- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140816707
感想・レビュー・書評
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001068629
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NYTの敏腕記者による生物の大量絶滅に関するレポート。
これまでの隕石や噴火、氷河期の到来で5度の大量絶滅があった。
そしていま「サンゴ類の1/3、淡水産貝類の1/3、サメやエイの1/3、哺乳類の1/4、爬虫類の1/5、鳥類の1/6、植物の1/2がこの世から姿を消そうとしている。恐竜時代には1000年に1種だった絶滅が、いま、毎年推定4万種のペースで人知れず進行しているのだ」。 -
野生動物の絶滅を警鐘する資料はレッドデータブックやレッドリストのように赤い表紙が象徴的です。この本も赤い表紙で野生生物に迫る絶滅の危機を訴えています。
(一般担当/take)令和2年1月の特集「紅白の本」 -
THE SIXTH EXTINCTION:
AN UNNATURAL HISTORY
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000816702015.html -
絶滅の概念は、18世紀初頭、キュビエにより、アメリカマストドンをめぐってもたらされた。
クルッツェンは、人新世の語を用いた、これまでの変化として、以下を指摘している。
・人間は地表の3分の1から半分に手を加えた。
・世界中の主要な河川の大半はダムが建設されたり、切り回されたりした。
・肥料工場が、すべての陸上生態系によって自然に固定される量を上回る量の窒素を生産している。
・海洋の沿岸水域における一次生産の3分の1以上が漁業によって消費される。
・人間が世界中の容易に入手可能な淡水の半分以上を使う。
人間の運搬による種の均一化がもたらす効果は、大陸がひとつに結合された場合を想定した思考実験によって、陸生哺乳動物は66%、陸生鳥類は50%減少すると推定される。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:467.5||K
資料ID:95160025
2050年には種の半分が消えてしまう!?
地球上では、過去5度の大絶滅が起きています。そして現在、毎年4万もの生物種が姿を消しています。私たちは、6度目の大絶滅がひそかに進行する稀有な時代に生きているのです。
(生化学研究室 大塚正人先生推薦) -
大げさかもしれないが、21世紀の「沈黙の春」とでも言うべきインパクト。地球史上5度あった大絶滅はいずれも自然が原因だったが、現在、6度目の大絶滅が人類によって引き起こされている。
センセーショナルが故、感情的な環境保護主義者の言にも見えるが、この説は、著者のフィールドワークからも、提示される数字からも非常に説得力が高い。
350Pに渡る本書は、人類が今回の絶滅の加害者であり被害者にもなるだろうという諦観的な締め括りで終わる。 -
「現在、六度目の大絶滅が進行中であり、今回の原因はひとえに人類が生態系の景観を変えたことにある」。生物はどう滅び、そして今どう滅びつつしつつあるのかを追った13の現地取材をまとめた1冊。2014年度ピューリッツァ賞(ノンフィクション部門)受賞作。
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地球上の歴史のなかで、過去に5回起こった生物の大絶滅、通称「ビッグ・ファイブ」
そして今ヒトが文明を発達させた「人新世」と呼ばれる時代に、6度目の大絶滅が起ころうとしている、その記録が本書。
パナマで絶滅の危機にある黄金のカエル、ヨーロッパからもたらされた病原菌に耐性を持たず、急速に数を減らす北米のコウモリの一種、サイやヒト以外の霊長類など、動物園の人気者も急速に野生での生息数を減らしている。
過去に人類が滅ぼしてきた種々の生物の例だけでなく、いま現在進行形であらゆる生き物が姿を消していっている現状と、そういった生き物を愛し、研究し、守ろうと奮闘する圧倒的少数派の科学者たちの切迫した思いが伝わってくる本です。
難しいなあ、と思います。最近はサバンナのレジャー・ハンターが問題になりましたが、我々だって意図はなくても殺しているのかも。レイチェル・カーソンが「沈黙の春」を書いたときから、かわらない意識の問題がありますね。自分も、どうしたらいいんだろうか、よくわからなくなりました。