- Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151200700
感想・レビュー・書評
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2013.5.22読了
アメリカの田舎町に住むオリーヴ・キタリッジと彼女を取り巻く人々の連作短編小説。
彼女は決していい人ではないけれど、普通の人間の人生って案外こんな風だと思う。
静かでいい本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカの田舎町の人々を描いた連作短編集。
さまざまな人生のドラマがしっかり描かれていて、心の動きがよく読み取れた作品でした。 -
人生はそんなにおめでたくもないし、幸せばかりでもない。
どこまでも小説なんだけれど、実際にどこかで誰かがこんな生活を送っていそうな気がする。オリーヴ・キタリッジは決して素敵な女性とは言えない、色々と欠点のある人。だからこそ、どこかにいそう。語り手だったり、脇役だったり、名前だけだったりするけれど、どの話にもオリーヴ・キタリッジが出てくる。それも、どこかにいそうな気がする要素となっている。
決して後味の良いものではないのに、読んでよかったと思える。 -
不満たらたたでアンチクライマックスなオリーヴの人生。
75歳にして出会った人は思い人になるのだろうか。 -
アメリカの片田舎を舞台にした連作短編集。
のんびりとした風景をゆったり楽しもうと思ったら、わりといろいろ起こる。
本人や夫、街のひとから見たオリーブという人。
気性が荒くみんなから良くは思われていないが、時折すっと人の心にはいってくる。
久々にじっくりと物語を楽しめた。 -
第1回(2011年度)受賞作 海外編 第3位
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小さな港町の穏やかで幸福な日常。
その慎ましやかな生活が、少しずつずれ始め、不安が広がっていく。
その中心にいつもいる女、オリーヴ・キタリッジをめぐる長い物語。
短編が心地良く重なり積み上げる物語性は圧巻。 -
人生ってこういうものかもしれない。
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無常観。
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この本は一見短編集のように見えるけれど、すべての小説にオリーブ・キタリッジという女性が登場します。あるときは主人公だったり、あるときはちょっと顔を出すくらいだったり。それぞれの話は年代が違っていて、初めは中年だったオリーブも最後にはおばあさんになります。
決して性格も見栄えも良くないオリーブだけれど、読み進むにつれて彼女のことがだんだん好きになってきました。なぜなら、彼女の行動も、彼女の子供の行動も、その奥さんの行動も、その気持ちがわかるものだから。
二回読みましたが、二回目の方が良かった。きっとまた読み直すはず。