輪違屋糸里 上

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 142
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163229508

作品紹介・あらすじ

運命の糸に操られた男と女、京の闇に死の衣をまとう者たちがさまよう。浅田版新選組。

感想・レビュー・書評

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  • 『壬生義士伝』に続く<浅田次郎>版新選組第二弾は、芹沢鴨と近藤勇の両派閥がせめぎ合う「壬生浪士組」の時代を背景に、遊郭島原の輪違屋の芸妓(糸里)の目をとおして、暗雲立ち込める幕末動乱の京洛の絢爛豪華な不夜城の裏で泣く花魁たちを切なく描いた時代小説。 ・・・六才で「輪違屋」に売られてきた糸里と土方の情念、呉服商「菱屋」の妾(お梅)と芹沢の愛憎、対立の溝が深まる近藤派と芹沢派、両派の和解におのれを利用する土方歳三、新選組の運命に寄り添って生きる女たち・・・。芹沢鴨暗殺への刻が刻まれていく迫真の上巻。

  • 浅田次郎さんの新撰組三部作第2弾。
    第一弾の「壬生義士伝」も未読でしたが、土方歳三に思いを寄せ、新撰組に翻弄される輪違屋の芸妓、糸里を描いているとのことで読んでみたのですが…
    糸里、吉栄、お梅、おまさ、お勝と語り手が多すぎて、いまいち入り込めない。
    何とか上巻を読み終えましたが、下巻には手が伸びそうにもない…

    • honno-遊民さん
      新撰組芹沢鴨暗殺事件をサスペンスフルに扱いながら、主役はあくまで糸里で、最後に強いのは、やはり女性であったというラストで、下巻までぜひ読むこ...
      新撰組芹沢鴨暗殺事件をサスペンスフルに扱いながら、主役はあくまで糸里で、最後に強いのは、やはり女性であったというラストで、下巻までぜひ読むことをお勧め。
      2014/10/29
    • azu-azumyさん
      hongoh-遊民さん
      コメントありがとうございます。
      そのように展開していくのですね…
      機会があれば読んでみたいと思います。
      お...
      hongoh-遊民さん
      コメントありがとうございます。
      そのように展開していくのですね…
      機会があれば読んでみたいと思います。
      お勧め、ありがとうございました!!
      2014/10/30
  • 文久三年八月。「みぶろ」と呼ばれる壬生浪士組は、近藤勇ら試衛館派と、芹沢鴨の水戸派の対立を深めていた。土方歳三を慕う島原の芸妓・糸里は、姉のような存在である輪違屋の音羽太夫を芹沢に殺され、浪士たちの内部抗争に巻き込まれていく。「壬生義士伝」に続き、新選組の“闇"=芹沢鴨暗殺事件の謎に迫る心理サスペンス。
    (2004年)

  • ↑3.5が付けれるなら3.5にしたい。

    浅田作品を読むのが生涯で最初。だったためか、
    わずか30Pで、主人公糸里の唯一の姉代わり・音羽太夫が死んで驚き。え?え?音羽死んだ??
    こっから糸里と土方の恋愛というか、その仲に立ち入るんじゃなかったんですかと、のっけからビビらされました。
    そして読み進めていくにあたり、いやもう
    登場人物に慈悲とかそんなんは一切無いのかと問いたくなるくらいの残酷で血なまぐさい人間の描き方。
    あれだけ好きな男に抱かれたいと言っていた糸里がまさかまさかの平間に行き着くとは思ってもみなかった。いや、それも土方のことを想ってなんだが。
    そんな土方は糸里の恋心に気づいていながら
    芹沢との賭けに糸里を差し出す残酷さよ。
    (これ、後編で覆るんですか?いや覆ってくれという願いすらある。)
    せめて平山と吉栄だけでも幸せになってくれないかと思うが、後編もこの調子だとよもや登場人物誰も幸せにならん説濃厚。

    しかしこの小説、ある程度歴史の知識があるから読めるが、なーんも知らん人が読んだら
    ワケわからんのではないだろうか??言葉の使い方も難しい。

    この人間臭さが、浅田作品なのかな…。
    あ、おまささんとお勝さんの掛け合いが好きです。

  • ※2004.7.10読書のすすめから到着
     2004.8.6読書開始
     2007.9.17売却済み、後日文庫本購入

  • 上巻の最後あたりまで読んで挫折。芹沢鴨はじめ各登場人物に魅力を感じなかった。

  • 輪違屋糸里 上

  • 113:大好きなモノカキさんがブログでお勧めなさっていたので、乗っかってみました。思えば幕末、新撰組関連の本って、今まであまり読んだことがありません。もともと歴史が苦手というのもあるので、読むのは平気なんですが、もう少し私に知識があれば……! と悔しく思うのもいつも通り。そして、噂に違わず面白いです。地の文のテンポやリズム、無駄のないすっきりとした言葉の連なりで語られる、島原のおんな、町のおんなたちと新撰組。匂いたつような色気と動乱の時代の不穏さに急かされるように、ぐいぐい読めてしまいます。下巻も楽しみ!

  •  多くの人が死ぬ小説だけど、作者は女性が殺されるその瞬間については、わざと記載を省いている。推測だけど、作者はそのようなシーンは書けない、書きたくないと思っているのだろう。こころ優しいのだろな。
     小説全体から、ただでも寿命が短い時代なのに、無理に互いの命を減らさなくても、と思ってしまう。登場する皆さん、死ぬことへの距離が短すぎて、激しいです。

  • 『壬生義士伝』を読む前にこれ読むべし。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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