昨日 (ハヤカワepi文庫)

制作 : Agota Kristof  堀 茂樹 
  • 早川書房
3.67
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本棚登録 : 338
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151200359

感想・レビュー・書評

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  • 解説にて引用されている"祖国とは国語だ"の言葉が重い。母語を奪われるのは、思考の土台を奪われることだ。トビアスが、言葉を綴ることで、幼い日に失ったものや自己を取り戻そうとするのが読んでいて苦しい。

    上京して地元の方言使えんだけで、こんだけしんだいんやけん、アゴタクリストフほんまに辛かったと思うわ。

  • 初読

    私にはアゴタ・クリストフのほんとうのところ、
    面白い所は読み取れないかもしれないなぁ
    でもどこかずっと気になるんだよねぇ…

    この小説も沈痛で、読みやすくて。
    かさかさと音を立てる枯葉のような感触、痛み。
    結局、何だったのだろうなと思うけどそれはわからない。

  • 面白かった。静かで感情が抑制されたような文章が好き。

  • ★3.5
    子どもの頃に国境を超え、名前も変えて孤独に生きてきたトビアスは、「悪童日記」3部作の双子を思い出させる。そして、全編から滲み出る絶望に暗澹とした気持になる。そんな彼に差す光がリーヌとなるけれど、二人が出す結論は悲しくも至極当然。常に現実を見据えているリーヌは、空想の世界を生きているトビアスと一緒の生活は出来ないと思う。ただ、母国を捨てた者、捨てていない者でその差が生じるのなら、トビアスが酷く哀れでやるせないけれど…。幼い子どもを抱えての言葉の違う国での生活に、著者の自伝「文盲」の記憶が蘇える。

  • 「第三の嘘」をお取り寄せ中なので、繋ぎとしてアゴタ・クリストフの他の著書を制覇しようかと。アゴタ・クリストフの作品は彼女が体験したことが元になっているからか、似通った話だな、と思った。

  • 亡命先で不倫する話

    母国語でないことでの確かさの欠如が幻想的にしているって解説が妙に納得した。
    だからこの作家が好きなのかも。
    祖国とは国語って前にもどこかで聞いたことある。

  • 2016.03.05
    アゴタ・クリストフ『昨日』読了。悪童日記シリーズと比べると、読み進まず。外出時に『昨日』、自宅で同著者の短編集『どちらでもいい』を読んでいたら話が混同。クリストフ作品は、異国、祖国、異なる言語、書くこと、移民、戦争、家族との別離が根底。でもこの本は最後に希望が見え、救われた。

  • 2016.11.04

  • 子持ちの人妻になった幼馴染に、亡命先で偶然出会って恋に落ちた話。
    解説によれば、愛以上に言語喪失の哀しみを結実させた作品とのことだったが、私にとっては逆であった。
    トビアスが愛したのは人なのか幻なのか、カロリーヌは彼を愛したが自分が自分でなくなる怖れには勝てなかったのか。他の読者の解釈が気になった。
    それと、亡命先でもまるで社会主義国のような単調な生活を送っているのは皮肉に思えた。

  • 嘘まで読んだら最後まで

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著者プロフィール

1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー。意外性のある独創的な傑作だと一躍脚光を浴び、40以上の言語に訳されて世界的大ベストセラーとなった。つづく『ふたりの証拠』『第三の嘘』で三部作を完結させる。作品は他に『昨日』、戯曲集『怪物』『伝染病』『どちらでもいい』など。2011年没。

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