ポアロ登場 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-32 クリスティー短編集 3)
- 早川書房 (1978年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150700324
感想・レビュー・書評
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【細部を見落とすな】
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短い話の中で、各話手を替え品を替え、驚くようなトリックが飛び出したのが面白かったです。ただ、長編のようにもう少し伏線があっても良かったかなあと思う気も…
(私が見落としてるだけかも?)
解説でも触れられていたとおり、現場捜査よりも頭の中で論理を組み立てることが大切だと言いつつ、ポアロがホームズ式の細部も見逃さない捜査もきっちりやっていたのを見て、小さな手がかりから推理を組み立てるのは名探偵には必須なのかなと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ポアロが1920年に初登場したことを考えると1921年〜1924年発表の短編がおさめられているこの短編集はまさにポアロ登場の名に相応しく、それゆえにポアロの人となりにスポットがあたりヘイスティングスもほぼ出ずっぱり、ジャップも存在感があり、ポアロシリーズの人物たちに思い入れがあればとても楽しめる。
謎解き自体は壮大なミステリーというよりは1話1話、通勤時間にでもサラッと読める仕様。しかし、思わず膝を打つ展開もあり、楽しめる一冊。 -
初ポアロでした。
うぬぼれやのエルキュール・ポアロが、付き合いのいいヘイスティングズ大尉を相棒に明晰な頭脳で事件を次々と解決していきます。
が、僕にとっては殆ど謎自体を解決していく事に対するわくわくではなく、ひたすらこの2人の仲睦まじい謎解き談義が面白かった。
ポアロの自慢が微笑ましく(本当に目の前でされたらちょっとうざったいかもしれないけれども)、ちっちゃい愛嬌のあるおじさんが目に浮かびます。
旅が嫌いで、船酔いで苦しみ、チョコレートが大好き、おしゃれでひげをピンとさせることに心血を注ぐ。でもなんだかんだで心優しい紳士なんですね。かわいい。
でも結構簡単に人の家に忍び込んだり、アヘン吸ってみたりと結構フリーダムで驚き。犯罪したいなあ、みたいな発言も有ったりして彼って意外と大胆です。
この短編いつ出たのかと検索したら大正13年!!ドびっくりしました。そんなに前の小説なんですね。 -
#赤背表紙のクリスティーを再読するプロジェクト 017
初期の短編集で、ポアロとヘイスティングスが、ホームズとワトソンの役をベタにやり過ぎている話。晩年は犯罪を忌み嫌うポアロだが、この頃は平穏な日常には退屈し、犯罪を愉しんでいる節がある。 -
その名の通り初期のポアロ短編集。アニメでやってたやつはかなりがここから取られていますな。まあそうでないと25分で終わらないし。アニメとの味付けの違いを味わうのも一興。
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多分高校生のころ買った本。
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新潮文庫版と重なる話が多々あり。
「〈西部の星〉盗難事件」「マースドン荘の惨劇」「安アパート事件」「猟人荘の怪事件」「百万ドル債権盗難事件」「エジプト墳墓の謎」「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」「総理大臣の失踪」「ダヴンハイム失踪事件」「イタリア貴族殺害事件」「謎の遺言書」「ヴェールをかけた女」「消えた廃坑」「チョコレートの箱」
「チョコレートの箱」は良かった。 -
短編ポアロ集。
どの作品も面白いけれども
やはり殺人が絡んだりしないものが
特に秀逸に感じました。
ある作品に関しては
読者にひとつの思い込みを作って
その後に落とすという反則技をもちいています。
あれは最後にやられてしまったな、と感じました。
殺人関連は少し無理な設定もあるので
おすすめはしません。 -
『〈西洋の星〉盗難事件』
映画女優が持つ〈西洋の星〉に盗難予告。ヤードリー卿が所有する〈東洋の星〉にも謎の中国人からの盗難予告。盗まれた二つのダイヤ。ダイヤの伝説に隠された秘密。
『マースドン荘の悲劇』
保険会社からの依頼でマースドン荘で起きた死亡事件の調査に当たるポアロ。烏撃ち中の心臓発作。残された夫人と東アフリカの友人の秘密。
『安アパート事件』
あまりに安いアパートを見つけたロビンソン夫妻。アメリカでの機密情報の盗難事件と殺害されたイタリア人の秘密。
『狩人荘の怪事件』
インフルエンザで倒れたポアロ。ポアロの代理で狩人荘に出向いたヘイスティングスの捜査。殺害された富豪。富豪の甥と妻の秘密。謎の家政婦。
『百万ドル債権盗難事件』
百万ドルの債権を輸送中に盗難された青年。青年の恋人に依頼され調査に当たるポアロ。百万ドルの債権はどこで消えたのか?
『エジプト墳墓の謎』
エジプトの発掘隊の隊長、出資者、出資者の甥の連続する死。呪いと疑う周囲。出資者と甥の遺産の関係。甥の自殺に隠された秘密。
『グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件』
グランド・メトロポリタン・ホテルで起きた宝石盗難事件。フランス人メイドにかけられた疑惑。ポアロの服に付いたフランス・チョークの謎。
『首相誘拐事件』
首相の誘拐未遂事件直後からの首相誘拐事件。フランスで見つかった護衛役。運転手は共犯か?
『ミスタ・ダウンハイムの失踪』
銀行頭取のダウンハイム氏の失踪事件。氏の補完する宝石と失踪直前の南米出張の謎。刑務所の常連の秘密。
『イタリア貴族殺害事件』
友人の医師と食事中に死の直前と思われる被害者らしき人物からの電話を受けたポアロ。被害者フォスカレリ伯爵の正体。伯爵家の食事の謎。開けられていたカーテンの謎。
『謎の遺言書』
女性の教育に反対する叔父からの挑戦。叔父の死後残された遺言書。
『ヴェールをかけた女』
貴婦人からの依頼。かつて書かれた手紙での強請り。手紙が入った中国製の小箱に隠された秘密。
『消えた廃坑』
謎の廃坑の地図を持つ中国人の殺人事件。
『チョコレートの箱』
ポアロがベルギー警察時代の事件。毒殺された政治家。蓋と箱の色の違うチョコレートの箱の謎。
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ポアロ 短編