特捜部Q ―檻の中の女― 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 7-1)

  • 早川書房
4.14
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感想 : 139
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  • Amazon.co.jp ・本 (578ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151794513

感想・レビュー・書評

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  • プロローグですぐ「アレックス」を思い出した。しかし状況はアレックスよりも悲惨で読んでいて重苦しかった。が思っていた以上に面白く一気読み。骨太でキャラもしっかりした筋立てで 読み応えのある本だった。登場人物が話す言葉、感じ方も状況説明も実に現実的。端折ることなく でもしつこくなくさらりと書かれている。普通触れられる事のない しかし現実的に考えたら「●●はどうしたんだろう」と疑問に思う事もさらりと挟まれているので 余計にリアルに感じられて引き込まれたのかもしれない。次をすぐに読みたいと思わせる本だった。

  • さあ、デンマークのコペンハーゲンで、ドラマが始まります。

    「特捜部Q」は「ミレニアム」とともに北欧ミステリーの代表ともいえるシリーズ
    ともに映像化され、北欧の深い森と霧、過酷で静寂な自然とは相反する壮絶な事件の物語。
    『檻の中の女』はその第一作

    荒削りなストーリーで突っ込みどころ満載でも、こんなにオモシロイと感じるのは、やはり主人公となるカールやその相棒、その他の登場人物の魅力に尽きる。

    事件は2007年と2002年の出来事が並行して語られて、徐々に一つの点へ進んでいく……とてもドラマティックな演出で、読み進めるとどんどん映像化が進んでいく。

    シリーズを通して主な登場人物となる刑事カールやアシスタントのアサドが、さっそく個性を振りまきながら事件にぶつかっていく。

    さあ、特捜部Qの始まりです!

    • 土瓶さん
      kemukemuさん、こんばんは~^^
      初コメントですかね。失礼します。
      このシリーズいいですよね~♪
      いつもレビューを参考にさせても...
      kemukemuさん、こんばんは~^^
      初コメントですかね。失礼します。
      このシリーズいいですよね~♪
      いつもレビューを参考にさせてもらってますm(__)m
      2023/05/06
  • 面白くて一気に読了。「特捜部Q」キャラの作り方が魅力的だった。人間臭さと天才ともいえる考察力を併せ持つカールとアサド、二人の変人の、コントかと思うような会話も楽しい。
    アサドの過去も気になる。そして、彼の能力も!かくし球がまだまだありそうで。
    次の作品が早く読みたい。
    他のキャラ、カウンセラーや重症のカールの同僚の今後も気になるところ。

    フランスや北欧の小説を何冊か読んだだけだけど、暴力的な場面の描写が結構きつめなのは、この辺りの国の小説の特徴なんだろうか…。
    私が彼女の状況に追い込まれたらとても耐えられそうにない。

  • 珍しく一気に読んでしまったのは、図書館で借りたら次の予約の人がいたから、というわけでもなく純粋に面白くて話が魅力的だったからだと思う。
    副題「檻の中の女」がどういう意味なのかがわかると「面白くて」などと思えず、ただおぞましいのだが。

    正直言ってこの分厚さ(本編570ページ)は、シリーズ一作目を試しに読むには少々尻込みする量。それでも一気に読んでしまった、家事を投げ出して。
    もともとシリーズ最新刊の紹介が興味深かったので最初から読んでみるか、と思って読みはじめた。二冊目も図書館で私を待っている。読み進むのが楽しみ。

  • 有名コンビ、ホームズとワトソンの場合、ワトソンは都合のいい人間であり小馬鹿にされているが、この本の主人公の助手は仕事ができる設定となっているのがよかった

    私がミレーデなら交通事故後、もう一家族のその後の暮らしがどうなったかとても気になる
    しかも政治家を生業としているなら、余計被害者家族のその後は気になる
    ウフェしか気に掛けずに生きているのはどうなの?
    そういうものなの?と思って読んだ

    とは言え、シリーズになるのに納得だし、続編読みたい

  • 情熱を失ったベテラン刑事が、未解決事件に挑む
    本筋の事件の展開は警察小説の王道で、主人公を取り巻く人々もキャラがたっていた。最後の姉弟の姿により読後感も良かった

  • これがシリーズの一作目の様だが、多くの人が嵌るのも無理ない面白さ。さすがに一気読みは辛いがちびちび読むのがお勧め。他の、まして駄作と一緒に読むと尚の事この作品が光って見える。訳も読み易い。

    特捜部Qとはデンマークにおいて実在ではない存在だ。PTSDを追ったカール(事件の捜査で仲間を一人失い、一人を障害者に至らしめた)を軸に据え、たった一人の相棒をつけて解決困難事例を扱わせる。
    アサド!解説によれば、最も変人である事になっているが、デンマークへ来た「シリア人」しかも逃亡政治犯と自ら名乗るだけで十分に紗はかかる。しかし、天才的頭脳とまだら呆け❔がユニークで、人間性も温かくて面白い。この2人の捜査進展状況と「監禁された美貌の女性議員の身辺」を交互に・・長い。ナンバリングされた区切りが短いので苦にならずに読めるが。

    犯人の動機はしょっぱなで推測できた・・一件の自動車事故で10人も犠牲が出る悲惨な過去・・それが絡んでいくプロセスがいささか疑問が多く理解できない所もあったけど。

  • 長かった。初読みの作家さんで、舞台がデンマークとのこと。デンマークには縁も所縁もなく、全く知らない状況で読んでみた。意外と日本と変わらないのね⁇という感想。政治家の腐敗やら不満など共感するところもあり。ただ監禁やその他の付随する場面は苦手。歯が痛くなった箇所はリアルすぎてこっちの歯まで痛くなりましたf^_^;何年か前に好きで読んでいたリーバス刑事シリーズ等、あとがきにあったシリーズ物が好きだったときはもっとハマって読んだかも。でも長いわりにはスイスイ読めます。

  • デンマーク産警察ミステリ
    イギリス以外も紹介されるようになってきたのは結構なこと
    『クリスマスのフロスト』シリーズのような
    無理に前向きでも卑屈に後ろ向きでもない主人公の活躍が素直に気持ちよい
    日本だと「組織のせい」に終始するが
    こくみせいだしねしかたないね

  • 書店で薦められ期待して読んだのだが、期待値を遥かに超えるスーパーK点超え。もう何ていうか骨太過ぎる。これがシリーズ物ってのも嬉しい。この濃密な時間をまだまだ味わうことが出来る。ワクワクが止まらない。

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