- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150019051
感想・レビュー・書評
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エーランド島最終章。
犯人は20世紀初頭、義父と真天地を求めてソビエトに発った老人だ。極寒のシベリアや暗いKGB時代と、夏の賑わいをみせるリゾート地での出来事が交互に語られる。イエルロフの鋭くも愛のある眼差しが、事件を少しずつ紐解いてゆく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何か読んだことがあると思ったら、シリーズ作で2作品を読んでいた。ミステリー度もあるが、かつての北欧が関わった歴史をよくしることが出来たし、年老いた人間の心情にも深く触れた。スターリンの恐怖政治、知ることが出来た。
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秋から始まって夏で終わるエーランドサーガ4部作の最終編。成り上がりのリゾート経営者一族に切り捨てられた男が挑む復讐譚。イェルロフ老はいまだ健在で、友人のヨンの助けを借りて、関わり合いになった事件に首を突っ込み、探偵のまねごとをする。とはいえ、謎解きの要素はほとんどなく、その間に容赦なく復讐劇はどんどん進行し、最後のカタストロフィまで突き進んで果てる。後には何もなかったかのようにエーランド島の荒涼とした風物の海が残るが、イェルロフの姿はもうどこにもない。老名優の引き際を見るかのような4部作の幕切れだ。
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楽しみにしていた最終話。面白かった。
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シリーズ4作とも、とても面白かった。美しい北欧の島を背景に、土地の言い伝えを交え、過去と現在が交差する物語がスリリングに展開。4作を通して探偵役を務める老船長の人柄が素敵で、味わい深いミステリーシリーズになっている。
現在の北欧というと、今まで読んだ本や見たドラマでは、もっと暗くて荒んだイメージだったから、そうでない一面を感じられたのも良かった。 -
ヘニング・マンケルやトム・ロブ・スミスを連想した。どんな不可思議な現象にも合理的な説明を見出すイェルロフは根っからの探偵気質だな。長生きしてよ。
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KL 2016.6.18-2016.7.1