ロング・グッドバイ

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152088000

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹の文体は大好きで、彼の小説は大体読んでますけど、やっぱり舞台が現代或いは近過去の日本だと思うと、ちょっと気障過ぎるじゃないの〜カッコつけ過ぎじゃない?なんて思ってしまうことも、しばしば。

    その点、半世紀程前のロスアンジェルスの私立探偵が主人公のこの小説では、その気障な文体がしっくりはまって、物語にもはまります。

    春樹先生の他の訳書も読みたいと思います。

    あと、テリー・レノックスの抱えていた「弱さ」=「鼠」に見えてなりませんでした。

  • けっこう厚めの本ですが、4日くらいで読めてしまいました。

    村上春樹の本は読み終わったときに、主人公のハードボイルドさと今の自分の落差になんとなく落ち込むところがあるのだけど、この主人公のレベルになるとそんなこともないわけで。。
    何はともあれ、作者としてよりも訳者としての村上春樹のほうが好きだという人が結構いるらしいというのも何となく分かるような気がします。

    アメリカではミステリーに分類されてるらしく、でも、単なるミステリーともいえないような。
    探偵小説の古典。上質のエンターテイメントというところかなあ、と思いました。

  • やはりというか、チャンドラーの文章力はすごい。そこまで書かなくていいだろうって描写まだ細かくやるし、そこまでフィリップ・マーロウをハードボイルドにしなくてもいいだろうとも思う。だけど、それがチャンドラーのいいところなんだろうな。無条件におもしろい

  • レイモンド・チャンドラーさんの

    「ロング・グッドバイ」を読みました。


    ハードボイルド小説の大御所!!と

    私は勝手に思っています。


    超のつく、全くの余談ですが、

    小さい子供に、大人気!の

    「仮面ライダーW(ダブル)」の主人公は、探偵です。

    この探偵は、”ハードボイルド”に憧れています。


    ある時、私が、この本、「ロング・グッドバイ」を

    丁度テレビの横に置いていたんです。

    Wを観ていた妻と子は、

    画面に出ていた探偵事務所の棚に、

    観たことのある本を発見しました。

    「Wに同じ本が出ていたよ!」と、言っていた本は・・・


    ・・・「ロング・グッドバイ」でした。

    ちなみに、「The Long GoodBye」も棚にありました(笑

    仮面ライダーって結構芸が細かいのね??


    私もその後、仮面ライダーを観ましたが(汗

    群像劇は、その辺のドラマと変りません。

    勧善懲悪度は、言うまでもありません。(笑





    ・・・と、思い切り、わき道にそれましたが、

    本題へ・・・。

    私は、当然、訳本を読んだわけですが、

    この訳が忠実に再現されているとすると、

    非常に読みづらいと感じる人が沢山いるのではないでしょうか?

    独特の独白調で進んでいく物語は、

    言いか悪いかは別として、どんどん結末へと進んでいきます。

    主人公がどんなに危険な目にあっても、

    物語は進む・・・主人公は死なない、展開になっています。

    そもそも独白だから、当然ですが・・・。

    この本は、アメリカの風土や歴史、人々の暮らしぶりが、

    理解できている人には、更に面白く読めると思います。

    理解不足の私にとっては、

    ウィットに飛んで、しかも裏の裏の裏を表現する会話は、

    即座に理解できる代物ではなかったように思います。

    しかし、状況を克明に記載し、読者を裏切る行動を取る主人公、

    細かい伏線、展開、ミステリー、そして予想外の結末。

    訳は、細かいニュアンスが非常に良く出ていると思うのですが、

    それでも原語で読んでみたいと思う1冊です。

    作家、原りょうさんが、読み漁ったのが、分かるような気がします。

    一度は読んでみてください。


    評価:★★★★

  • 【図書館所蔵】933.7CH

    村上春樹の「チャンドラーの小説のある人生と、チャンドラーの小説のない人生とでは、確実にいろんなものごとが変わってくるはずだ」という言葉を噛みしめながら読みました。
    私立探偵フィリップ・マーロウの強さに裏打ちされた優しさと孤独が、あなたの心を包みます。
    ミステリーとしての意表を衝く展開もGood!

    タカノ

  • ハードボイルドの極みというか・・・ハードボイルドこれくらいしか読んだとき無いけど、フィリップマーロウかっこよすぎだろ・・・
    落ちも申し分ない

  • ハードボイルド小説。男の教科書って感じ。
    テリー・レノックスとフィリップ・マーロウの友情に憧れを抱くのは、女同士じゃ、こんな友情絶対に成り立たないからだろうな。

  • 登場人物がなかなか忘れられない作品です。

  • 今このシナリオの作品が刊行されたらミステリーの棚に並ぶだろう。しかし、本書はシナリオのおもしろさ以上に、人物の言葉、仕草、あたりの装飾全てを含めて場の空気を創り上げる巧みさが秀逸である。ほとんどストーリーとは関係ない寄り道一つとってもそれが無駄となるわけではなく、フィリップ・マーローの世界観を形成するパーツとなっている。研ぎ澄まされた空気感と巧みな会話は、ミステリー以外も含めた他作品と比べて一線を画す重厚感がある。村上氏の解説で、「グレートギャッツビー」に影響を受けたとあった。(語り手の友人であるギャッツビー⇔レノックスの喪失、心の傷など。。)

  • フィリップ・マーロウのファンになった。

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著者プロフィール

Raymond Chandler
1888年シカゴ生まれの小説家・脚本家。
12歳で英国に渡り帰化。24歳で米国に戻る。作品は多彩なスラングが特徴の一つであるが、彼自身はアメリカン・イングリッシュを外国語のように学んだ、スラングなどを作品に使う場合慎重に吟味なければならなかった、と語っている。なお、米国籍に戻ったのは本作『ザ・ロング・グッドバイ』を発表した後のこと。
1933年にパルプ・マガジン『ブラック・マスク』に「脅迫者は撃たない」を寄稿して作家デビュー。1939年には長編『大いなる眠り』を発表し、私立探偵フィリップ・マーロウを生み出す。翌年には『さらば愛しき女よ』、1942年に『高い窓』、1943年に『湖中の女』、1949年に『かわいい女』、そして、1953年に『ザ・ロング・グッドバイ』を発表する。1958 年刊行の『プレイバック』を含め、長編は全て日本で翻訳されている。1959年、死去。

「2024年 『プレイバック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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