- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885024
感想・レビュー・書評
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地理的な要因によって各国のイデオロギーが形成されており、その形成過程やそれに伴う戦争の歴史等が各地域ごとに詳しく説明されています。世界史の本質的な背景知識を本書によって得られるのではないかと思います。
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海洋国家と大陸国家という枠組みで、多くのことが説明できるようだ。
海洋国家と自由主義の親和性、近代以降の世界史は海洋国家同士の覇権争いと見られるとは。
わかりやすく、鮮やかな分析。
たしかに、地理的条件はどうあってもその国のあり方、行いを規定する。
その意味でも、これから起こることも過去の歴史の再演になるという佐藤さんの主張には同意せざるを得ない。
でも、中国の海軍力に対する評価はそれでいいのかなあ?
過去の日本海軍が短期間で軍隊として成長したようなことも、これからの中国に起こらないとは限らないのでは? -
サイクス・ピコ協定
宗教事情や部族分布、資源配置などまったく関係のない人為的な国境線。そのとき建設された国家が機能不全を起こしている
エジプトのアラブの春
権威主義的なムバラク政権が倒され、民主的な選挙が実施。この選挙を通じて権力を握ったのはムスリム同胞団というイスラム主義者 民主的な行動によって民主政治の安定が遠のく
人権の反対は神権
アラブでは神権から人権への転換がおこらなかった
スンナ派とシーア派
シーア派 ムハマンドの従兄弟のアリーとその子孫が真の後継者だと主張する党派
スンナ派 代々のカリフを正統とする
p146 スンナ派(ハナフィー派(トルコ、南アジア)、マーリキー派(アラビア半島東部、北アフリカ)、シャーフィィ―派(イラク中部、エジプト、東南アジア)、ハンバリー派(カタール、アラブ首長国連合(ワッハーブ派(サウジ、アルカイダ、IS))
ビンラディン サウジへのアメリカ軍駐留は、異教徒による聖地の冒涜ではないかと考え、ジハードを呼びかけたが、共感をえられず、アフガニスタンへ
イラクのアルカイダ シーア派も世界革命を唱えているが、それはいんちきな革命であり、それを唱えるシーア派を殲滅しなければならないと考えている
IS アブーバクルアルダーディ カリフ就任 2014/6/29
イスラム教 国境を認めない。絶対神のもので、人は平等。ムスリムを包摂するイスラム国家のもとではどこへ移動するのも自由 これは明らかに主権国家システムと衝突する。にもかかわらず、サイクス・ピコ協定では、無理やり国境線をひき、主権国家を作ってしまった
語られざる中国の結末 宮家邦彦
アメリカはかなり強引な圧力をかけて、日本を開国 エネルギー供給や通商以外のことは日本に対してもとめなかった
ロシア 我慢強い態度で日本に接した 1855 日露通商条約 治外法権規定はない。 政治的には平等条約
南北戦争 1861-65
明治維新は南北戦争の数年後で、当時のアメリカは小靴内統一に忙しく、対外的な政策をとれなかった
日本がアメリカの植民地化を免れた理由の一つ
西南戦争では西郷軍の方がはるかに戦歴を積んでいたが、政府軍は南北戦争で余った銃を購入して、兵器のレベルが高かった
アンチ・セミティズム 反ユダヤ主義、反セム主義
ヨーロッパ人とは違う、セム系言語を話す人
セム族にはユダヤ人だけでなくアラブ人も含む
悲観主義者とは、事情に通暁した楽観主義者である
ヨハネによる福音書 真理はあなたたちを自由にする