物理学校: 近代史のなかの理科学生 (中公新書ラクレ 207)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121502070

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  • 2006年刊行。著者は元読売新聞論説委員。◆明治以降、全くゼロから始まった物理学教育だが、その中で先駆的役割を持ったのが「物理学校」という名称の私立学校であった。本書は、その苦難の設立に始まり、暫時発展していったが、工学優先・実利優先の社会風潮、軍部の台頭と非合理的影響力等、順風満帆とは程遠い経緯を活写していく。◆本書の叙述対象は、明治以降という限定はあるが、日本の科学史と大学史を輻輳させうるテーマであるばかりか、その中で苦闘する科学者・物理学者のありようも同時に描かれている。

  • 理学の普及に人生をかけた男たちの硬派な物語。
    江戸末期から終戦にかけての日本の歴史とともに
    学校経営が軌道に乗るまでの道筋がわかりやすく
    まとめられている。

  • 物理学校設立から歴史.設立後長い間,多くの先生が昼間は他で働き,夜は物理学校で教えるという兼任の形だったらしい.日本を立派な国にしようという熱い明治人たちがたくさん登場する.ちょっとたくさんすぎて一人一人の印象が薄いのが難.

  • [ 内容 ]
    明治14年、大学を卒業したばかりの若き学徒たちが、高い理想に燃えて設立したわが国最初の私立理学学校。
    その波瀾万丈の歴史と理科教育者、理科学生の群像を描いた名作。

    [ 目次 ]
    黎明期の物理学徒
    物理学校開校
    山川健次郎
    名物教師の群像
    設立一〇年
    日清戦争時代の物理学校
    中央気象台
    鮫島晋
    大正時代の物理学校
    震災をへて昭和へ
    最後の“生き証人”
    戦時下の物理学校

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    [ 参考となる書評 ]

  • 日本の理学の俊英たちの物語。日本で初めて物理学の教科書を作った。日本は科学技術大国になる前から物理学校で基礎科学の研究をしていたのだ。凄いね。

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著者プロフィール

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「2022年 『沖縄返還と密使・密約外交』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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