アンハッピードッグズ (中公文庫 こ 42-1)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 96
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039070

感想・レビュー・書評

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  • パリのどんよりした空や風景、雰囲気がそのまま本になった感じ。
    モノクロのミニシアターを見てるような…うまく言えませんが。

    久しぶりに恋愛小説を読んだので新鮮でよかったです。

  • よしもとばななと江國香織の良い所を足して2で割ったような恋愛小説。結構好きかも。ラストの持って行き方が、二人とは違うんだよな。こういうオチ好き。

  • 手触りの良い文章を書くなぁ…


    話としては苦手な人も多いだろうし、私自身もストーリー的には何が面白かったのか分からないけど、この雰囲気に浸ってられるのがとても良かった。

    危うさ、緊張感、不安定の中の安心感
    薄曇りのパリ



    吉本ばななの文章は味覚を感じるんだけど
    近藤史恵は手触りを感じるかもしれない。
    (何言ってるか分かんないよね、私も説明できん)

  • フランスでの日本人カップルのとこに新婚旅行夫婦が来て破局する、カップルはそのまま、というお話。

  • フランスのホテルで働く、自由奔放でハンサムなガク。彼に弁慶(犬)のベビーシッターとして突然呼びつけられ、言われるままに彼のアパルトメントに住んでいるボーイズラブ小説家のマオ。幼馴染みで腐れ縁で、くっついたり別れたり、恋人同士と呼ぶには慣れすぎた、奇妙な同棲をしている二人の家に、新婚旅行でフランスに着いた途端スリに全財産を盗まれた新婚夫婦が転がり込んでくる──。

    単行本版を何となく手にとって、そのまま立ち読んでしまった。もう、この先当分開かないかも。
    面白くなかったわけじゃなく、不快だったわけじゃなく、ただ、あまりにも覚えのある感情で。その通りの経験をしてるわけじゃ全然ないけれど、あまりにも感覚が合いすぎて、文章で明確化されてしまうと本能的に怖くなる。
    抗いがたいほどの共感を感じる一方で、どうしても受け入れたくない気持ちもあるのです。

  • 不思議な世界観

    すっごい脆くて
    今にも崩れそうなバランスを保ちながら
    それでいてそこが心地いいみたいな。

    好きだからこそ
    壊したくなる

    っていう、うん。

    恋愛小説なんだけど
    べた②じゃないところが好き

    なんかずっと曇ってるような
    そんな空気感の中で
    苦しくないのが好き

  • サクリファイスと言う作品を読んだことがあったので普通にミステリーだと思って読んだら…違ったんですね。私はあまりこういう話好きじゃないな。

    簡単に言うと新婚さんを使って自分たち二人のマンネリ生活にカンフル入れてみた、ってとこでしょうかねえ。個人的には不倫関係が終わった後、贖罪のつもりで書き始めたBL小説で生計を立てられる主人公に興味津津です。それって元から書いていたから商業誌デビューできているのか文才があるからなのかそれとも自分に酔っている行き方がその辺りのお嬢さんに受けたのか?
    う~ん、謎だ(笑)。

  • パリが舞台じゃないと、こういう恋愛の雰囲気はでないと思う。

    ガクとマオの関係はちっとも不思議じゃないけど、
    睦美さん、新婚なのになぁ・・・信じられない。

    全体には、ヨーロッパの曇った冬の日のイメージ。
    食事のシーンにでてくる料理が、簡単な描写なんだけど、すごく美味しそう。
    定番の、バゲットとクロワッサン、そしてカフェ・オ・レの朝食もいいなぁ。

    ベルサイユに観光に行ってみたくなった。
    その奥の庭まで☆

  • 近藤史恵にしては珍しく、ミステリじゃない恋愛小説。この人のモノローグが好きなのですらすら読めた。どことなく漂うな雰囲気も良し。だがしかし、私に恋愛小説を楽しむ能力はないのであった。

  • もうちょっと一人一人にクローズアップして欲しかった。全員にイラッとしてしまった。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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