- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150115166
作品紹介・あらすじ
あるレストランで、暴漢に襲われた宇宙商人ハヴィランド・タフ。その襲撃者の星では、モーセを名乗る宗教的煽動家が"十戒"を模した環境戦争を仕掛けているという。その共謀者との疑惑を晴らすべく、宗教家と対決するタフを描く「わが名はモーセ」、トリー・ミューンがポートマスターを務める、慢性的な人口問題を抱えた惑星ス=ウスラムに環境エンジニアリングを試みる「タフ再臨」他、全四篇を収録する連作集・完結篇。
感想・レビュー・書評
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太古の環境エンジニアリング技術を満載した宇宙船『方舟』を手に入れた商人ハヴィランド・タフの物語。短編集の2巻目
印象深いエピソードは人口問題を抱えた星「ス=ウスラム」の第4話と第7話。
増え続ける人口を抑えるにはあの方法しかないと思うんだが、トリー・ミューンの反応が不可解。
あそこまで拒絶反応を示す理由が私にはわからなんだ・・・ 。
2巻目でもハヴィランド・タフはやはり、GOTのヴァリスでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫好きの悪徳?宇宙商人 タフの連作集。
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慇懃無礼というしかないタフの言動。各国、もとい各星の個性的な面々。タフは感じ悪いチートだが、しかし好奇心とバランス感覚があるので、全編通して狂言回し(よりは圧倒的な存在感だが)らしく各章の主人公たちを支える。続きは出ていないようだ。
この手のSFできちんと描かれる各種宇宙人の様態は、常に漫画「COBRA」の絵でイメージされてしまう。最近だと「果ての星通信」も。 -
初期に書かれた短編でのタフは商人=悪どいやつの印象を受けたけど、だんだんとキャラに深みが出て来て面白かった!
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読み易いし毒も利いていて味のある連作集
表紙 7点末弥 純 酒井 昭伸訳
展開 7点1986年著作
文章 7点
内容 689点
合計 710点 -
最後に非常に重いネタが来たけど、それもよかった。
痛快なタフの旅行譚。斜め上の解決策で問題をばっさばっさと斬る。 -
4/6 読了。
猫が大好きで、人間は猫ほど好きじゃない、慇懃無礼な宇宙商人タフが、数千年前に失われたはずのクローニング技術の粋を搭載した<方舟>号によって、神にも等しい力を手にする。
「守護者」が好き。 -
完結編の2巻です。
えーと、第5話と第6話は、昔に書かれた話ということで、やっぱり、最新作にくらべると、ドキドキは足りない気がします。
それでも、第1話にくらべれば、おもしろいですけどね。
というか、ちゃんと話のおわりにオチがあって、わたし的には、好きなタイプのお話です。
悪徳商人みたいな、惹句がどっかにあって、1巻読んだときは、
「どこが~」
という感じだったのですが、このあたりの作品を読むと、かなりその理由がわかりますねぇ。
で、トリー・ミューンの出てくる話です。
これは、別格におもしろいです。
まあ、このおもしろさは、ストーリーのおもしろさというよりも、トリー・ミューンのキャラクターのおもしろさという気がしますが。
でも、やっぱり、このシリーズの中では、だんとつにおもしろいと思います。
さて、以下、ネタばれありです。
http://asobo.littlestar.jp/rin/2005/08/26/%E9%81%B8%E6%8A%9E%E3%81%9B%E3%82%88%E3%81%A8%E3%80%81%E7%A5%9E%E3%81%8C%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%86/ -
2巻目にして完結編。作者がその気になれば続編あるかもらしい。前巻からの懸念だったス・ウスラムの人口問題、まあこうなるよなぁという想定の範囲内だったけど、タフとトリー・ミューンの議論はよくいる無責任な人間にぜひ聞かせたい内容だった。でもまあ、なんでもそうだけど、聞かせたい相手ってものは基本、聞く耳持たぬものなのよねー