- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140055472
作品紹介・あらすじ
著名なベストセラー作家でありながら、本当の姿を明かすことなく生きてきたヴァイダ。古書店を手伝いながら小さな伝記物を書いて静かに暮らしていたマーガレット。ふたりがひとつの作品に取りくんだとき、とてつもない「真実の物語」が産声をあげた。守りぬかれた秘密、禁じられた遊び、決して揃わないカード…そして、最後に謎を解く鍵を握る者はだれか。
感想・レビュー・書評
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上巻読んだらやめられず、下巻一気読み。途中から「おや?」の伏線があり、展開がとても楽しみになってゆく。登場人物の一人一人に不思議な魅力があり、物語がいくつも重なって明らかにされてゆく。とてもいいです。
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読みながら、これはミステリーに分類かと思ったが、読み終わる頃には、単純にミステリーの枠に入れてはいけない気がした。「物語る物語」という印象が強いものを久しぶりに読んだ気がする。ある人物の死亡が一つの区切りとなり、今いる時間、そして未来へと歩んでいく道筋が見えてくるので、充足感たっぷりでありながらへたに尾をひくこともなく、すっきりとした気分で本を閉じることができた。
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お屋敷ならこれもありか、ジェーンエアの変形ゴシック小説。終盤は一気。
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最後までゴシック全開で突っ走るが、最後に脇に小さな救いを置く辺り、ストーリーテラーとしてとても巧み。これが初作とは。
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「あなたが聞かされるのは真実ではない。それは物語なのだ。しかも、物語のほかはなにひとつ口にされることはない。」
最後の秘密の暴露が見事。伏線が伏線であることはわかっていたが、そうくるとは思わなかった。翻訳者の苦労がしのばれる。解決されずに残された謎が、すごく気になるような、このままでいいような。 -
なるほど!!
そうなんだ~~
意外感はなかった
楽しませてもらいました -
彼女は誰だったのだろう?
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なんとも不思議な感じ。
全体的に暗い話だけど、ハッピーエンド。 -
ぎっしりとドライフルーツの詰まったブランデーの効いたフルーツケーキのよう。知っている味、馴染みのある味なのに、格別に美味しい。腰を据えて、じっくりゆっくり味わう喜びを感じさてもらえた。
伏線がふっと浮かび上がって、すべてのピースが嵌って、なお余韻のある終わりも、物語の醍醐味。