- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150704117
感想・レビュー・書評
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不可能犯罪捜査課シリーズのマーチ大佐の原型となった、マーキス大佐が活躍する非シリーズもの。かっこいいなぁ。マーキス大佐。
引退した判事を「殺してやる」と脅していた青年。かけつけた警察の目の前で銃声が響き、直後に部屋に飛び込んだところ、そこには元判事の死体と銃を握りしめた青年が。がしかし、判事の命を奪った銃弾は、この銃から発射されたものではなかった…。
カーの作品によくある怪異系のおどろおどろした雰囲気はなく、さらりとしてて読みやすい。関係者に話を聞くたびに、謎が広がっていき全員が怪しいんじゃないかと思えるほど(笑)
ラストの謎解きがちょっと飛躍しすぎじゃないかという気がしなくもないですが(マーキス大佐の犯人の心理分析について「ええーそこまで犯人の心理が読めちゃうのー?」とつっこみたくなり…中編だからしょうがないか)、タイトルでもある「第三の銃弾」ネタの発想が面白かったので良しとします。 -
ちょっと物足りない
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殺害されたモートレイク判事。モートレイク判事に有罪判決を受けむち打ち刑に処せられたホワイト。ホワイトの復讐。2発の銃声。ホワイトの拳銃ともう1丁のけん銃。判事の身体から摘出された弾丸は別の物。3つの銃弾の秘密。モートレイク博士の2人の娘・アイダとキャロリンの秘密。ホワイトの身分の秘密。マーキス大佐の捜査。
2010年8月6日再読 -
短いながらも
なかなかいい味を出している
カーの作品。
珍しく残酷めいた表現が存在しないため、
読みやすくなっています。
ただし、それゆえか犯人の推理が
若干容易です。
だってねぇ、怪しい人がいるんですもの。
それと構成上疑える人が
限られちゃうからなぁ。
でも最後のマーキス大佐は
非常にかっこよかったなぁ。
犯人にビシッと言っちゃうんですから。 -
話の進め方がとても上手い。謎が広がり、わくわくしながら読めた。結末はあんまり好きじゃないけど。
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さすがカー!といった感じ。密室状況の部屋の中、死体と一緒にいたのは絶対に犯人ではありえない人物と二つの銃、そして三つの弾丸。なんかもう読み進めていくにつれて簡単に思えた事件がどんどん不可解になっていくのがそそることこの上ない。個人的にあまりカーの怪奇趣味は好きじゃないのでその辺がすっきりしていたのも良かった。解決の複雑さと見事さには感心。ここまで不可解な事件をまとめてしまうし納得もしてしまう。
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2020/08/10読了