機龍警察 白骨街道 (ハヤカワ・ミステリワールド)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 64
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  • / ISBN・EAN: 9784152100450

作品紹介・あらすじ

新型機 "龍機兵"を導入した警視庁特捜部に新たな指令が下る。ミャンマーで確保された国外逃亡犯の引き渡しを特捜部の傭兵にやらせろというのだ。その道行は危機に次ぐ危機の連続だった……フィクションがリアルを突き抜ける今最も熱い警察小説シリーズ第6弾

感想・レビュー・書評

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  • それにしても異常気象が続いてますね
    日本だけじゃありません
    それこそ世界中で

    これはもう完全に地球が悲鳴をあげてると思いませんか?
    何かしなければ、あるいは何かをやめなければ地球はこのまま悲鳴をあげ続け、人間社会にさらに牙をむくような気がしますが、世界各国の足並みは全くもって揃いません
    うーん、どうしたものか…根幹的なところではみな一致してると思うんですけどね

    そう『地球大切 各国賛同』なんちて

    さて『機龍警察 白骨街道』です

    世界各地の紛争地域が登場する機龍警察シリーズですが、シリーズでは紛争には必ずといって絡んでくる宗教についてもよく記述があり、特に仏教から着想を得たような記述や世界観、思想なども大きな特徴と言えます
    そんな機龍警察シリーズに満を持して紛争地域であり仏教国でもあるミャンマーが物語の舞台として登場します
    こりゃもう面白いの確定じゃないか

    そしてミャンマーといえば今作の題名ともなった「白骨街道」です
    これを題名としたことにどんな意味が込められてるんてをしょうね

    さらに「白骨街道」といえば日本軍史上最も愚かな作戦と言われる「インパール作戦」です
    (作戦の内容についは作中で触れられていますので省略します)
    んで「インパール作戦」といえば…
    そうです!あの朝の連続テレビ小説「エール」で主人公 古山裕一が慰問に行った時に進行中だったやつですよ!
    そこで裕一は恩師藤堂先生と再会し、藤堂先生は裕一を守り敵弾に倒れるのです
    もう涙、涙ですよ!

    あ、脱線しすぎた
    こんなに長いこと本筋と違うこと書いてるって凄くないですか?(なんの自画自賛やねん)

    よし、じゃあ本筋に戻ります

    今回気になったのは各章のタイトルでした
    畜生道、餓鬼道、修羅道、地獄道、人間道と続きます
    仏教でいう六道輪廻ですよね
    ものずこい簡単に言うと、仏教では6つの世界があって、たくさんいいことすると次に転生するときにいい世界に行けるよ、悪いことばっかしてると次はたいへんなとこに飛ばされちゃうよっていう考え方です

    で、実際に読み進めていくとこれが実によく考えられてるんですよね
    当たり前ですが章の内容とタイトルちゃんとリンクしてるんです
    例えば第一章 畜生道では偏見や差別に基づいて他者を虐げる畜生たちの存在が描かれ、第二章では金の亡者や人を蹴落として出世しようとする醜く飢えた餓鬼たちが描かれるといった具合です

    もう相変わらず凄いや月村了衛さん、絶対六道のほうが先に発想としてあったと思うんですよね
    それにあわせて小説を仕上げちゃうんですよ

    そしてそして気になるのが六道に対して章は5章しかありません
    そうなんです「天道」がありません
    めっちゃ気になりません?
    なぜ月村了衛さんは今回「天道」を描いてないのか?

    ウィキペディアによれば「天道とは天人が住む世界。天人は空を飛ぶことができ、享楽のうちに生涯を過ごす。」とあります

    姿が言うように、この世は哀しく理不尽なことばかりで、「天道」なんてどこにもない!と伝えたかったのでしょうか?
    いえ、そうじゃないと信じたいです
    いつかこの素晴らしいシリーズが終わりを迎える時にこそ「天道」が描かれるのではないのかと思います
    少なくとも「天道」へと続く道を沖津部長は私たちに見せてくれるのではないでしょうか
    そしてそこには空飛ぶ龍騎兵がw
    (つまり龍騎兵こそが天人というね)


    そんな期待をもってこれからも月村了衛さんの機龍警察シリーズを楽しみに待ちましょうじゃあ〜りませんか(最後のチャーリー浜で台無し)


    • 松子さん
      2025年…_| ̄|○
      泣いていいですか(;_;)
      あぁ、そうだよね、こんな凄い作品そんな簡単に出ないよね…
      機龍警察ロスに、ドラ友ロス…(...
      2025年…_| ̄|○
      泣いていいですか(;_;)
      あぁ、そうだよね、こんな凄い作品そんな簡単に出ないよね…
      機龍警察ロスに、ドラ友ロス…( ; ; )

      うんうん、ひまさん、また何かみんなで楽しめる本があったらぜひ一緒によもー!読みたーい!
      ほんと楽しかったんだもん!(^^)
      2022/09/17
    • 松子さん
      ひまさん、こんにちは(^^)
      今年はブクログを通して、ひまさんと知り合って、まさか一緒に機龍警察シリーズを読めるとは思いませんでした!

      作...
      ひまさん、こんにちは(^^)
      今年はブクログを通して、ひまさんと知り合って、まさか一緒に機龍警察シリーズを読めるとは思いませんでした!

      作者の思いに触れたり、本ってそんな風に読むんだって感動したり、色々な事をひまさんから教わりました。
      濃厚で充実して楽しい時間をありがとうございました!
      また来年もどうぞお願い致します(^^)
      2022/12/30
    • ひまわりめろんさん
      まっつん
      こんばんは

      こちらこそありがとうだよ
      すごい楽しかったねぇ
      そしてこんなに楽しい時間を与えてくれた『機龍警察』と月村了...
      まっつん
      こんばんは

      こちらこそありがとうだよ
      すごい楽しかったねぇ
      そしてこんなに楽しい時間を与えてくれた『機龍警察』と月村了衛さんに改めて感謝だね
      まっつんやダークさんという語り合う友に恵まれたのももちろんだけど、すべては熱く語り合える底力を持った作品あってのこそだと思うからね
      そういう意味でもこの作品に導いてくれたまっつんに大感謝だわ

      『機龍警察』はまだまだ続くし、他の作品でも語り合えることがたくさんあるだろうから来年もよろしくね
      2022/12/30
  •  今回の舞台はミャンマー。国産機甲兵装の秘密を握るという国外逃亡犯の引き渡しを受けるため、「官邸」の意向を受けた特捜部の姿ら三人が現地に向かう。いかにも裏がありそうな設定。で、たしかに裏があるのだが、<龍機兵>はおろか一切の武器も持たぬまま、彼らは任務を遂行しなければならない。
    太平洋戦争において「インパール作戦」が行われたこの地で、彼ら死体と、いや白骨と化すのか…

     今回は<龍機兵>は登場しないが、他の機甲兵装は登場し、戦闘シーンもある。そして遂に<敵>の一部、しかもそれなりに上の方が明らかになる。その人物とは、××の※△■だったりする。

     いつものことだが、読んでいて引き込まれる。一気読みを推奨したい。なお、このシリーズのカテゴリをSFからミステリーに変更した。

  • 政府の指示でミャンマーで逮捕された国際逃亡犯の引き渡しに〈敵〉の罠を懸念しながらも武器無しでミャンマーへと向かう特捜部 突入班。
    城木の新たな受難。
    そして特捜部解体も免れぬ事案に挑む沖津達。
    緊迫のシリーズ6作。

    今回は東京、京都、ミャンマーを舞台に、
    東京は警察、謀略、ミステリー。
    京都はサスペンス、ミステリー。
    ミャンマーは冒険、ミステリー小説として物語は進行する。
    どのパートも当然 面白いが、個人的にはミャンマーパートが一番引き付けられた。
    武器、通信手段、龍機兵もない状況でいつ何処から襲って来るかもわからない敵の影を警戒しながらの犯人護送はいつも以上に緊張感に満ちている。
    そして第四章での某ロボットアニメを彷彿させるかの様な沼地での戦闘場面は一日で読み切った。

    物語以上に気になったのが姿、關(クワン)、城木、宮近、ノアム シェラーの五人のキャラクター。
    ・關(クワン)
    馮(フォン)コーポレーシヨンの社長秘書であり、黒社会 和義幇(フーイーバン)の大幹部である關が今回はついに機甲兵装に乗って登場。
    これで姿VS關は決まったようなもの(か?)。
    鬼機夫と呼ばれる恐るべき実力を持った關に姿がいかにして挑むのか?
    考えただけでゾクゾクしてくる。
    ・城木
    もはや精神的にボロボロの城木だが、このまま〈敵〉に寝返るのか、警察官としての職務を全うするのか?
    ・宮近
    家族を守る為に人前も憚らず涙を流しながら捜査中止を求めるも沖津の言葉に男の意地を見せ、その胸に沸き上がる熱い〈何か〉。
    先行き不安な城木に対して「警察官」としての「義務」に目覚めた(?)宮近の今後に期待したい。
    これで仮に〈敵〉に寝返った城木を救ったりしたら......もう男泣き必至である。
    ・ノアム シェラー
    その過去や搭乗する機甲兵装(第二種 アズライール)への拘りと謎の多いキャラクター。
    その全てが明かされるのはまだ先の話だろうが、次回作ではどの様な活躍をするのだろうか?
    ・姿 俊之
    政府(敵)のやり方に怒り、戦闘中も關、シェラーを意識したりと今回はいつもとは違った 人間らしい感情を見せたのは意外といえば意外。
    そして、何より気になるのが姿の「今後」。
    そうなったらそうなったで色々と「問題」もあるのだけど...........

    今回、泣き所は一ヶ所のみ。
    憔悴しきった城木にユーリが由起谷と夏川を通じて「やせ犬の七ヶ条」を伝えてほしいと頼む所。
    泣き度2。

    「狼眼殺手」から〈敵〉は特捜部の壊滅に狙いを定めてきた訳だけが、これってシリーズ完結が近いという事なのだろうか?
    それでも、後3~4作は続くのだろうけど。
    だが、何よりも今は一日も早く新作が発表される事を切に願うのみ。

    • 松子さん
      別作品を連載中…なんてことだ_| ̄|○(涙)
      別作品を連載中…なんてことだ_| ̄|○(涙)
      2022/10/27
    • darkavengersさん
      松子さん、ミャンマーの沼地で關達の奇襲を待つ 姿達のように我々もじっと待ちましょう。
      松子さん、ミャンマーの沼地で關達の奇襲を待つ 姿達のように我々もじっと待ちましょう。
      2022/10/27
    • 松子さん
      だーさんの背後に笑神様が見えるようです
      ホッコリワライナキ( ;∀;)ありがとう

      よし、未読の月村作品を読みながら、待ってることにしますっ...
      だーさんの背後に笑神様が見えるようです
      ホッコリワライナキ( ;∀;)ありがとう

      よし、未読の月村作品を読みながら、待ってることにしますっ!そう考えると待ってる時間も楽しくなってきたぁ〜!
      2022/10/27
  • 待望のシリーズ最新作。読みながら「すげ〜」と呟いてしまった。白骨街道とはただの固有名詞以外の意味もあったんだなと感じた。物語は国内編と海外編にわけて進むのだがどちらもさまざまな情念が渦巻いており圧迫感がすごかった。作者がすごいなと思うのは登場人物のセリフや思考以外の描写に無駄がない点だと思う。お陰で頭の中でイメージしやすく臨場感を持って読むことができた。ただ2作続けて龍機兵が出ないとは。ドラグーンロスが半端ない。

    • 松子さん
      ほんとだ…コメント読み返すと私の熱量も
      なかなかでした(汗)失礼しました(^^)
      前作はberaさんの人生ベスト3ですか‼︎
      すごーい!やっ...
      ほんとだ…コメント読み返すと私の熱量も
      なかなかでした(汗)失礼しました(^^)
      前作はberaさんの人生ベスト3ですか‼︎
      すごーい!やっぱり面白い本だということが
      ビシビシ伝わってきます。
      ふふ、来年読むのが楽しみです♪
      本棚に登録しておきます。
      2021/12/26
    • 松子さん
      ベラおはよ(^^)
      機龍警察シリーズ狼眼殺手まできたよ
      ぜんぶ楽しいっ
      やっぱりベラの五つ星は間違いなかった!
      ありがとうね
      さっき、ベラの...
      ベラおはよ(^^)
      機龍警察シリーズ狼眼殺手まできたよ
      ぜんぶ楽しいっ
      やっぱりベラの五つ星は間違いなかった!
      ありがとうね
      さっき、ベラの本棚で月村作品を検索したら
      沢山あってびっくりしたよ。機龍警察の次に読む月村作品の参考にさせていただきますっ(^^)
      2022/08/21
    • bera5227さん
      松子おはー♪
      相変わらず読みまくってますな!
      お褒めいただきありがとう。
      ドラグーンなしでもこんなに面白いとは思わなかったよ!
      白骨街道も目...
      松子おはー♪
      相変わらず読みまくってますな!
      お褒めいただきありがとう。
      ドラグーンなしでもこんなに面白いとは思わなかったよ!
      白骨街道も目の前だね☆
      月村さん、時代ものから経済物まで幅広いんだけど、どれも良作だからいずれ手を出しておくんなまし^_^
      2022/08/21
  • ミステリマガジン2020年3月号〜2021年7月号掲載のものに加筆修正し、2021年8月早川書房から刊行。シリーズ6作目。長編。日本人の犯人受取りにミャンマーへと派遣される姿、ユーリー、ライザ達。確かな筆力で描かれるミャンマーで待ち受ける罠と日本国内での特捜部に降りかかる火の粉の二つの展開に翻弄され、圧倒された。龍騎兵の登場は無かったものの機攻兵装の闘いが興味深く、面白い。次回は特捜部に新たに加わることになった新メンバーの活躍が見られるのか?。

  • シリーズ第7弾、待ちに待ったシリーズ!
    今回の主たるキャラは龍騎兵の搭乗員3名!国際指名手配犯の身柄引き渡しにミャンマー国境地帯(紛争地域)に赴く!これだけの設定だけで脳内沸騰する、これが搭乗員の命、龍騎兵にまつわる秘匿事項の重大な危機というのは、すぐにわかる!悶絶モノである。

    今回は3名の活躍、アクションがメインで、沖津部長以下特捜科の捜査員の活躍は少な目であった。しかしながら国内においては、城木理事官の動きが顕著に見られるのだが、その結果彼のメンタル、立場がさらに脆弱になりつつあり、不安が募る。城木に相対する、いわゆる敵キャラは、かなり魅力的かつ強そうに見えた。

    アクションにおいては姿警部の描写が多く、3名のうちでも抜きん出ており、紛争地帯においての経歴からなる対応は頼もしい限り、終幕も彼に相応しい締め方であったと思う。

    なにわともあれ、リアルな国際紛争に、捜査にかかわる国内の権力闘争まで絡め、中二病的架空兵器の疾走乱舞の戦いを見せてくれる、個人的趣味が最大限詰まったこのシリーズに悶絶され続ける日々はさらに続くのであろう。

    最後に願うは、自分の生きてるうちに完結して欲しい。

  • 久しぶりのシリーズ第6弾。動の迫力あるミャンマーでのサバイバル戦と、静の国内ミャンマー版ロッキード事件捜査を交互に散りばめて読み応え十分。ただ、このプロットとストーリを機能警察シリーズとして描くよりも違う一本で読みたかった。国産機甲兵装開発計画ではなくもっとリアルなものに置き換えて、今現在起きているミャンマーの軍事クーデターを絡めた一大疑獄事件として書いてほしかった。

  • 評判が良かったため「機龍警察」シリーズの最新刊を読んでみたのですが、なかなかのハードボイルドな作品で、日本政府の汚職やミャンマー政府との絡み、そして特殊人体兵器での合戦と、いろいろな方面に話がスピーディーに飛び、混乱する部分もありますが、なかなか面白い作品でした!
    興味を持ったので、最初の刊から読み進めていきたいと思います!

  • シリーズ六作目。一作目しか読んでないので間をこれから読みますが。
    旧日本軍の「インパール作戦」白骨街道。この存在を初めて知りました。ミャンマーという国の見方が変わりました。
    常に緊迫した状況の連続でした。

  • <兵>
    あまり多くは発刊されない機龍警察シリーズ。大体3年くらい待たないと新しい巻は出てこないみたい。前巻(狼眼殺手)ではなんとご本尊の機龍(強植装甲)は出番が一切なかった。作者も少し悩んだのかもしれないがどうやら“科学“があまり得意ではないのだろう。諒衛君 銃器にはちょと詳しいが機械的なモノはダメ という感じがそこはかとなく伝わってくる。いやいいんだ別にそれでも十分面白い作品なのだから。

    諒衛の機龍兵物語は語り手がコロコロと変わる。その変わり区切りは ”一行空ける” で始まるのだけれど僕はその一行をしばしば見落としてしまって 読み続けてる途中で あれ? となる。となると仕方ないので少しページを戻って読み直す。本作の今回のメイン語り手は姿警部かな。そしてサブでライザ警部かな。オズノフ警部かもしれないなぁ,って三人全部を候補に挙げたら候補じゃないし。すまぬ。

    この語り手がしばしば変わる文体は他にはあまり無いと思う。やはり少し分かりにくいからだろう。そしてどうやら諒衛はこのやり方で自身少し悦に入っているのではなかろうか。が,読者としては分かり易く書いて欲しい。語り手が変わったらすぐ説明すればよい。「姿はそう思った。」と書けばいい。でも諒衛はそれをやらない。やらない事がカッコ良い文体だと思っている。「そんなこと書かなくても一所懸命に読んでくれたら分かるものなのです」と考えているのだろうか。とすると僕は一所懸命には読んでいないことになる。やれやれ。

    僕はもちろん書評のプロではないが更に書くとこの ”諒衛-語り手” は途中でしばしば「神の目線」へと変わる。例えば姿の経験と知識では分かりはしない事を良衛は平然と姿に語らせるのだ。これはストーリーに臨場感を持たせるにはたぶん有効な手段で,しかも読んでも違和感は無いのだか,冷静に考えるとこれはかなりまづいことで 極論すると書き方として間違っている!とまで僕は思う。
    だから分かりにくいのだとも今更思う。いや何度も書くが決して揶揄はしていない。だって全体としてはそれでもすこぶる面白いからだ。

    まあ読書は”作品“に対する個人的好き嫌いが非常に激しい趣味だからどんな趣向があってもよいのではあるが。竜騎兵の物語自体は大変に面白いのでその諒衛の偏屈な思いがもう少し読者寄りに読者想いになってくれればもっと商業的に成功するのでは?と思う。いや誠に高言すまぬ。

    この物語の舞台が部隊が件の歴史的悪評高き ”インパール作戦“ の地だから,題名は「白骨街道」。意図は分かるがイマイチ世代的にはどうして急にそこなんだよ!という想いの方が強い。いやはや題名付けは難しいのである。すまぬ。

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著者プロフィール

1963年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、19年『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。近著に『暗鬼夜行』『奈落で踊れ』『白日』『非弁護人』『機龍警察 白骨街道』などがある。

「2021年 『ビタートラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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