日本の戦時下ジョーク集 太平洋戦争篇 (中公新書ラクレ 250)
- 中央公論新社 (2007年7月1日発売)
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感想 : 14件
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- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121502506
感想・レビュー・書評
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同氏著の『兵隊万葉集』と同様に、時系列的に太平洋戦争を追いながら当時の世相と「ジョーク」を紹介してゆく。記述が『兵隊〜』と重なる部分が多いが、仕方ない。それよりも、今読んでも面白い「笑い」が戦時下に次々と生み出されていたことに目から鱗が落ちた思い。歴史書などで、エンタツ・アチャコ、ロッパといった名前はよく見かけるが、実際にどのような「ギャグ」でうけていたのか、を知る機会はほとんどない。そういった意味でこれら当時の笑いを「再発見」した本書の意義は大きいといえる。「ぜいたくは敵だ」を「ぜいたくは素敵だ」などと書き換えてしまう「ジョーク」など、決して軍国主義一辺倒ではなかった戦時中の人々の思いが垣間見えるものである。
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映画『笑いの大学』を見てからこの本を読むと本当にしんみりします。
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同著者のジョーク集シリーズ。今回は日本の戦中時代のものが集められており、これは後期の太平洋戦争時代のものが描かれており、その前期の日中戦争までの一冊との同時出版。
今までのものとは違い、戦時中における日本の庶民の生活ぶりなどが描かれており、ジョークのきれはないものの、歴史資料の1つとしてなかなか参考になる部分もある。