- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151200168
感想・レビュー・書評
-
(悪童日記)が面白く続編、続々編へと読み進めた。しかし(第三の嘘)に行くと、はたしてこれは三部作と言うものだったのか?と疑問を持ってしまうことに。
3作の関係性は別としても、不自由な時代背景のもとで父親の不義から始まった家族の崩壊、新しい出会い、そこで生まれる人間関係、しかし何処までも消えない喪失感ばかりが付き纏う。寂しすぎる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
-
kazzu008さん
フォローに御答え頂き、ありがとうございます!
「悪童日記」三部作は、とても好きな、愛読書であります。kazzu008さ...kazzu008さん
フォローに御答え頂き、ありがとうございます!
「悪童日記」三部作は、とても好きな、愛読書であります。kazzu008さんの、素晴らしいレビューを読み、嬉しく思いました。
どうぞよろしくお願いいたします。2021/01/16 -
りまのさん。こんにちは。
この「悪童日記」三部作は非常に感慨深いものがありました。
ご丁寧なコメントをいただきましてありがとうござい...りまのさん。こんにちは。
この「悪童日記」三部作は非常に感慨深いものがありました。
ご丁寧なコメントをいただきましてありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします。2021/01/16
-
-
本作品は『悪童日誌』『ふたりの証拠』に続く、アゴタ・クリストフ三部作の完結編
しかし話は完全に繋がってはいない
ベルリンの壁の崩壊後、双子の一人が何十年ぶりかに思い出の地に帰って来る
彼は何十年も前の「あのこと」から別れたままの兄弟を捜し求める
そして、双子の兄弟がついに本作品で再会を果たす
読み進めているうちに何が真実で、何が創作か全くわからなくなるが、もうそんな事はどうでもよくなる
双子の一人リュカは自分を捨てた母を捜し、もう一人のクラウスを捜した
自分を愛してくれる存在、自分への愛を求めた
自分はリュカであり、クラウスでもある
一方のクラウスは母が起こした「あのこと」により、リュカが行方不明になったことを知る
その際、母とも生き別れるが母を探し出し一緒に暮らす
しかし母は、自分のせいで行方不明になったリュカのことばかりを思い続け、愛していた
そんな母に愛されたかったクラウス
クラウスにとってリュカは、愛しさと憎しみが混在した存在だった
大切な人達の死、愛されたい気持ち、苦しい思い、どうにもならない絶望的な気持ち
同じ人間なのに、こんな悲しい人生もあるんだと思うと胸が痛い
とても悲しい愛と、愛するが故の憎しみの物語
読了後も心に残る作品
再読したらまた違うかもしれないが、ちょっと悲し過ぎるかな
三部作とも間をあけずに続けて読むことをおすすめします
-
『悪童日記』3部作の完結編。2人の兄弟のその後を描いている。今まで読んできた兄弟とは設定が多少異なるため、過去の作品との繋がりが薄く読んでいて混乱してしまった。(そういうものとして読めばまた違ったのかもしれないが)兄弟は本当の兄弟なのだろうか、それとも現実から逃避するために造りだした別の人格なのだろうか、、そのようなミステリアスな部分を残したまま幕を閉じてしまう。いかようにも解釈はできるのだろうが、個人的には謎を明らかにしてほしかった。ただ物語に引き込む文体は、さすがと感じた。
-
ふたりの証拠の最後で「えーっ?」と思って急いで読み始めた第三の嘘。疑問がするする解けると思いきや、更にえっ?あれ?と混乱。どこまでも陰鬱で、心を削られるような哀しみが続くのに読まずにはいられない魅力がある。
-
リュカとクラウス、どちらでもあってどちらでもなかった「悪童日記」での関係性が好きだった。
-
後書きにも、ありましたが、
何が、真実で、何が、
嘘なのか?それとも、すべて、嘘なのか?
わからなくなってしまう。
殆ど一気読みに近い、真実を、知りたい!
と、思いながら、どんどん引き込まれます。読了あとも
余韻が、残り、あれは、真実?
これは、嘘?と、読み返してしまいました。
伏線になりそうなところには、付箋紙貼って、
結局、付箋紙だらけになったのですが。笑。
読み応えのある、3部作でした。最高!