強運の持ち主

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163249001

感想・レビュー・書評

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  • 朝活講座を受けて頂いた方から、面白いですよとおススメ頂いた本。
    (&先生は運についてどう思いますか?なんて楽しい宿題を頂いた)

    主人公は上司とのいざこざに面倒になり、割のいいバイトとして占いを始める。そのまま独立まで行ってしまうのだが、四柱生命とか最初はきちんと読んでいたのに、そのうち面倒なうえに直感で喋って前向きに押してあげた方が評判が良かったりして(笑)、そういう方向に。
    そこから色々な相談者の模様が織りなす短編集になるのだけれど、伏線というか無理矢理ゲットした強運の彼氏さんとのあれこれが一連で効いてて流れるように読めました。

    瀬尾さんはガッツリスピリチュアル否定派だよね、と思って主人公のルイーズ(芸名w)もそんな節があるように思うのだけど、強運の彼氏を無理矢理ゲットしていて、その感じをどう扱うのかなぁ、と思ってたら、人生の流れと占いってちぐはぐなんだなぁという感じになりったと思います。著者が狙ってなのかどうか分からないけど(笑

    個人的には、分かってて、「お父さんとお母さんどっちを選んだらいい?」と聞いてくる男の子の話が好きでした。子供って時にこういう一途さあるよね。

  • 元OLの占い師の話。占いを信じて行動しても、いつかは占い通りに行動できなくなるところは共感した。とても読みやすかった。

  • 久しぶりに、ほっこりだけする小説でよかったです?

  • 後押しをする、占いって確かにそんな意味合いが強いかもしれない。最後に物事を決めるのは自分自身、周りには心強い人たちがいる。明日もがんばろうかなって元気がもらえた。

  • 元OL、ルイーズ吉田の仕事は占い師。
    もちろん本名ではない。

    吉田幸子などという一般的な名前では、なんだか信憑性が薄れるからだ。

    いかにそれらしく言葉を選び、振る舞うか。

    占いなんて結局、適当なことを言って人の背中を押してあげることが仕事なのだ。

    ***
    占い師、ルイーズ吉田の連作短編集。軽やかなタッチでさくっと読めて、ほっこり温かい気持ちになれます。
    日常のちょっとした幸せを感じられる、年齢性別問わずおすすめできるお話です。

  • 読んでいてとてもまったりしました。人の運命を変える占い師の主人公が人に接しているうちに自分も少しずつ変わっている様子がなんだか共感できました。ただ、私的にはもっと変化があってもいいかな、と思ったりもしましたが。読みやすくてあっさりした本でした。

  • なんとなく心があったかくなる一冊でした。

    占いとか、あまり信じないほうだけど、「ちょっとだけ背中を押すための」占いをしてくれるルイーズになら、ちょっと占って欲しいかな。

  • 占い師ルイーズ吉田さんが活躍?する短編4つ。

    ・お父さんとお母さんのどっちを選べばいいの?と真剣な相談をもちかける子供。
    ・ある男の人の気を引きたい、と考える高校生。
    ・終わりが見えてしまう男に自分の終わりを告げられてしまう。
    ・強運の持ち主が・・・。

    主人公が一緒の短編集って、瀬尾さんの良さもでている気がする。
    瀬尾さんにでてくる子供って、純真。生意気だったり、ずるかしこいところがあるけど子供らしいかわいさがある。

    ルイーズ吉田さんの続きが読みたいな。
    瀬尾さんの本って、読後感がいいですよね~

  • 直感の占い師と恋人ののんびりした感じや、不思議なことを占ってもらうお客さんたちの悩みを話す感じが凄くすき。
    笑ってしまうような文章で深刻そうな悩みを描いてあってさらりと読めた。
    すごくおすすめ!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「笑ってしまうような文章で深刻そうな悩みを」
      深刻な悩みも他人様からすると「ナ~ンだ」ってコトもありますからね、、、
      まぁ、この話は勇気を与...
      「笑ってしまうような文章で深刻そうな悩みを」
      深刻な悩みも他人様からすると「ナ~ンだ」ってコトもありますからね、、、
      まぁ、この話は勇気を与えるって言うか、そう言う話だから好きです。
      2012/05/22
  • これまでに読んだ瀬尾さんの小説(「卵の緒」「天国まではまだ遠く」「幸福の食卓」)は登場人物がみんないい人な印象があったのですが、本作は割と世間慣れした要領の良い人が主人公という点が妙に新鮮に感じました。違う人が書いたんじゃないか?と一瞬思いつつも、変にリアリティのある”ご飯”の描写はやはり瀬尾先生らしいな、と。

    ただ本作は微妙にマズそうなご飯ばかりで…アボカドピラフなんてその極みで、想像しただけで吐き気が…。ただ唯一、天ぷらに昆布茶塩、というのは美味そうでありました。

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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

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