- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150311926
感想・レビュー・書評
-
天冥の標のようなものを期待していたら、
ライトノベルくらい薄っぺらかった。
ハードSFが好みだと、全く合わない本でした。
面白いと思うところもなくはないが、全体を通してチープ感が否めない。
タイトルから想像するような重い展開や、状況は表現されず。
そのような状況は語られることがないわけではないが、
古臭いハリウッドSF程度の表現力なので、盛り上がらない。
作家は結構な歳のようだから仕方ないのか?
恨みつらみを話の根底に引き出している割には、さして活用されない。
各世代毎に書いているが、正直なんで書いた?
薄っぺらい繋ぎの話なんていらないと思う。
長く重厚な年月を考えさせる本ではない。
やはり、日本人作家のSFはあまり当たらないなと感じました。
2巻までまとめて勝手しまったので、最終巻を買うか非常に迷い中。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三冊セットで購入。とりあえず一巻読了です。
世界の滅亡と地球からの脱出というテーマは色々な形で描かれているように思いますがとても梶尾氏らしい切り口の地球の滅亡と新天地への移動だなあと思いました。特に取り残された人たちの交流とか心の触れ合いが良いなあ、とじんわり思いました。
そして地球を捨てて旅立った船の方は…大丈夫かいな、という感じ。でもさらに移転装置で新惑星にたどり着いた面々は不安要素しかない。もう少し前もってこう、なんていうのか色々な資材とか送り込めなかったんだろうか。さらに言えば転送機械の組み立てキットみたいなものを送り込んで現地に人を送り込んで相互行き来が出来るようにすれば…とか色々考えちゃいましたがまあこのお話の核の部分はそういう所ではないんだろうな、きっと。大体地球人類全員送り出す方が先、って感じなんだろうし。
今二巻を読み始めましたが宇宙船でたどり着く一派と現地でそれなりに暮らし始めている彼らとの摩擦がどうなるのか。楽しみに読もうと思います。 -
これは面白い。かなり長い話ですが、テンポの良さです。未開の惑星における開拓史、恒星間宇宙船による惑星間移民、滅び行く地球の終末、1粒で3度おいしい本です。
-
未開の惑星でのサバイバル、
権力にもてあそばれる若い恋人、
「渚にて」の世界で育む愛、
誕生と滅亡を利用する政治とリーダーの苦悩、
次世代と人間社会の再構築、
そして、先入観を取り除かれた嫌われ者の愛らしさ!?
世代を超えていくことがわかっているので、
その後のその人たちがどうなったか
気になるところもあるが、エピソードの積み重ねが
どのように一つの物語に連なっていくか、楽しみ。
そして、あまり表に現れず静かに受け継がれる
捨てられた者の怨みと、騙し逃げた者の疾しさが
どのような結末を迎えるのか。 -
少し読み進めるつもりで読み始めたら、一気に読了。
年代記的なオムニバス形式なので、ひとつの話の登場人物が次の話に出てくるとは限らない。また、出てきたら何十年もたっていたりする。
出てこなくなった登場人物のその後や、登場と登場の間に何があったのか、考えてみるのも楽しい。
まだ第1巻目、これからが楽しみ。
ただ、ほかの方のレビューには、最後は泣いてしまった。と、あったので、読む場所を考えなければならないかも(笑)