- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885475
感想・レビュー・書評
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現実とは違う世界ってわくわくする。そんな好奇心から小説を読み初めて、ファンタジー、ミステリー、恋愛もの、時代小説割りと色々読んだけれど、半分くらいは覚えていない。
そのときは面白かったのかも知れないが、心に刻まれるほどではなかったのかも。確かに衝撃だったり胸がざわついたものは何年たってもぼんやりだけど残ってる。
読みやすかったものは、さらっと溶けて無くなる確率が高い。速読、多読が流行って、何か自分に課してしまった時もあったけど、その時期は自分に取り込むというより、ひたすら目の前の文字をこなしていた気がする。
最近は宇宙、経済にも興味があってなるべくゆっくりと噛みしめながら読むようにしている。消化不良が起きないように。
森さんは自分とは違う視点なので、これまた読む価値がある。 -
2018年9月19日購入。
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森博嗣による『読書論』。
特に大きなトピックとしては「人から勧められた本は読むな」という主張(どうしてそうなのかは本書を読もう)。
それにしても森博嗣の「知との出会い」の記述は、他の本でも度々読むけれどその度に感動してしまう……。
インターネットに感想書くマンとしては耳が痛くなる記述もかなりあった。 -
好きな本を好きなように読書すればいい、他人のお勧めの本は読むな、と自信を与えてくれます。読書は人(作者)と出会い、未知の場所、未知の時間との経験。速読せず、時間をかけて楽しもう。15分の小刻みの読書でもいい。そしてどんな本も面白い▼本は人と同じ様な存在。新しい人との出会いに似ている。本選びのたった一つの原則は「あなたが自分で選ぶ」こと。次に、その本を手に入れるために自分のお金を出すこと▼本を読んだときの経験は、人それぞれで違っている。自分と同じものを他者も見ているわけではない。そして、その自分だけの世界を思い描くことこそが、読書をする価値です。それは、世界で自分だけが見ることができた世界▼ベストセラーを避ける理由は、自分の読書の価値を高めるため、だそうです。
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レビュー省略
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読書に対する心構えなどを書いた本。
読むのが遅いのは良いことだ、的なことを書いてあるのは励みになった。
さらーっと読めた本 -
3.7
memo
一般に、院生くらいまでは、課題は上の先生から与えられる。このテーマについて考えてみてはどうか、と提案されるのだ。これは、恵まれている。文字どおり、恵んでもらっている状況だ。問題を解決することは、院生レベルでもできる。一流の研究者というのは、問題を見つける人のことなのである。自分でテーマを見つけることができれば、もう一人前の研究者だといって良い。(p115)
...頭の中に知識をインプットするのは何故だろう?...今は、みんながスマホを持っていて、なんでも手軽に検索できるのだから、...ネットに依存している現代人の多くが、これに近い方針で生きているようにも見えてしまう。
しかし、そうではない。知識を頭の中に入れる意味は、その知識を出し入れするというだけではないのだ。頭の中で考えるときに、この知識が用いられる。じっくりと時間をかけて考えるならば、使えるデータがないかと外部のものを参照できるし、人にきいたり議論することもできるが、一人で頭を使う場合には、そういった外部に頼れない。では、どんなときに一人で頭を使うだろうか?
それは、「思いつく」ときである。
...現在か過去にインプットしたものが、頭の中にあって、そこから、どれかとどれかが結びついて、ふと新しいものが生まれるのである。
...いつでも検索できるのだからと頭の中に入れずにいる人は、このような発想をしない。やはり、自分の知識、あるいはその知識から自身が構築した理屈、といったものがあって、初めて生まれてくるものだ。そういう意味では、頭の中に入れてやることは意味がある。テストに出るからとか、知識を人に語れるからとか、そういった理由以上に、頭の中に入った知識は、重要な人間の能力の一つとなるのである。
また、発想というのは、連想から生まれることが多い。これは、直接的な関連ではなく、なんとなく似ているものなどから引き出される。現在受けた刺激に対して、「なにか似たようなものがあったな」といって具合にリンクが引き出される。人間の頭脳には、これがかなり頻繁にあるのではないか、と僕は感じている。(p155〜157)
つまり、自分の時間と空間内では経験できないことであっても、他者と出会うことによって、擬似的に体験できる。人を通して知ることができるのだ。これが、群れを成している最大のメリットだといえる。沢山で集まっているほど、この情報収集能力が高まる。....
この言葉によるコミュニケーションが、文字に代わったものが本なのである。(p74〜75) -
作者の読書の仕方や今までの経歴などを語った本。
つまらないと思う作品にも面白さがあるという考え方には同意したけど、やはり本を読む意味などは人それぞれだと改めて。