- Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122037663
作品紹介・あらすじ
死とは、長い過程であって特定の瞬間ではない-人生の最終段階と、それにともなう不安・恐怖・希望…二百人への直接面接取材で得た"死に至る"人間の心の動きを研究した画期的な書。
感想・レビュー・書評
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『死ぬ瞬間』、偶々出会った本でありちょうどいいタイミングで訪れた本だった。もし自分にも護る人ができ、そしてその人が死に臨む際、どう行動するのだろう。そんなことを想定しながら読んだ。この本は、哲学的な内容ではない。治療者と非治療者が対話を通じて互いに発見していく過程を書いたルポルタージュだ。
もし今、死ぬことに臨もうとしている人が周囲にいる場合。この本をお勧めしたい。また、すべての勉強者、人生の勉強者にもお勧めしたい。四章に出てくるシスターはとても興味深く写るだろう。
死ぬ瞬間とは、恐ろしいものでも苦痛を伴うものでもない。身体の穏やかな停止なのだ。寂しくて涙が出るくらい静かで、広大な星空に光る一瞬の美しいきらめき。そのきらめきが無限の夜空にとけこんでいく。人生とはそのようなものなのかもしれない。一部引用。
私は19歳。この本の大部分は理解できていないのかもしれない。またいつか読んでみたいと思った。
器の中の水は光る。海の水は暗い。小さい真理は明瞭な言葉をもつが、大きな真理は大きな沈黙を持つ。タゴール詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっと読み終わった。今ターミナルケアにあまり関わることがなくなっているけど、実際の会話の記録がたくさん収録されていて、内容により実感を持って読み進めることができた。また何度も読み返す必要があるなあ。本人もそうだし、家族へのケアへの心得として度々姿勢を正すために良さそう。
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自らが死に近いことを知らされたとき、人の精神状態はどのように変化していくのか。末期患者は何を求めているのか。患者へのインタビューを通して、これらを知ることができる。
患者の意思が尊重されること、不安や絶望を話す相手が必要なこと。しかし、医療の現場では医師やスタッフは忙しく、なかなか十分な対応が難しい。
この本が書かれたのは1969年のこと。しかし、今でも同じ問題はそのまま残っているように感じる。 -
何度も勧められて、ようやく重い腰を上げて読みました。時間かかったけれど一読の価値ありです。
コメディカル(特に実習中の学生)は時間のあるときに必ず読むべき本だと思います。
臨死患者との向き合い方などとても勉強になります。
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誰かのためになる、誰かにとって役立っていると思えることが自己肯定感を促進するのはわかる。一方で、信仰の厚い国では神を信じることがこれほど影響するものなのかとビックリもした。
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キリスト教色が強いので、この理論がそのまま日本に適用できるのかという疑問がある。また、インタビューの引用が冗長で少々読みにくい部分もあるし、単なる個別事例でしかないので科学的に理論化されているのだろうかという疑問もある。が、「死」には普遍的な側面もあるので、それなりに参考になる部分がないわけでもない。
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3.75/1423
内容(「BOOK」データベースより)
『死とは、長い過程であって特定の瞬間ではない―人生の最終段階と、それにともなう不安・恐怖・希望…二百人への直接面接取材で得た“死に至る”人間の心の動きを研究した画期的な書。』
原書名:『On Death and Dying』
著者:エリザベス・キューブラー・ロス (Elisabeth K¨ubler‐Ross)
訳者:鈴木 晶
出版社 : 中央公論新社
文庫 : 468ページ -
医療従事者は必読、学生時代のことを思い出した。自分の精神状態が安定してるときに読むのがよい…