天冥の標Ⅴ: 羊と猿と百掬(ひゃっきく)の銀河 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-16)

著者 :
  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150310509

感想・レビュー・書評

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  • 農夫タックの話とノルルスカインの長きに渡るこれまでの人生?の話と、何の関わりも無さそうに二段構えで進み、『あれ?いつもより地味で単調?などと思っていたら終盤に来て思いもかけない爆弾が待ち構えていた』みたいなww。ノルルスカインって、もしかして安穏とした平和を望んでる?なんか意外。ノルルスカインが「お?」とか「おう!」とか思って自我に目覚めるのが可愛らしかった。

  • またしても打って変わって農業の話なのだが、これがまぁ面白い
    零細の農家の厳しい現実を描きつつも、そこにある農業の理論性や日常での機微、人間関係をも見事に感じさせる
    それでいて、並行で語られていたノルルスカインへの見事なリンク
    娘の正体が分かってから、最後のアニーの独白までの流れは本当に見事だ
    丁度、実家に農作業の手伝いしに帰ってたってのもあるが、ここまで色々なファクターがやんわりと、そして最後にはがっちりと繋がるフローってのもそうそうない

  • うーん、ようやく本当の敵というか、表面にはなかなかでてこなんだ謎の登場人物(?)の存在と経緯が明らかになってきた。そこに未来の食料事情、農業の状況なんかがからんで、おもしろかったなぁ。激しいドンパチもないけど。

  • 喫茶店で読みました

    喫茶店で読むのにちょうどいい

    私に至福の時間を提供してくれる作品群

  • 小川一水の超大作の第五巻目。ようやく半分(ただし次の巻はPart3まであるのが見えている)。
    今回は、一見これまでの話と繋がりの無いような農夫の話と、逆に明らかに物語の中核であろう被展開体「ノルルスカイン」の話が交互に綴られる。

    段々と、これまでの点と点が繋げられて線になってきたと感じられた。

    タイトルの「百掬」とはなんなのだろうかとグーグル先生に聞いてみたものの、どうやら造語のようである。
    「掬する」には大きく3つの意味があり、
    1 両手で水などをすくいとる。
    2 気持ちをくみとる。推し量って理解する。
    3 手にすくいとって味わいたいと思う。
    個人的にはおそらく3の意で使われているのだと考える。
    そしてこれはノルルスカインの心情を表しているのだろうと思う。

  • とある農家の日常と、シリーズで暗躍していたノルルスカインの数億年に渡る物語が対比的に描かれる。そしてシリーズの後ろに潜むものも判明する

  • 宇宙を駆ける情報生命体の誕生と繁殖と闘争の物語。
    小惑星に住む農夫と反抗期の娘の日常の物語。
    このスケールの違いすぎる話が繫がり、シリーズ全巻の話と繫がり、とても満足感がありました。
    前巻では少し挫折しかけたのですが、可憐に足掻いて生きるこの宇宙の生命体たちの物語を最後まで見守りたいと思います。

  • 農夫タック・ヴァンディ、読み終える。
    ダダーのノルルスカイン、愛される。

  • ようやく話のバックボーンが動いてきた、第5作品目。今までは個別の話で!部分的に繋がっていただけであったが、いよいよ本筋へ、といった感じ。
    長い作品なので、ダルみそうてすが、個別の作品の面白さでテンションを保っています。このまま完結まで行き着くことができるか。折を見て読み続けます。

  • ダダーのノルルスカイン、6千万年前の誕生と今に至るまで戦い続けている敵ミスチフの正体。西暦2349年の小惑星帯での事件が語られる。
    非常にテンポが良くて面白かった。

    羊飼いも出てきたし、大体登場人物というかグループは出揃ったのかな?

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著者プロフィール

’75年岐阜県生まれ。’96年、河出智紀名義『まずは一報ポプラパレスより』でデビュー。’04年『第六大陸』で、’14年『コロロギ岳から木星トロヤへ』で星雲賞日本長編部門、’06年「漂った男」で、’11年「アリスマ王の愛した魔物」で星雲賞日本短編部門、’20年『天冥の標』で日本SF大賞を受賞。最新作は『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2』。

「2022年 『ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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