ブラジルから来た少年 (ハヤカワ文庫 NV 286)

  • 早川書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150402860

感想・レビュー・書評

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  • メンゲレ博士が率いるナチスの残党「戦友組織」。彼らが企んでいるのは、二年半の間に94人の男をそれと知られずに暗殺すること。戦犯情報センターの設立者であるリーベルマンは、その計画の意味を調査し、メンゲレと対決することに。とてつもない陰謀に満ちたサスペンススリラー。
    メンゲレが企んでいる計画の核心は、おそらく今の時代であれば容易に思いつきそうです。だけどまさかあれをあれしようだなんて……そしてそのためにこの殺害計画を立てるって、それが何とも恐ろしい。それに賛同する者たちがいることも。そして逆にそれを阻止した側も、起こるかもしれない悲劇を阻止するための抹殺計画を考えるというのがとんでもなく怖くって仕方ありません。しかし人間は遺伝や環境だけでかたちづくられるものではない、というのは充分にわかっていますが。その両方が揃ったら……どうなるの? ってのではやはり戦慄を感じさせられました。

  • 邦訳が出されて居るもので「アイラレヴィン」名義は
    実に少ないと首をひねって居おりました。
    3冊揃って皆超ベストセラーですし。
    テレビの脚本書いている御仁だったらしいけれど。
    どうなんだろ。
    著作の何れ劣らぬ(しかもジャンル別ですし)
    筆のうまさに呆れてしまいます。勿体無いよなと感じる

  • ナチスの生き残りで「死神の使い」と呼ばれたヨーゼフ・メンゲレの壮大な計画に、ナチ・ハンターのユダヤ人おじいちゃんが阻止しようと一人で立ち向かう、という話。

    中盤までは話のキモ部分(ネット等調べればすぐに出てくる)に至るまでを本当になぞっていくだけなので盛り上がりが少なく退屈に感じた。ただ、そこに最初の話が繋がる部分は「ああ、そういうことか」と思うし、ラスト部分はかなりハラハラする。メンゲレと対峙した「少年」は本当に不気味で、昔「ローズマリーの赤ちゃん」を読んだときに感じたおどろおどろしさが蘇ってきた。終わり方も良い意味で後味の悪さが残る。

  • ヒトラーのクローン作って、ヒトラーと同じような環境で育てて、独裁者、作っちゃおうぜ!って話し。

    遺伝的要因・環境的要因、の他にもいろんな条件は要るわな。

  • あのヒトラーのクローン人間化計画・・・!? 最後はカッツの「恐怖の誕生パーティー」と同様、不気味な後味が堪らないっす。

     1993年

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