特捜部Q ―Pからのメッセージ― 〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
- 早川書房 (2013年12月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151794544
感想・レビュー・書評
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下巻、解説にもあるが
もう冒頭からノリに乗っているのである。
特捜部Qのカールとアサドは地道に調査
誘拐犯は犯行を着々と進める
問題は誘拐された、子供の母親
こちらが…大爆発している。
上巻で読んだ印象は吹き飛び、子供のために闘う。
そこから捜査チーム側につながり、犯人との攻防がカール達に引き継がれていく流れは怒涛でした…
解説の「メッセージボトルという小道具は"偶然"が付き纏うため危険」という話も納得、この作品では主人公カールはボトルに対して距離を置いていたし、ボトルの要素をうまく使っていた。
暗く重たいテーマ×少数チーム(イライラしてる主人公+謎の変人達)というバランス
シリーズモノでよく感じる「メインの事件」と「シリーズを通して追う謎、事件」「主人公のプライベートの問題」の前作「キジ殺し」の時よりバランスがよく、違和感がなかった。
唯一にして最大の謎はユアサの件…カールもアサドも"三つ目のこぶ"には触らなかったが、これは更に闇があるということなのか?変態性なのか?
余談:インスタントコーヒーの粉を入れすぎる度、特捜部Qや他の作品のグレーンス警部などの警察小説に出てくる「泥のようなコーヒー」ってのを思い出すようになりました。誤魔化そうとして砂糖を入れすぎると"アサドがいれたコーヒー"になるのだろうか… -
警察小説でありながら、派手なカーアクションやボーリング場での犯人との駆け引き、ミアの脱出シーン等、とても読みどころが満載のサスペンスタッチの完結編でした❗
ただ少し残念なのは、デンマークの地理に疎いので、折角ならデンマークの地図を載せてもらえたなら、もっとイメージが出来たかなぁと感じました❗
このシリーズの事件はどの作品も救いようのない残忍で冷酷な内容ばかりですが、キャラクターの個性がとても光っていて、自分的には久し振りの当たりの海外ミステリーです♫ -
何年も海の底で待ち引き上げられてからさらに放置されていた瓶入りのメッセージ。
手紙の1行目には「助けて」の文字。
気乗りしないカールを横目にアサドとローセは解読を開始するが……
冒頭から自らの血でメッセージを残す少年が出てきてもうツライ。でも、カールたちの場面に変わると途端にコミカルで思わず笑ってしまうやり取りが続く……オールスン、上手い。文章構成が抜群に上手い。グイグイ読ませる。
犯人×被害者家族×特捜部Qで息つく暇もない展開。これは面白い。→
カールの周りの人間関係も濃いし、アサドは何者?みたいな流れからのえ?ローセ?みたいな。主要メンバーのキャラが濃いから読んでいて楽しい。
ラストは今回はサラッと読むとハピエンだが、深読みすると……怖い。
あ、堂場瞬一氏の解説が良い。警察小説のカテゴライズの話、面白かったー!!
以下、Twitterでの実況感想
「特捜部Q Pのメッセージ」は上巻ラストあたり。
今作も犯人側の痛い描写とカール側のコミカルな描写の振れ幅に翻弄されながらグイグイ引き込まれてます。
やばいー。癖になるー。楽しい〜!
上巻読んだ〜!
ハラハラシーンで下巻やん!てか、ヤバイヤバイヤバイ!ここでこの2人が出会うとか思わなかったー!
今作、ストーリーに厚みがあってマジで面白い!
あと、アサドの秘密よ……これ多分だいぶん先でわかるんよね。気になる……
下巻後半戦に突入!
カールたちが犯人にジリジリと近づいていく過程が読んでいてハラハラワクワクする!
そしてローセぇぇ?!え??えええ?みたいな(笑)
わぁわぁわぁわぁー!!!ニアミスぅぅー!!カールニアミスぅぅぅ!!
あとアサドつっよ!(真顔)毎回思うけどアサド、何者なんだ……
読み終わった……今作はとても良かった……北欧らしさを残しつつのラスト。てかあのラストは……?いやいや、きっとハピエンだと信じたい。
解説がまた好き。特捜部Qシリーズ、解説豪華だよね。 -
2019.06.07.読了
ガラスの鍵賞受賞作ということで期待が大きかった。
セルビア人の放火事件、アサドの正体、などなど最後まで不明で曖昧のまま終わってしまった。
内容はよくあるサイコパスが犯人の事件。
宗教的な周囲との繋がりや、これ以上子供たちを失わないために警察にも教会にも相談しない被害者達の心理が理解できない。
作者は歪んだ聖職者やさまざまな新興宗教に対する疑問や不信を主張していると思われるが、話が色んなところに飛び過ぎて構成に無理があったと思う
長編で楽しめたので星3つ。ガラスの鍵賞がどれだけすごいのかわからないけど、内容的には星2つ。 -
12月-2。3.5点。
下巻に入り、本筋の誘拐事件が一気に進む。
一気読み。さすがに面白い。
連続放火も一気に進む。
助手たちのキャラもクセがありながら面白く、飽きさせない。
次作も期待。 -
下巻は誘拐犯と被害者&カールによる攻防で手に汗握る展開でした。絵面を思い浮かべると結構グロイ場面(ナメクジとか、ナメクジとか、ナメクジとか)もあるし、事件も陰惨だけど、特捜部Qの面々が個性的でシリアスと柔らかい場面のバランスが丁度よく、相変わらずのリーダビリティでした。今回ローセの新たな一面を見ることができたけど、アサドの正体も、カールとハーディが巻き込まれた事件も謎だらけ。このシリーズまだまだついていきますよ。
とりあえず今のところは3作中3作とも、最後は危ない目に遭ってます。
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とりあえず今のところは3作中3作とも、最後は危ない目に遭ってます。
映像で観るのは、なんか恐い(;´Д`)