怨讐星域Ⅰ ノアズ・アーク (ハヤカワ文庫 JA カ 2-14)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 264
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150311926

感想・レビュー・書評

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  • 天冥の標のようなものを期待していたら、
    ライトノベルくらい薄っぺらかった。
    ハードSFが好みだと、全く合わない本でした。

    面白いと思うところもなくはないが、全体を通してチープ感が否めない。
    タイトルから想像するような重い展開や、状況は表現されず。
    そのような状況は語られることがないわけではないが、
    古臭いハリウッドSF程度の表現力なので、盛り上がらない。
    作家は結構な歳のようだから仕方ないのか?

    恨みつらみを話の根底に引き出している割には、さして活用されない。
    各世代毎に書いているが、正直なんで書いた?
    薄っぺらい繋ぎの話なんていらないと思う。
    長く重厚な年月を考えさせる本ではない。

    やはり、日本人作家のSFはあまり当たらないなと感じました。
    2巻までまとめて勝手しまったので、最終巻を買うか非常に迷い中。

  • 三冊セットで購入。とりあえず一巻読了です。

    世界の滅亡と地球からの脱出というテーマは色々な形で描かれているように思いますがとても梶尾氏らしい切り口の地球の滅亡と新天地への移動だなあと思いました。特に取り残された人たちの交流とか心の触れ合いが良いなあ、とじんわり思いました。

    そして地球を捨てて旅立った船の方は…大丈夫かいな、という感じ。でもさらに移転装置で新惑星にたどり着いた面々は不安要素しかない。もう少し前もってこう、なんていうのか色々な資材とか送り込めなかったんだろうか。さらに言えば転送機械の組み立てキットみたいなものを送り込んで現地に人を送り込んで相互行き来が出来るようにすれば…とか色々考えちゃいましたがまあこのお話の核の部分はそういう所ではないんだろうな、きっと。大体地球人類全員送り出す方が先、って感じなんだろうし。

    今二巻を読み始めましたが宇宙船でたどり着く一派と現地でそれなりに暮らし始めている彼らとの摩擦がどうなるのか。楽しみに読もうと思います。

  • これは面白い。かなり長い話ですが、テンポの良さです。未開の惑星における開拓史、恒星間宇宙船による惑星間移民、滅び行く地球の終末、1粒で3度おいしい本です。

  • 未開の惑星でのサバイバル、
    権力にもてあそばれる若い恋人、
    「渚にて」の世界で育む愛、
    誕生と滅亡を利用する政治とリーダーの苦悩、
    次世代と人間社会の再構築、
    そして、先入観を取り除かれた嫌われ者の愛らしさ!?
    世代を超えていくことがわかっているので、
    その後のその人たちがどうなったか
    気になるところもあるが、エピソードの積み重ねが
    どのように一つの物語に連なっていくか、楽しみ。
    そして、あまり表に現れず静かに受け継がれる
    捨てられた者の怨みと、騙し逃げた者の疾しさが
    どのような結末を迎えるのか。

  • 少し読み進めるつもりで読み始めたら、一気に読了。
    年代記的なオムニバス形式なので、ひとつの話の登場人物が次の話に出てくるとは限らない。また、出てきたら何十年もたっていたりする。
    出てこなくなった登場人物のその後や、登場と登場の間に何があったのか、考えてみるのも楽しい。
    まだ第1巻目、これからが楽しみ。
    ただ、ほかの方のレビューには、最後は泣いてしまった。と、あったので、読む場所を考えなければならないかも(笑)

  • とりあえず、この巻の最終章だけは「ファッ!?」となった。それまでとはちょっと趣き違いやしませんかね……?? いや、まあ、そういう設定はありだとは思うが、少々苦手であります。そんな感じ。

    そこだけ抜かせば、かなり好みで面白い。

  •  太陽がフレア化し地球を飲み込むことが確実となった世界で人類は生き残るためにある選択をします。
    1つ目は恒星間宇宙船で他の星(約束の地)に行くこと
    2つ目は地球から成功率の低い”ジャンプ”を行い同じく約束の地へ移動すること。
    3つ目は滅びることが確実といわれる地球に残ること。
    それぞれの選択をした人類が直面する問題、葛藤などを
    描いたSF作品。
    特に地球に残った人たちの話は涙なしには読めませんでした。滅びることがわかっていてもなお人間として生活を営んでいくその考えは高齢化が進む現代社会を風刺しているのではないでしょうか?
     あと最後のゴキ○リの話。衝撃的でした・・・色んな意味で背筋が凍りました。前半せっかくいい話なのに最後で台無しですよw 続編も期待です。

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著者プロフィール

熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』『怨讐星域』「あしびきデイドリーム」(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、そして映画化した『黄泉がえり』や、舞台・映画化した『クロノス・ジョウンターの伝説』など。

「2022年 『未来のおもいで 白鳥山奇譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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