兄弟の血―熊と踊れII 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151821578

感想・レビュー・書評

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  • 初読

    レオが押収品保管室から移る時の手に汗握るハラハラドキドキ感が1番の盛り上がりかな。

    なんせもう一本の軸のヨンとエリサの2人にあまり興味もてず。
    レオ達の母、ブリット=マリーが兄弟の「絆」を
    断つべき「呪縛」としてたのが、そうか…と思ったけれど。

    ヘレンハルメ美穂さんの訳者あとがきによると
    「かたちづくられる絆についての1作目と
    引きちぎられる絆についての2作目」

    兄弟達がずっとドアを開けて父を通してしまったのは自分だと思っていた
    記憶の食い違いの他に、
    末弟が自分の全身に包帯を巻いて数日過ごしていた、という
    「暴力にさらされた幼い子供がどんなふうに痛みや苦しみから身を守ろうとするかを如実に表したエピソード」

    暴力と絆の北欧犯罪サーガ、ね

  • 「ゴッドファーザー3」に近い、静かな苦味がじわじわ広がる読後感だった。
    躍動感ある物語の面白さと平行して暴力が蝕んでいくものを描いているのは前作と同じ。
    面白かった。
    ただ、「前作は実話がベースで今作はフィクション」というのが頭から離れなくて、差異を探してしまう。特にレオ。
    背景を何も知らずに前作と今作を読んだなら、すっと飲み込めたんだと思うけど…。
    前作が大好きな分、個人的にはちょっと消化し切れないものが残る。

  • 夜更かしして一気に読了。予想がつかないストーリー展開の連続だった。後味があまり良くない形で終わったが、強烈な話だった。

    巻末の解説が興味深かった。実話に基づいていた前作に対して、今回の作品は完全フィクションだとのこと。登場人物のモデルとなった人物たち(すなわち著者の兄弟たち)が更生してまっとうな社会人としての生活を営んでいることに配慮したとのことだった。

    残念だったのは、登場人物が限られているにもかかわらず、中途半端な登場に終わってしまったキャラが複数いることか。

    エルニドからマニラに飛ぶ機内にて読了。

  • 上巻の終わりぐらいでダレてきた。長い。長すぎる。

    しかし、下巻に入ってから猛烈に面白くなってきた。警官の制服やバッジを入手するのだが、その理由が分かるあたりから、すげーなー、この犯罪者すげーなー、と感心してしまった。

    一応タイトルにあるような、レオと弟たちVSヨンと兄のような対比がテーマなのだけれど、そちらはそんなに心に響かなかった。犯罪の手口こそが面白かった。

  • 前回『熊と踊れ』で活躍のヨン・ブロンクス警部。今回は勝手が違う。道を踏み外してしまったね。次回作でブロンクスと組んだエリサ・クエスタが巻き返してくれるんでしょうと予感させる結末。そうじゃなくても、レオとサムのその後は気になる。

    金曜日の夕方にしたワクチン接種の副反応で、土日具合が悪くて起きていられなくて寝てるかこれを読むかしかできなかった。(特に日曜日は吐き気で食べることすらできなかった)それで2日で読んだけど、そんな状態だったこともあり、読後感悪し。

  • 結局やはり冗長過ぎた(もう少しコンパクトにまとめられた気がする)。

    そして何より結末が一番ガッカリ…

    エリサがあそこまで真相を知ったのだから、たとえブロンクスとレオの交渉が成立しても、そう簡単にはいかないのではなかろうか?

    あれだけ用意周到なレオが、起爆装置でミスをしてしまうのも有り得ない。

    レオが一生ものの代償を払ったように、ブロンクスにも何らかの重荷を背負わせるべきだった。
    ※サムを自らの手で逮捕するか、或いは自分が職務不履行で罪になるとか…

    えにぃうぇい

    一作目と共に、映画化にはもってこいの作品のように思える。
    ※少なくても三秒間の死角よりも、映像作品向きだと私は思うのだが…

  • こういう終わり方なんだ。

    もっと、ちゃんと決着が付くのかと思ったんですが、読者にその後を考えさせるような結末でしたね。うーん。

    重いな。

  • エリサは何処へ行った?サムは❓なんか中途半端で終わってしまった。兄弟はむずかしい。ましてや、犯罪者と警官では。

  • 面白かった!前作よりこっちのほうが俺的にはお気に入り。ケイパーものとしてのドキドキハラハラを堪能。ただそれだけにあらず。読後感は複雑な気持ちになっちゃいました。

  • 12月-7。3.5点。

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著者プロフィール

アンデシュ・ルースルンド 1961年生まれ。作家・ジャーナリスト。ヘルストレムとの共著『制裁』で最優秀北欧犯罪小説賞を受賞。

「2013年 『三秒間の死角 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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