三国志 第十二巻

  • 文藝春秋 (2013年9月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784163824406

作品紹介・あらすじ

前代未聞の宮城谷「三国志」、堂々の完結!



曹操の祖父は宦官だった――かつてない地点から始まった宮城谷版「三国志」。最終巻の今回は蜀の滅亡=三国時代の終焉が描かれます。

感想・レビュー・書評

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  • 正史ベースの宮城谷版三国志の完結巻。

    本巻では、司馬氏が主権を握った魏の内紛、皇帝が力を取り戻そうとする呉の政争、そして蜀の滅亡までです。
    最後の最後まで政治の中心にいる人物像が見事に描かれていて、正義が必ずしも勝てなかったり、政権を握っても堕ちていったりと歴史は繰り返しますね。
    足かけ13年の大作で、演義で有名な部分だけでなく、曹操の祖父の時代から始まり、蜀の滅亡までの約150年にわたる歴史を均質な視線で書ききられたのはさすがです。
    以前にも感想に書きましたが、演義では主役級の諸葛孔明などはむしろこれまでの像よりかなり小粒になってしまっています。
    それよりも、演義前、演義後の登場人物にも魅力があることを知り得たのが大収穫でした。

  • 足掛け15年?くらい、ようやく読み終えました。最後の一冊は早かった。知らない武将はたくさん出てくるけど、歴史を厳しくも優しい目で見ています。

  • 正史三国志を読んだことの無い自分には勉強になりました。
    欲を言えば、司馬炎による統一まで描いて欲しかったですが…
    後漢楊震の四知に始まり、ほぼ西晋司馬昭の四知に終わる。
    宮城谷作品らしい終わり方でした。
    歴史は子(なんじ)がいてこそ紡がれる。
    自分も歴史を紡ぐ1人なのだと実感しました。
    楽しませていただきました。

  • 魏軍の快進撃に蜀は浮き足だつ。遂に皇帝の劉禅は、魏への降伏を決定する。呉も孫休の逝去で衰退が始まる―。
    <amazon商品詳細より>

    呉の内乱と衰退、魏の内乱と蜀の滅亡。
    どこも内乱だらけではあるが、呉の内乱がむごい。
    権力争いだけに特化して、国の国力を下げるだけ。
    魏では司馬氏が実権を握り、
    それに反発する者たちの内乱が相次ぐが、
    司馬氏の政治が悪いとは思われない。
    だからこそ魏王朝から禅譲を受けて『晋』として成立したのだろう。
    蜀の滅亡はあっけなかった。
    何度も姜維が魏に攻め込んではいたが、何の結果も得られず、姜維の奮闘虚しく、劉禅は一戦に及ばず降伏する。


    宮城谷さんの三国志にあるのは、ヒーローたちの物語ではない。
    その時代に産まれ、生きていた様々な人たちの姿である。

  • 蜀が滅び、魏が晋になり、呉が併呑されて
    三国時代が終わった
    ここまで続いた物語を読んだのははじめて

  • こうして晋ができたんだ!

  • 【前代未聞の宮城谷「三国志」、堂々の完結!】曹操の祖父は宦官だった――かつてない地点から始まった宮城谷版「三国志」。最終巻の今回は蜀の滅亡=三国時代の終焉が描かれます。

  • 壮大な物語も終盤へ。
    蜀の没落は劉禅のせいにされるが人材が枯渇しているなか大虐殺を発生させずに幕を降ろさせたのだから暗愚と決め付けられまい。
    呉の滅亡までは詳述なし。

  • 最終巻でした。
    意外と最後があっさりで「えっ?もう終わり」というかんじでした。
    黄巾の乱以前から始まり、物語性を排した文章に苦戦したけど、資料を追うような楽しさがあり面白かったです。

  • 173年に及ぶ英雄達の歴史がいよいよ終わる。司馬兄弟は夏侯玄、諸葛誕らを死に追いやり、魏の実権を握り、司馬師の病死後、昭は蜀を滅ぼす。呉も孫綝の独裁を取り除こうという企みが。蜀の最後の将軍・姜維が最後の秘策を考える中で、洛陽に着いてからの蜀の廃帝劉禅の脳天気ぶりが寂しい。これが正史であれば、正しい歴史を認識するためには必要な本だと思うが、小人物たちの興亡の繰り返しは人間の醜さの歴史である。魏の晩年は後漢の後をなぞるかのよう。12巻を通してはっきりした主人公がいない中では小説よりは通史というべき内容で、わかりづらさは否めない。この中で圧倒的な存在感があったのは8巻まで登場する曹操1人だったように思う。

  • 余りにも淡々とし過ぎて小説というより論文のようだ。
    史料を繋ぎ合わせて事実と思われることを類推し、矛盾や欠落は指摘する。
    想像の翼を広げないのであれば、史料を読んでいれば良いということにはならないか。
    作者の義務感のようなものばかりが感じられた。

  • ときに春秋の英雄たちを引き合いに出しながら、あるいは異なる文献から歴史の真実と裏表を描いたこれまでにない三国志。様々な視点から三国志の姿を見せてくれた。どちらかと言うと化けの皮が剥がれたといった感が大きい。英傑達への失望ははかり知れないものがあるが、しかるにこれが現実なのであるとも思った。どこか安心もした。肩の力がすっと抜けたようなエンディングの静けさはこの三国志の象徴のようでもあった。

  • 完結して,あとがきもある~魏では司馬懿の子の師が大将軍となっているが,帝の曹芳が放逸なためこれを廃し,拠を推したが,皇太后の郭氏は14歳の髦を指名した。司馬氏の専横を嫌った毋丘倹は文欽を誘って謀反を起こし,文欽を嫌う諸葛誕は同調しなかった。大将軍みずから軍を率い,先陣に王基を用いて,毋丘倹は兵に射殺され,文欽と一族は呉に亡命した。司馬師が病死し,弟の諸葛昭が浮上し,これを嫌った諸葛誕が謀反を企てて,10万の兵で司馬昭は寿春を包囲。呉の軍をはねつけ,内部の将兵も懐柔して,魏における地位を確固たる物にした。諸葛恪を排除した呉の孫峻は魏への侵攻に失敗し,滕胤と文欽を使って徐州を盗ろうとして急死。30台の孫?が建業で実権を握った。呂拠や滕胤を排除し,天下を収めたが,帝の孫亮はこれを取り除こうとして失敗し,兄である孫休が新帝となった。蜀は姜維が度々魏に侵攻するが,大敗を喫する。呉の実権を握った孫?は誅滅され,孫休は善政を行って民を慰撫した。魏の曹髦は親政を開始しようとして,司馬昭宅を襲おうとして話し相手に密告され,倒される。曹和の子・曹奐が新帝に迎えられたが,王となった司馬氏の時代が来ると皆が思っている。蜀を倒す機会を捉えた司馬商は,自ら洛陽に赴き,蜀には鐘会と鄧艾を送り,鐘会が姜維を釘付けにしている内に,鄧艾が劉禅を降伏させた。手柄を横取りされた感のある鐘会は鄧艾を誣告し,捕らえさせて自ら成都に入り,姜維の唆しに乗じて独立の道を歩もうとするが,服従しない諸将の配下が反旗を翻して殺害される。蜀は滅び,三国時代は終わり,孫休・司馬商も亡くなって,司馬商の子・司馬炎が登場する~三国時代の「教科書」だから,ちゃんとメモを取りながら読まないと自分が何処にいるのか見失う。系図と地図がないと迷子になります。もちろん,ありません。系図は書けるけど,地図は付属品だと大雑把すぎて判らない。まあ完結してホッとしているのは著者だけではないということで・・・。漢字は章の冒頭だけではなくて,空白行が入った後でも付けてくれているので安心するが,登場人物が多すぎて,しかも長々と説明をしたあとで,あっさり殺されていたりして・・・あれあれ。長~い,講義を終えて,砕けた青春時代の思い出を語る先生の姿をあとがきに見たが,小説家を目指した高校時代,正史を手にして読まなかった僕が,三国志を書くことになるとは・・・と動機を語っている

  • とうとう三国志が終わった。
    今までの吉川英治などの蜀を中心としたものと違い、正史のものからの見方で書かれたものであった。
    後漢の始まりから晋の始まりまでで本当の各国の状況を記している。
    歴史の好きな人はこの本は非常に客観的に書かれているのでそれはそれでよかったですね。
    他の三国志はどこかの国をメインに取り上げそちらを持ち上げているが宮城谷のものは中立である。良い。

  • やっと読み終えました。
    最終巻は司馬氏が主役になるので面白く読めました。

  • 最終巻である。正史の三国志をもとに、歴史の主役だけでなく、多くの脇役にもスポットを当てて描いている。蜀の最期を持って、完としている。最後の皇帝劉禅の描き方にも著者の優しさが現れている。

  • 宮城谷三国志完結。宮城谷さんの本はほぼ読んできた。三国志は長かった。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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