- 早川書房 (2004年5月14日発売)
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感想 : 153件
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Amazon.co.jp ・本 (100ページ) / ISBN・EAN: 9784151300189
感想・レビュー・書評
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【ポアロ】
恋愛ドラマ+ミステリー。
ポアロが出てくるまでミステリーということを忘れていたくらい。
もうポアロ登場しなくても良くない?と思ってしまうほど、恋する女性の痛いくらい切ない心情を巧みに描いている。
クリスティーはやっぱり女性の心理描写が超絶上手い。ロディーのそんなにどこが良いのかわからなかったけど、恋は盲目なのかな…。
法廷から始まり、ポアロの聞き込みを挟んで最後は法廷で終わる、今までにない展開。
人によってその人への見方が全く違う。
誰が本当のことを言ってるのか、読者自身も人を見る目を試されているようで面白かった。
「何でもない嘘を付くのが犯人」とポアロ。
一見なんの意味もないような嘘から犯人を絞っていくのが痛快だった。
最後もミステリーとは思えない温かさを感じた。ポアロはこんな良いこともするのね( ◜‿◝ )♡
『ナイルに死す』と同様に、いつまでも心に残る登場人物だった。
このタイトルはどういう意味なんだろ。
こんなに良い作品なのにあまり有名ではないのは、このよくわからないタイトルのせいだとしたらもったいない。 -
BSドラマで真犯人知った上で読む。もう絶対的に黒でしょうという所からひっくり返すポアロが圧巻。読んでる時に違和感なくスルーしてた事が証拠の決め手の一つと知った時はちょっと感動した。相変わらずクリスティーは人物造形上手いなあ。
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ポプラ並木さん、はじめまして。
フォローといいねをありがとうございます。
犯人当ての勝ち負けデータ、面白いなと思いました(^_^)
このよ...ポプラ並木さん、はじめまして。
フォローといいねをありがとうございます。
犯人当ての勝ち負けデータ、面白いなと思いました(^_^)
このような楽しみ方、いいですね!2022/05/07 -
なおなおさん、はじめまして!
こちらこそありがとうございます。
メインが読書メーターというSNSで、月1でポアロを読んで、感想戦(楽しか...なおなおさん、はじめまして!
こちらこそありがとうございます。
メインが読書メーターというSNSで、月1でポアロを読んで、感想戦(楽しかったポイント、動機、トリックなどを書き込んで)を楽しんでいます。ポアロは本当に難しいです。
トミーとペタンスは意外と当てているんですよ!!
今後ともよろしくお願いいたします~2022/05/07 -
ポプラ並木さん、返信をありがとうございます。
私もクリスティが好きだったのですが、だんだんカタカナの登場人物の名前が把握できなくなって…^^...ポプラ並木さん、返信をありがとうございます。
私もクリスティが好きだったのですが、だんだんカタカナの登場人物の名前が把握できなくなって…^^;
でも皆さんの本棚やレビューを見て、また読みたい気持ちに駆られております。
こちらこそ、よろしくお願いします。2022/05/07
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短期集中アガさんの最終回。
たぶん未読であろうと思う。
ポアロもの。
遺産相続がらみ殺人。
状況証拠や動機で真っ黒の女性の嫌疑を晴らす。
女の嫉妬やらプチロマンスもあり。
思ったよりもおもしろかったな~。
でも、こんなのわからんわ。
反則ではないけど、イエローカードでもないけど、注意ぐらいは受けそうじゃないか。
読者への挑戦みたいなのがあるわけじゃあないからいいっちゃいいんだけど、あれの犯人とトリックを当てるのは無理。当てようとして読んでないからいいけど。
何の気なしに著者、つまりアガさんの経歴みたいなのを眺めてみたんだけど、ちょっと笑った。
「~嵐のようなロマンスののちに結婚した。」って(笑)
なんだ「嵐のような」って。見たんか。
しかも二度目の結婚だろうに。
たしかにアガさんは失踪事件起こしたりなんだりいろいろあったけど、普通にそこは「結婚した」でいいじゃん。
こんなん勝手に書かれたら顔真っ赤っかになるわ。
羞恥プレイか。
作家さんはうかうか死んでられんな~。-
2024/10/13
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雪見酒さん。
スルスル読めておもしろかったよ。
登場人物も少ないし。
謎解きは首を傾げるとこもなくはないが、読み物としては悪くない。
まあ★...雪見酒さん。
スルスル読めておもしろかったよ。
登場人物も少ないし。
謎解きは首を傾げるとこもなくはないが、読み物としては悪くない。
まあ★3ですが。2024/10/13 -
2024/10/13
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111108さんのポアロおすすめ5から、ようやく読みました!
犯罪自体は恐ろしくも、上流中産階級の優雅なセリフ、タイプの違う美女2人の描写が心地よく、うっとりしながら読み進めた。
実は強い情熱を秘めたツンデレのエリノアが大好きになってしまったので、ラストはほっこり。
そしてトリックにはびっくり!まだ2作しか読めてないけど、ポアロシリーズの犯人、体張る人多いな。-
111108さん、コメントありがとうございます!!
思った以上に人間ドラマとしても楽しめました。素敵な作品を教えていただいて感謝感謝です。
...111108さん、コメントありがとうございます!!
思った以上に人間ドラマとしても楽しめました。素敵な作品を教えていただいて感謝感謝です。
これまで読んだポアロシリーズの犯人が、たまたま2作品とも自分で毒を飲んでたので、変な目のつけどころになってしまいました笑2022/11/28 -
ロッキーさん、お返事ありがとうございます。
ロッキーさんの読まれた2作、犯人側からの話もあったら面白そう。読んでみたいですね。(コナン君の...ロッキーさん、お返事ありがとうございます。
ロッキーさんの読まれた2作、犯人側からの話もあったら面白そう。読んでみたいですね。(コナン君のみたいな)「毒の量はちょうどよかった。狙い通り。」とか心中で言ってたり‥。2022/11/29 -
111108さん
確かに犯人がどんな気持ちで毒を飲み、ポアロの推理を見守っていたのか気になります笑
ほんと、コナン君のみたいなポアロバージョ...111108さん
確かに犯人がどんな気持ちで毒を飲み、ポアロの推理を見守っていたのか気になります笑
ほんと、コナン君のみたいなポアロバージョンも読みたいですね!2022/11/29
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オープニングから緊迫した裁判シーンです。メアリイ・ジェラード毒殺の容疑で、被告席に立つエリノア・カーライル。法廷には、エルキュール・ポアロの姿があります。ということは、エリノアの無実が晴らされ、真犯人が暴かれる、という筋書きになると分かるのですが、エリノアの激しい想いと貴婦人の矜持が絡まり合って、ややこしいことと言ったら!
若い人たちが当事者の事件ですが、実は親世代の第一次世界大戦を経ての過去との関わりが明らかになってくると、真犯人の冷酷さに驚愕させられます。ほんとに酷い奴なのです。ネタバレになるから何処が酷いかお伝えできないのが口惜しい…! -
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ゆのまるさん コメント失礼します♪
『杉の柩』読了されたのですね(^^)。
私もこの作品は傑作だと思います!ゆのまるさんがレビューに...ゆのまるさん コメント失礼します♪
『杉の柩』読了されたのですね(^^)。
私もこの作品は傑作だと思います!ゆのまるさんがレビューに
「あっと驚く謎解きも結末のロマンスも、すべてに拍手!」
と、書いてくださったところで「本当、その通り!」とうんうん頷いてしまいました。
エリノアも良いキャラでしたよね。
【クリスティー作品中、幸せになって欲しいキャラクターランキング】では、かなりの上位に食い込むかと思います(*´▽`*)2024/09/18 -
あやごぜさん、コメントありがとうございます(^^*
はい、ほぼ一気読みしちゃいました〜!
『杉の柩』という渋いタイトルは、原題である...あやごぜさん、コメントありがとうございます(^^*
はい、ほぼ一気読みしちゃいました〜!
『杉の柩』という渋いタイトルは、原題であるシェイクスピアからの和訳だそうですが、題名で敬遠している人がいたらもったいないですよね……!
有名どころを満喫した後は、ぜひ手に取ってほしい一冊だなと思いました。
クリスティー作品は結末で突然結ばれるカップルが多く、時々「これは強引では?笑」と感じることもあるのですが、今回は自然でしたね〜。
内心ロディーのどこがいいんだ!と納得がいかなかったので、エリノアにはこれからの新しい生活を存分に謳歌してほしいなと思います(*´ω`*)2024/09/18 -
あやごぜさん、コメントありがとうございます(^^*
はい、ほぼ一気読みしちゃいました〜!
『杉の柩』という渋いタイトルは、原題である...あやごぜさん、コメントありがとうございます(^^*
はい、ほぼ一気読みしちゃいました〜!
『杉の柩』という渋いタイトルは、原題であるシェイクスピアからの和訳だそうですが、題名で敬遠している人がいたらもったいないですよね……!
有名どころを満喫した後は、ぜひ手に取ってほしい一冊だなと思いました。
クリスティー作品は結末で突然結ばれるカップルが多く、時々「これは強引では?笑」と感じることもあるのですが、今回は自然でしたね〜。
内心ロディーのどこがいいんだ!と納得がいかなかったので、エリノアにはこれからの新しい生活を存分に謳歌してほしいなと思います(*´ω`*)2024/09/18
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最高に面白い!
読了後も余韻が深く、柩と棺、杉の柩の意味について調べたりした。
登場人物たちがそれぞれの対象に無私の愛情を抱く中で、唯一犯人だけが私欲のために偽の愛情を振りまいていた。
それぞれの「愛」の形をポアロが浮き彫りにしていくラストもたまらない。この時の優しいポアロが大好き! -
婚約中のロディーとエリノアの前に現れた美女・メアリイ。エリノアの叔母・ローラに身を尽くし、ローラも彼女を寵愛していた。そんなメアリイにロディーが恋に落ちて婚約は解消。ローラも亡くなり、悲劇は連鎖していく。
エリノアは身を焦がすほど愛している婚約者を奪われ、叔母の寵愛を受けていたメアリイに嫉妬と狂気を抱いていく。そんな時、メアリイはエリノアが作った料理を食べて死んだ!動機も証拠もすべて彼女がクロだと示している。彼女の無実を信じる医師・ピーターの頼みで、名探偵ポアロが動き出す!
「嘘というものは、マドモアゼル、聴く耳を持つものにとっては、真実同様の価値があるのです。ときには、真実以上の働きさえします」
圧倒的不利な状況下で、ポアロは証言を頼りに推理を重ねていく。誰もが嘘を吐いている。だが、彼にとっては何でもない嘘こそ重大な手がかりなのだ。
『杉の柩』という渋いタイトルからは想像できない、ラブロマンス×ミステリの融合が果たされた濃厚な作品だった。人を愛することの熱さと危うさ。嫉妬心から狂気へと至る過程と、その頂点とも言えるあのシーンは、自分の吐く息が白くなったように感じた。その描写力は圧巻。真実と噓の証言が織り成す表裏一体の人間像の面白さも抜群。相手の言葉を巧みにおだてて引き出すポアロの会話術も楽しかった。ポアロ作品は有名なものをいくつか読んできたけど、このラストシーンで一気に好きになった。ミステリを読み終わって、ニヤニヤできるってなかなかできない経験だなと。
事件が起こるまではじれったく感じるも、そこで丹念に描かれた人物描写が終盤で畳みかけてくるのはさすがとしか言えない。個人的にはアガサ・クリスティー作品でも上位に来る好きな物語になりそう。
p.45
「わたしのどうしようもない悪いところが、何かにつけて出てくるんでね。わたしは自負心が強すぎる。誇りってものは怖ろしいものだよ」
p.52
「愛しすぎるってことは、賢いことではないからね」
p.54
「ほかの人間を激しく慕うってことは、常に喜びよりも悲しみを意味するんだから。でもそれはともかく、そういう経験なしでは、人間一人前じゃあない。本当に人を恋したことのない人間は、本当に人生を生きたとは言えないからね」 -
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ポアロもの。
大金持ちの未亡人・ローラの姪であるエリノアは、幼馴染で親戚のロディーと婚約中でしたが、ロディーはローラの屋敷の門番の娘・メアリイに心奪われてしまい、婚約は解消されてしまう事に。
その後、ローラが亡くなり、その遺産を継ぐ事になったエリノアですが、彼女の作ったサンドイッチを食べたメアリイが死んでしまいます。
殺人の容疑者となってしまったエリノア。彼女を救いたいロード医師からの依頼により、ポアロが真相解明に乗り出しますが・・・。
殺害の動機、その時の状況等々、ほぼ有罪確定状態のエリノア。彼女の無実は証明できるのでしょうか。
冒頭の裁判の場面からのエリノアの心理描写、登場人物の言動、ポアロの聞き込みや往復書簡から浮かび上がる背景、そして再び法廷の場面へと・・このプロットの流れが秀逸で、個人的にはクリスティー作品の中でも上位にくるのでは?と思ったほど“匠の技”が光る展開となっております。
特に、終盤の法廷場面で犯人の嘘が明るみになる証言の連続投下により、状況が覆っていく様は痺れましたね。やっぱりポアロは天才です。
そして、ロディーに嫌われたくなくて無理にクールにふるまったりと(何故なら、ロディーが“しつこい女は我慢ならない”とかほざいていたので)、苦しい恋をしていたエリノアですが、ラストで“一緒にいて安心できる人”は誰か、という事に気づきつつあるようですね。ロード医師と是非幸せになってほしいです。-
あやごぜさん、こんばんは♪
本当に“匠の技”光ってますよね!こんな展開だからこそ、ポアロもキレっキレの推理でいつにも増してかっこよくて思わ...あやごぜさん、こんばんは♪
本当に“匠の技”光ってますよね!こんな展開だからこそ、ポアロもキレっキレの推理でいつにも増してかっこよくて思わず崇めたくなりました。
あやごぜさんのレビュー読んで、最近ポアロ以外のクリスティーが続いたので、久々にポアロ読みたくなりました(^.^)2022/06/06 -
111108さん。コメントありがとうございます♪
そうですよね!“ほぼ黒”からの逆転劇は、
“これぞ!灰色の脳細胞!”という感じでか...111108さん。コメントありがとうございます♪
そうですよね!“ほぼ黒”からの逆転劇は、
“これぞ!灰色の脳細胞!”という感じでかっこ良かったですよね!
やっぱりポアロは鉄板ですね(^^♪2022/06/07
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登場人物は資産家の未亡人、その甥と姪、未亡人の寵愛を受けている娘、医師と看護婦2人。
甥と姪は将来を約束した仲だが、未亡人の世話をしている娘を見て、甥の気持ちが揺らぐ。
ほどなくして、未亡人が亡くなり、姪が遺産を相続するが、甥との仲は破綻する。そんな中、娘が殺されて、犯人として姪が逮捕される。医師は姪の無実を信じて、名探偵エルキュール・ポアロに調査の救いを求める。遺言を残さず亡くなった未亡人、若いながら遺言を残して殺された娘。姪に不利な状況が積み重なるなか、姪が本当にやったのか、それとも濡れ衣なのか、ポアロの調査が始まる。登場人物とポアロとの会話から、真実が見つけだせるのか、姪は本当に無実なのか。ある出来事がきっかけとなり一気に氷解していく。提供される情報をもとに、丁寧に読み解くことが求められる。 -
“冷静沈着で、常に溺れない人物”
他人から見たらそう見えても、その人の心のうちはその人しかわからない。
特に“苦しさ”は……
人からどう見られているか、そういう人ほどよく感じてしまい、その人たちの期待を裏切らないようにしてしまう、この物語の中心となる人物。
その人の、心の声が聞こえてくるような小説……。
ひょっとしたらポアロ作品の中で一番かもしれない(まだ未読があるけど)。
裁判の場面、事件発生時の描写、ポアロによる主要人物への聞き取り、最後の謎解き、謎解きの後の情のあり方。
すべてにおいて満足。 -
1940年
読みやすくて構成はシンプルな謎解き。前半と後半で、事の起こりとポアロ登場が分かれていたのも面白くワクワクして読めた。法廷では気持ち良いくらい正しく白に変わっていく。
ただ、辻褄が??というところが個人的にあったので、またいつか読み返したいと思う。 -
1940年の作品。
エルキュール・ポアロシリーズ長編18巻目。
あらすじ
大富豪の老女ローラ・ウェルマンの姪であるエリノア・カーライルは、親戚で幼なじみのロディ・ウェルマンを深く愛しており、2人は婚約していた。ウェルマン夫人の遺産を狙っている娘がいるとほのめかす匿名の手紙が届いたことがきっかけで、エリノアとロディは夫人の館を久しぶりに訪れる。館の門番の娘のメアリィ・ジェラードをウェルマン夫人は可愛がり、教育を受けさせたり面倒を見ていた。ロディは、美しいメアリィを一目見た瞬間、彼女に夢中になってしまい、それを知ったエリノアはロディとの婚約を解消する。その後、ウェルマン夫人が遺言を残さず亡くなり、唯一の肉親であったエリノアが莫大な遺産を相続する。さらにその後、メアリィジェラードがモルヒネにより毒殺された。警察は嫉妬による殺人と判断し、エリノアは容疑者として裁判にかけられる。エリノアを助けるためにロード医師が依頼したエルキュール・ポアロが真相に迫る…
ポアロに珍しい法廷モノ。そして文句なしに面白い!何より構成が素晴らしい!
なかなかポアロは出てこないんですが、感情を表に出さないエリノア・カーライルの心情が巧みに描かれていて、深く愛する男性が別の女性に恋に落ちてしまうことを知った彼女の切なさに胸が締め付けられます!
そしてそんな彼女を一途に想うロード医師…。
ポアロが優しい。恋のキューピッドさながら慈愛に満ちています。ヘイスティングス君やジャップが出てこないとポアロすごいいい奴に思えるw
裁判のシーンは手に汗握る臨場感。伏線回収していく清々しさ!さらに、この伏線関係なかったんだ!とバラしていく巧みさも素晴らしい〜!!
クリスティ作品の中でも大好きな作品の一つです。 -
舞台は法廷。既に被告人として起訴されているエリノア。今回の事件は誰の目から見ても明らかであり、被害者のメアリイを殺害する動機も機会も有していたのはエリノアだけ。彼女が犯人である事を疑わない人達と、彼女が犯人では無いと信じる人達。明らかに不利な状況下、医者であるピーターは彼女を救い出すべくポアロに真相究明を依頼する。
体の不自由な金持ちの未亡人ローラと彼女の寵愛を受ける門番の娘のメアリイ。クリスティの王道的な設定だが、構成が面白い。プロローグ→ローラ邸→ポアロ始動→法廷→エピローグと流れていきテンポが良い。ただし、ポアロの推理は少し単調に見え(いつもの自暴自棄がない)、終盤の法廷パートはクリスティ的ではない(人物等の描写は控えめで裁判の様子が淡々と進んでいく)。その中でとある人物の一つの矛盾がフォーカスされ(最終は何故こんな事が質問されるのか不思議に思うが)少しずつ綻びが始まり、最後に本当の事件の真相が明るみになる。
基本探偵は、真実を調査し、集め謎を解いていくが、今回のポアロは嘘でも良いので集め、何故その嘘が必要なのかという矛盾をきっかけに今回の謎を解明する。とある何気ない様な嘘から真実を炙り出す手法は見事で意外にこのアプローチをしているミステリーは少ない様に思う。
犯人については意外という事以外は何も言わないが、少なくとも上記に描いた様にとある不思議な証言から辿り着く事ができる。
亡くなった二人は真相を知らずにある意味で良かったと思う。また、最後、エリノアが選ぶ結末はクリスティらしく素敵な反面、他の登場人物たちはどの様に反応したかが気掛かりだ。
全体的にまとまりが良く魅力的な作品だが、登場人物達の個性は少なく普段より癖がない。終盤の法廷パートが単調で(あえてそうしているだろうが)、転調する時の効果(真犯人が判明する時)は大きいが疲れてしまう。衝撃度は高く、やはりミステリーはこうでなくてはっ!と感心してしまった。
犯人が何故メアリイを殺害したのか、動機が最大の論点であり、いつもポアロが言っている様に考えればある程度予測が出来た。とても読みやすく面白い作品だ。 -
「クルクルと決まってエリノアを指してしまう」
このセリフが何か好き。物語も面白かった。 -
遺産相続のために病床にあった叔母を安楽死させ、婚約者の心変わりの原因となった娘を殺害したとされるエリノア。状況証拠が全て彼女が犯人だと示す中、無実を信じる叔母の担当医に乞われ、捜査に乗り出したポアロを待っていたものは……。
病床にある大富豪の叔母、彼女の財産を相続するであろう姪と義甥、叔母がこよなく可愛がっている使用人の娘。美しい庭園を備えたお屋敷を舞台に起きた痛ましい事件にポアロの推理が冴える……。場面設定、登場人物、じわじわと真相に近づいていくあの感じ。何もかもがクリスティーらしくて、楽しめました。 -
構図としては『ナイルに死す』を思い起こす要素が幾つも見られる作品
あちらが恋愛関係のこじれという焦らしが殺人事件という最高潮へと至る物語ならば、こちらは安定していた恋愛関係が別の恋愛感情によって歪さを見せ、殺人事件により更に発展していくという感じかな
本作の真相を考える上で特徴となる点は被害者であるメアリイ・ジェラードを殺して得をする人間が皆無な点。クリスティー作品の多くにおいて、被害者を殺す事で得をする人物が犯人であった点を考えれば、誰からも恨まれず大金を持ち合わせていたわけでもないメアリイを殺したがる人間なんて居るわけがない
もし、居るとしたら薔薇の如き美しさを持つ彼女に嫉妬した人間だけというわけで…
ここで厄介となるのは殺人の機会を持ち、同時に嫉妬という動機を持つのがエリノアしか居ない点。事件に関する何もかもが彼女が黒であると示している
おまけに本人も迫る絞首台に抗う気力を持たない
愛情を嘲笑うかのような残酷な運命を前にして、彼女に想いを寄せるロード医師が立ち上がる展開はヒロイズム的だね
彼自身エリノアの無実を心底信じているわけではない。それでも彼女を救う為にとポアロに依頼し、捜査に協力した
その決断が残酷な殺人物語を恋愛物語に引き戻すきっかけとなっていく構成はクリスティーらしさに満ちているね
著者プロフィール
アガサ・クリスティの作品

俺もタイトルの意味がわからんで、いろいろ調べてみたんですが、どうやら元ネタはシェイクスピアらしいです。
主人...
俺もタイトルの意味がわからんで、いろいろ調べてみたんですが、どうやら元ネタはシェイクスピアらしいです。
主人公の叔母が病に倒れたときに引用したとか。
シェークスピアの「十二夜」
【来たれ、死よ】
やって来い やって来い 死よ
わが身を【杉の棺】に横たえよ
で、探してみたんですがそんな部分は本書には見つからず、改訂で落としたのか? それとも俺が見落としたか?
わから~~~ん(ノД`)シクシク
わぁ!調べていただいてありがとうございます\(^o^)/
シェイクスピアの引用なんですね!!
シェイクスピアは難しくてよくわか...
わぁ!調べていただいてありがとうございます\(^o^)/
シェイクスピアの引用なんですね!!
シェイクスピアは難しくてよくわかりませんが、叔母さんが病気で病に倒れたシーンなんですね!
愛の〜みたいな感じの方が内容と合ってるような気もしますが、何かあるんでしょうね^^;
コメントとたくさんいいね!とフォローまでありがとうございます^_^
よろしくお願いします!!
よろしく、よろしくお願いいたしますm(__)m
よろしく、よろしくお願いいたしますm(__)m