)・・・・A,B→AかつB
連言の除去則(かつ取り)⑴・・・AかつB→A
⑵・・・AかつB→B
選言の導入則(または入れ)⑴・・・A→AまたはB
⑵・・・B→AまたはB
選言の除去則(消去法)⑴・・・AまたはB、Aでない→B
⑵・・・AまたはB、Bでない→A
条件法の導入則(ならば入れ)・・・「A」を仮定して「B」が導かれるとき、「AならばB」と結論してもよい。
条件法の除去則(肯定式)・・・A、AならばB→B
○「証明する」ということは、自分たちが規定した出発点となる論理法則だけを用いてたの論理法則を導くこと
○全称文と存在文に対する論理構造の捉え方
すべてはFである・・・すべてのXに対して「XはFである」
すべてのFはGである・・・すべてのXに対して「XがFならば、XはGである」
Fであるものが存在する・・・あるXが存在し「XはFである」
FであるGが存在する・・・あるXが存在し「XはF、かつ、XはGである」
○述語論理の公理系
Ⅰ命題論理の公理
Ⅱ量化に関する公理
全称導入・・・At→すべてのXに対して「Ax」(tは任意性をもつこと)
全称除去・・・すべてのXに対して「Ax」→At(tは任意)
存在導入・・・At→あるXが存在し「Ax」
存在除去・・・あるXが存在し「Ax」、AαならばC→C(Cはαを含まない) -
2006年9月25日初版
哲学を専攻する助教授が著者。
「記号論理学」の入門者でありながら、記号はほとんどなく、文章の積み重ねで「論理的」とはどういうことか、論理学とはどのような学問かを紹介していく。
記号の団体を見ただけで読む気をなくす、という人が「論理学」とはどういったものか、という雰囲気を味わうのには最適の入門書である。
また、記号をほとんど使わない形式で書かれているので、抽象的思考と具体的思考とがなかなか良いバランスを取って説明が展開されている点は、既存の論理学の本を読んだばかりの人にとっても新鮮な視線をていきょうしてくれるのではないだろうか。
しかしながら。論理学を学んだからといって、ただちに論理的になれるわけではないということは肝に銘じておく必要がある。
広げるキーワード:ド・モルガンの法則、排中律 -
日常における論理的思考ではなく、学問としての論理学の入門書。一般論理学とは数学、哲学にも関係していて、自分には到底立ち向かえないという畏敬の念を込めて、非常に興味深かった。
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この本はタイトル通り論理学とはどういう学問なのかということを記号を使わずに説明している著書です。
論理学では”または”や”かつ”などの用語を記号で表す記号論理学という分野がありますが、この本ではその内容を極力記号を使わずに説明しています。
個人的には排中律を認める立場か認めない立場かによって体系が異なってくるというあたりが、今まであまり考えたこともなかった視点で興味深かったです。
著者である野矢さんの論理トレーニング101題を読んだ後に、もう少し学んでみようと思って読んだこの本ですが、文字が中心なことや内容の抽象さも相まって全体的に頭の中で整理するのが難しく高度でした。本文中では証明なども行われていましたが、論路学を専攻にしなくてよかったと思わず感じてしまいました。
論理学がどんな学問なのか雰囲気だけでも感じてみたい方には良い本だと感じました。 -
命題論理から述語論理までを数式無しで解説.初心者にとって読みやすいんじゃなかろうか.述語論理は完全だが,数についての公理を付加すると不完全になってしまう.この2つの事実を証明したのがどちらもゲーデルだということは前者に関しては初めて知った.
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目からウロコだった。日本語を そんなふうに見たことなかった。日本語を数式パターンに はめこんだ感じ
論理学に 神の視点が出てきたのも 意外。ただ 論理学を 自分の思想、生活、仕事に どう取り込むかが、わからない