陰陽師 瀧夜叉姫 (上)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 466
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163242705

感想・レビュー・書評

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  • 映像化したら面白いよなぁ

  • 夢枕獏の作品としても陰陽師としても物足りない内容だった。

  • 久々の陰陽師。
    晴明になれたら・・・と想像し楽しみました。

    今でも色々な説がある人物の話しだったので楽しめました。

    あっという間に下巻まで読了。

  • ふんわり、な、安倍晴明
    下巻に続く
    そういうことになった

  • 上下巻ですよ!でもやっぱり読みやすいです。
    やっぱり長編は読み応えありますねえ。

    平将門と言うと自分はなんとなく帝都物語を思い出します。帝都物語を読んでその世界観にハマったのは確か映画化の頃… 中学生?…懐かしいなあ。陰陽師も陰陽道もドーマンセーマンと言う言葉も安部の清明判と言う単語も全部帝都物語を読んで知りました。式神とか護法童子とか。…懐かしいなあ。実際。

    オールスターキャストと言う感じでとても楽しいのですがその所為かちょっと主人公2人の影が薄いかなあ…と思いました。

  • 平将門が蘇る!?都を揺るがす大陰謀を追う

    読了日:2007.02.19
    分 類:長編
    ページ:356P、348P
    値 段:各1429円
    発行日:2005年9月発行
    出版社:文藝春秋
    評 定:★★★★


    ●作品データ●
    ----------------------------
    主人公:安倍晴明ほか
    語り口:3人称
    ジャンル:時代物オカルト
    対 象:一般向け
    雰囲気:哀しみあるエンターテイメント
    結 末:一件落着
    装画・装幀:村上 豊
    ----------------------------

    ---【100字紹介】--------------------
    20年前…悲劇と、様々な怪異が起きた。
    そして今、平安の都で怪事件が次々と起こる。
    安倍晴明、賀茂保憲、浄蔵、蘆屋道満などの有能な術者達と、
    平将門ゆかりの名武将達が入り乱れる、
    豪華絢爛、大長編の平安絵巻。
    ---------------------------------------

    ご存知、安倍晴明と源博雅が活躍する、夢枕獏の「陰陽師」シリーズの長編。シリーズ中最も長い、大長編です。何と上下巻。まあ、この作品は会話文の重ね合わせという特徴のため、改行が多いことと、余白も多いということから、ページ数の割にはボリュームは少なめですが、ここまで長いのは初めて。

    元々が連載作品だったために小さな山が沢山あって、その山が集まって最終的な山へ集約されていく感じです。それぞれの山で主人公(中心的に語られる人物)が異なっているのが特徴かも。しかもそのストーリーの独立性はとても高い。それだけで十分読ませます。連続性があるようで少しもないような、そんな話が気付くと連なり、重なり、まるでミルクレープのようにひとつのケーキへ(←おなかがすいているらしい)。

    例えば、序ノ巻は、子供時代の晴明が百鬼夜行に会う話。続いて、同じ百鬼夜行にまったく別の話として道満が出会います。一ノ巻に入ると時代不祥で、道満の祓いの話が来てから、ようやく現在の晴明と博雅の「いつもの縁側での会話」がスタート。これまたいつものように「こういうことがあったらしい」という博雅の話が始まると、場面は「こういうこと」として語られる方へ視点が移ります。つまり小野好古へ主人公が移るのです。そしてまた戻ってくる…。戻ってきたところで晴明と博雅の前に新たな人が。登場したと思ったら場面は変わってまた道満が…。僅か2ページ後には晴明、博雅と先ほどの人物が語り合っていて、その内容の主人公へ視点が…。

    という具合に、とにかく細かく細かく視点が移動していきます。このシリーズの元々の特徴ではあるのですが、長編であることと、連載小説であったことが更に拍車をかけているようにも思えます。これだけくるくると変わると分かりにくいかとすら思うわけですが、なかなか絶妙で、それぞれを巧くまとめて繋いでいて、むしろ読者に読み飽きさせないで緊張感を保ったまま、話を読み続けさせることに成功しています。面白い手法ですね。

    内容は、現在の様々な怪異が登場し、あるものは対処され、あるものは進行し、その合間に過去の悲劇が徐々に明らかになっていく…、という展開を示します。それぞれの短いエピソード自体は何も進まないのに、それが連なることで解決へ一歩ずつ、近づいていく、というのが不思議な感じ。

    とにかく、読んでいて飽きずにさらりと読めます。会話文が多いので読みやすいというのもありますが、短いエピソードの連なりなので息継ぎがしやすい、とも言えます。内容は悲劇もありますが、「次は誰が何をする?」というどきどき感がありますし、しっかりこの時代に引き込んでくれる「雰囲気の魅力」もあります。おどろおどろしい悲劇もさらりと描写しながら、やるときはかっこよくキメてくれて、お涙ちょうだい的人間の弱さ悲しさ人情物語も交えて。全体としてエンターテイメント性に富んだ、作品になっています。文章や展開などの個々の評定はそれほど高くないのに、全体の「雰囲気」は高評価で、★は4つ。


    ●菜の花の独断と偏見による評定●
    ---------------------------------
    文章・描写 :★★★
    展開・結末 :★★★
    キャラクタ :★★★
    独 自 性 :★★★
    読 後 感 :★★★
    ---------------------------------


    菜の花の一押しキャラ…賀茂 保憲

    「おれには、おれの速度がある。おれを急かせるな。
     急かせると、道をあやまることのあるのが人だ」 (源 博雅)

  • 2008.03

  • 図書館で借りた。平安の都で続発する奇怪な事件。それらはやがて都を滅ぼす恐ろしい陰謀へとつながっていく。

  • 陰陽師・安倍晴明の長編。都で起こる数々の奇怪な出来事、どうやら二十年前の平将門が関係しているようだ。物語は突然、百鬼夜行から始まる。蘆屋道満もなにやら企んでいる様子。相変わらずの晴明と博雅の酒を酌み交わしながらの会話が好きだ。

  • 装幀・装画 / 村上 豊
    初出 / 『オール讀物』2003年2月号〜2005年3月号「岩戸ノ姫鬼譚」

著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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