クリプトノミコン 2 エニグマ (ハヤカワ文庫 SF ス 12-4)

  • 早川書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (479ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150114015

感想・レビュー・書評

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  •  暗号解読小説2巻目。第二次大戦パートと現代パートが並ぶパターンは同じ。戦況がいっそう厳しくなった大戦パートでの主人公たちのサバイバルエピソードがなかなか強烈で、本書の読みどころとなっている。後藤伝吾や山本五十六の日本人の登場回数も多い。一方現代パートはようやく終盤に動きをみせる。相変わらず細部の<よく知ってんなホントかよ>薀蓄が楽しい。

  • 第二次世界大戦中の暗号に隠された謎とは?
    海底ケーブルの事業で窮地に陥った暗号解読者の子孫たちが、その謎に挑む。
    大戦中と現代が、暗号(クリプト)によって絡み合う。

    題名の「暗号書(クリプトノミコン)」は、もちろん「ネクロノミコン」のもじり。
    いやー、毎度ながら、物語はブツ切れで終わってますな。

    あれですね、この人の小説は、読み終わってから、「あ〜おもしろかった」と思うものではないです。
    いろいろ考えながら読んでいく過程がおもしろい。
    筋道きっちり立てた小説が好き…というヒトには向かないかもしれんね。
    しかし、SF…というには、無理があるかも。かといって、どこのジャンルに入れるかと問われると、これも困ってしまう。
    第二次世界大戦の暗号戦の話、高度な数学の話、ITビジネスの話が出てきたかと思うと、神話の話やTRPGの話やオタクあれこれ、電気街の頃のアキハバラまで出てきますから。
    本当に何でもあり。
    オタクのオタクのための小説だよなー。話をきっちりまとめられないところもオタク臭くてよいです。

    暗号てのは数学の世界です。確率やら素数やら関数やらいろいろ出てきましたが、……えーと、さっぱり分かりませんでした。
    数学はものすごく苦手な人間です。100点満点中2点とか取ったことありますからね。
    それでも、こうやってパソコンに向かって字を書いてネットに上げるという作業のうちに、そういうわけの分からん数学のお世話になっているわけなんですね。
    高度な暗号技術のおかげで、安心してメールのやりとりをしたりネットで本を買ったりもできるわけで。
    サイモン・シン「暗号解読」とかを読んでおくととっつきやすいかもです。

  • クリプトノミコン〈2〉エニグマ (ハヤカワ文庫SF)

  • 古書購入

  • 長いが面白い、どこがSFか分からない作品
    表紙   4点佐伯 経多   中原 尚哉訳
    展開   6点1999年著作
    文章   7点
    内容 660点
    合計 677点

  • 多少中弛みのようなものを感じたが、それ以上に多くの謎を提示され、続きが気になる展開だった。日本兵の後藤がジャングルをさまようシーンがあるが、日本人作家が書いたかのように日本兵の立場を描写している。翻訳者が補ったところもあるのだろうけど、日本兵の苦しみを日本人の立場で考えられる。物語全体は「チューリング」の巻と同じく、第二次世界大戦と現代が並行して流れる。より密接に二つの時代が絡むのかと思ったが、この巻ではそこまでいかない。次巻でのお楽しみのようだ。特筆すべきは巻末の解説。暗号化技術について簡潔かつ分かりやすく、歴史まで解説している。暗号化技術って何? と思っている人は、この解説を読むだけでも役に立つ。インターネット(携帯電話の通信を含めて)と切り離した生活ができない現代において、暗号は陰日向に我々の生活の必需品であることを認識できるだろう。

  • 相変わらず全体像は見えないけど、過去、現在共に物語は盛り上がってきた。
    現在ストーリーでは敵の存在も明らかに。
    そして最後でリンクする過去と現在。

    続刊手元にないんだけどいつよめるかな…

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