ケラリーノ・サンドロヴィッチ 消失/神様とその他の変種 (ハヤカワ演劇文庫 32)

著者 : ケラリーノ・サンドロヴィッチ

• 早川書房 (2012年6月22日発売)

作品紹介・あらすじ

演出家、ミュージシャン、映画監督でもあるケラリーノ・サンドロヴィッチが、劇団ナイロン100℃に書き下ろした渾身の二篇を収録。いつの時代で、どこの国か、昔の話か、未来の話かもわからない。再生を図ろうとする兄弟を描いた『消失』。ホームレス姿の男があらわれ「どうも、神様です」と、いきなり観客に語りかける異色作『神様とその他の変種』。これは果たしてどういうことなのか。解説も著者。

感想・レビュー・書評

[Στέφανοςさんの感想 · 2019年5月2日]

消失◆神様とその他の変種

[なかがわさんの感想 · 2017年6月22日]

ケラさんは好きだ。
ダークが利いていて、非現実的で、でもヒトの内面がそこにある。

[あやしさんの感想 · 2016年2月10日]

去年の年末再演した「消失」を観たので読んでみた。「消失」は、ケラ作品ではなかなかにシリアスなものですが、それもまた良い。読みながら舞台での役者さんたちの動きを思い出して懐かしくなりました。話自体はすごく重くても会話なんかには面白いところもあるからか、ずっしりするだけじゃない話。終盤に向かっていくにつれてなんとなくドキドキします。「神様とその他の変種」は、舞台は観ていなくても読むだけでも面白かった。不思議なやりとりと不思議なあらすじがとても良かった。

[ohmameさんの感想 · 2015年10月12日]

冬の公演に向けて図書館より拝借。登場人物が少なくて安心。その分濃密なやりとりに期待。しかし在住区に所蔵がなく今となってはあまり行かなくなった区の図書館でわざわざ借りたため、さあ、いつどのタイミングで返しに行くかなぁ。

[しし座さんの感想 · 2014年9月28日]

「消失」は学生演劇で見たことあり。

今考えたらスタンリーとかえみりあという名前が多い世界観で「ドーネン」さんの息子が「安二郎」ってどんなだ。

大学図書館912.6 SA62

[kankankawaiさんの感想 · 2012年8月23日]

劇団ナイロン100℃の2004年、2009年公演の戯曲が文庫化。兄弟の再生を描いた「消失」。会話のやり取りに不可思議なズレを注ぎ、笑いへと誘導する「神様〜」。シニカルな視線が堪能できる戯曲。

[やきそばパンさんの感想 · 2012年7月26日]

「消失」のほうは舞台を観に行ったため、頭の中にシーンがありありと目に浮かぶ。
ケラさんの転がるように笑える悲劇は、戯曲として読むよりも舞台で観るほうがよりリアリティを持つ。
とはいえ読み物としても充分に面白い。

著者プロフィール

ケラリーノ・サンドロヴィッチ
劇作家、演出家、映画監督、音楽家。1963年1月3日生まれ。
1982年ニューウェイヴバンド「有頂天」を結成。またインディーズ・レーベル「ナゴムレコード」を立ち上げ、70を超えるレコード、CDをプロデュースする。並行して1985年に「劇団健康」を旗揚げ、演劇活動を開始、1993年に「ナイロン100℃」を始動。1999年『フローズン・ビーチ』で第43回岸田國士戯曲賞を受賞、現在は同賞の選考委員を務める。演劇活動では劇団公演に加え「KERA・MAP」、「ケムリ研究室」などのユニットも主宰。2018年秋の紫綬褒章を受章。ほか、各種演劇賞受賞歴多数。音楽活動ではソロ活動の他、2014年に再結成されたバンド「有頂天」、「KERA＆Broken Flowers」でボーカルを務める。鈴木慶一氏とのユニット「No Lie-Sense」等、各種ユニットでライブ活動や新譜リリースを精力的に続行中。

「2022年 『世界は笑う』 で使われていた紹介文から引用しています。」