- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152093967
感想・レビュー・書評
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ひさびさに当たり。
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配置場所:摂枚普通図書
請求記号:494.5||M||下
資料ID:51600477 -
がん研究がいかに進んできたかがわかる。
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特に印象深いページは、上165pの科学者のスタンス、下260pのスレイモンの橋を架ける、下287pのドラッカーの「みんなはただ愛想よく振舞っていただけだった」
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がんだと分かったら、何より先に読むべき本。
目の前の医者が何を思っているのか、何を考えてそうしているのか、分かるようになる。医師免許を持ってしまったりしているエセ治療者たちの食い物にされずに済むし、巷に溢れる勉強不足の医者に時間を浪費されることもない。
人類がどうやってがんに対抗してきたのか、先人の歴史に学ぶことのできる一冊。パンフレットを読むよりも先に読んで欲しい。 -
この本に出会えて感謝します。がんをストーリーで感じる超傑作。
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「ここ二十年間のあいだの驚くべきスパートのあいだに、科学者はすばらしい新世界 ― 悪性増殖を解き放つがん遺伝子やがん抑制遺伝子や、切れたり点座したりして遺伝子のキメラをつくる染色体や、細胞死を受けつけないシグナル経路からなる世界 ― のベールを取った。」
この後すぐに「しかし、がんの死亡率の減少につながった治療法の進歩はそうした新発見をまったく反映していなかった」と続くのだが、人間はがんとの闘いを着実に進めてきたは明白である。実際に、1990年から2005年にかけて、がんの死亡率は15%近く減少しているらしい。もちろん、その変化は、医学的治療の進歩だけではなく、ロビイングによる喫煙率の減少や、早期発見に向けたスクリーニングの効果も大いに寄与していると考えられる。
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父ががんを患い、他界したのは、1992年のことだ。ちょうど先に挙げた二十年のスパートが起きる前のことだ。当時は、がんであることを医者が本人に告知することも躊躇われていた。本人よりも前に医者からその事実を告げられた母は、暫くそのことを本人にも子供である自分たちにも伝えなかった。同時に、もし自分がそう診断されたら、自分にも伝えてほしくないとも言っていた。がんになるということはそれだけ重く致命的な宣告であった。父は、外科手術も抗がん剤治療も行った。最後は丸山ワクチンも試していた。二十年後の今であれば、どうなっていたのだろうか、とどうしても考える。がんにかかるにはあきらかに早い歳であったから。
自分が父が死んだ歳になるのはまだ少し先だが、父が自分の歳にはおそらく初期のがん化は始まっていたであろう。目をつむると自分の体の中で、遺伝子による抑制を外れて増殖を繰り返す細胞が生まれているのを感じることさえできそうだ。がんは克服されるかもしれない。しかし一方、生物としてその規を超えて抵抗すべきではないようにも思うのだ。 -
資料ID:21401162
請求記号:491.65||M||下
配架場所:普通図書室 -
「ある特定の果物(きのこだったりもする)だけを食べれば、がん(どこのがんか特定もしない)が消滅」、みたいな、素人目にみても無茶苦茶なタイトルや帯が付いた本、雑誌が、大手を振って、書店に並んでいる現状において、「がんリテラシー」というのは非常に重要だと思う。
本書は、その観点から、とても大切な「教科書」のひとつになるのではないか。