- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122039070
感想・レビュー・書評
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パリのどんよりした空や風景、雰囲気がそのまま本になった感じ。
モノクロのミニシアターを見てるような…うまく言えませんが。
久しぶりに恋愛小説を読んだので新鮮でよかったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
よしもとばななと江國香織の良い所を足して2で割ったような恋愛小説。結構好きかも。ラストの持って行き方が、二人とは違うんだよな。こういうオチ好き。
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手触りの良い文章を書くなぁ…
話としては苦手な人も多いだろうし、私自身もストーリー的には何が面白かったのか分からないけど、この雰囲気に浸ってられるのがとても良かった。
危うさ、緊張感、不安定の中の安心感
薄曇りのパリ
吉本ばななの文章は味覚を感じるんだけど
近藤史恵は手触りを感じるかもしれない。
(何言ってるか分かんないよね、私も説明できん) -
フランスでの日本人カップルのとこに新婚旅行夫婦が来て破局する、カップルはそのまま、というお話。
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フランスのホテルで働く、自由奔放でハンサムなガク。彼に弁慶(犬)のベビーシッターとして突然呼びつけられ、言われるままに彼のアパルトメントに住んでいるボーイズラブ小説家のマオ。幼馴染みで腐れ縁で、くっついたり別れたり、恋人同士と呼ぶには慣れすぎた、奇妙な同棲をしている二人の家に、新婚旅行でフランスに着いた途端スリに全財産を盗まれた新婚夫婦が転がり込んでくる──。
単行本版を何となく手にとって、そのまま立ち読んでしまった。もう、この先当分開かないかも。
面白くなかったわけじゃなく、不快だったわけじゃなく、ただ、あまりにも覚えのある感情で。その通りの経験をしてるわけじゃ全然ないけれど、あまりにも感覚が合いすぎて、文章で明確化されてしまうと本能的に怖くなる。
抗いがたいほどの共感を感じる一方で、どうしても受け入れたくない気持ちもあるのです。 -
不思議な世界観
すっごい脆くて
今にも崩れそうなバランスを保ちながら
それでいてそこが心地いいみたいな。
好きだからこそ
壊したくなる
っていう、うん。
恋愛小説なんだけど
べた②じゃないところが好き
なんかずっと曇ってるような
そんな空気感の中で
苦しくないのが好き -
パリが舞台じゃないと、こういう恋愛の雰囲気はでないと思う。
ガクとマオの関係はちっとも不思議じゃないけど、
睦美さん、新婚なのになぁ・・・信じられない。
全体には、ヨーロッパの曇った冬の日のイメージ。
食事のシーンにでてくる料理が、簡単な描写なんだけど、すごく美味しそう。
定番の、バゲットとクロワッサン、そしてカフェ・オ・レの朝食もいいなぁ。
ベルサイユに観光に行ってみたくなった。
その奥の庭まで☆ -
近藤史恵にしては珍しく、ミステリじゃない恋愛小説。この人のモノローグが好きなのですらすら読めた。どことなく漂うな雰囲気も良し。だがしかし、私に恋愛小説を楽しむ能力はないのであった。
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もうちょっと一人一人にクローズアップして欲しかった。全員にイラッとしてしまった。