天冥の標Ⅴ: 羊と猿と百掬(ひゃっきく)の銀河 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-16)
- 早川書房 (2011年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150310509
感想・レビュー・書評
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元海賊の農夫の話と壮大なノルルスカインの話が交互する。
シリーズの核心がちらほら見え始めた感じ。
しかし、小川一水の人間以外の心情や表現は秀逸だね。 -
ようやく少し全体像が見えてきた巻。1巻にどうつながるのか、楽しみ!
いろんな宇宙の生命のバリエーションがでてきて、作者の知識と発想の豊かさに驚いたり楽しんだり、そんな体験も楽しかった! -
これは面白かった。
そろそろいろいろ散らばっていてわけのわからなかったピースが、形になりつつある様な感じになってきた。ダダーとミスチフね...。
今回の構成は、時間軸通りでないため章立てが特殊な形になっている。この作者は「時砂の王」でもこういう書き方をしているが、こういう複数の時間軸を扱う話を書くのが得意なのだろうか。こういう章立ては、自分としてはアイザック・アシモフの「神々自身」という作品で初めて見たが、面白いやり方だと思う。
話は二つの主題があるが、タックの苦悩から希望へと変わる展開、過去に扱った武器がしっくり来なくなって、農作業に生きる人間になっていく過程がとても良かったと思う。 -
シリーズ5巻。前巻の大暴走から一転、まともなストーリー。
1巻の謎が少しずつ解明されていってる。
今回は謎の人物(?)ノルルスカインの正体が明らかになります。
宇宙に忍び寄る侵略生命体と、善ではないノルルスカイン、
何も知らず作物を育てて生きる人類たちの物語。
読み終わったあとの、本の帯にある煽り文句にやられます。
「どんな種も絶滅させないから。」 -
今回はちょっと地味。
前巻がエロエロ、ロリロリ、アーッッだったけど、今回は泥泥です。
ノルルスカインが間抜けで可愛い。
冥王斑の犯人らしき奴らも出てきます。 -
10巻続くという、壮大なSF
1章から2章に飛ぶときの衝撃が大きすぎて、
何を軸に据えて描く話かわからなかったのだけれど、どんでん返しがないのであれば、かなり敵が見えてきた感。
お話は宇宙開拓農民と、珊瑚虫の神様のエピソードが交互に語られ、バラバラなものと見えていたのが、だんだん意味を重ねていく非常に高度な構成。
昔読んだ「導きの星」を思い出す。
太陽系に出ていった地球人がどのように苦労し続けているのか、これまで謎の多かったダダーとは何か、最後に据えられる敵は一体何か。
ここまでこんな世界を展開したことを考えれば、あと5巻でまたかなり遠くまでいけることだろう。
まずは、楽しみだ。 -
全 10 巻が予定されているシリーズの第 5 巻。
1 、2 巻が面白く期待をしたが、
3 巻のアニメ臭に閉口し、
4 巻ではエロ一色に大きく気分が落ち込んだ。
ところが一転、今作は素晴らしい出来栄え。
作者小川一水氏はよくわからん人だ。
ズズズッと今までの作品との繋がりが見えてきて、
大きく意味を持つ巻になっている。
交互に 2 つの話が進む章配置も、
それぞれに面白く惹きつけられた。
第 6 巻が待ち遠しい。