十一月に死んだ悪魔

著者 :
  • 文藝春秋
3.13
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本棚登録 : 86
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (442ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163825205

作品紹介・あらすじ

イヤミスここに極まる。まさに唾棄すべき傑作!鳴かず飛ばずの作家・柏原が十一年前の交通事故で失った一週間の記憶。謎の美女・舞華と出会ったことで封印されていた魔物が甦る!

感想・レビュー・書評

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  • 最初の方は色々な話が入り乱れて書かれているので混乱しつつ少しずつ読みました。中盤以降にそれらの話の意味や繋がりが分かってくると一気に読み進んじゃいました。伏線が繋がっていく感覚が気持ち良かった。
    でもラブドールの顔が似ていた理由が知りたかったけど特に理由はないらしい。単に本当は似ていなくてホクロの位置が似てただけなのをこの主人公の特性から錯覚したということだったのかな。イヤミスというジャンルを初めて知った。

  • ■ 1745.
    <読破期間>
    2017/6/19~2017/7/23

  • 主人公死ぬ的イヤミス。脳挫傷って大変。
    でも結局柏原がイマジナリーコンパニオンとして恒太出てくるのは、本当に自分の中で作り出したってこと?後藤殺しちゃうときとかマイカとの話につじつま合ってるのはどういうことなんだろうか。

  • 売れない小説家「碧井聖」こと柏原育弥は、妻子に見限られて家を追われたうえ、やっかいな発作に悩まされていた。
    突然意識が遠のき、視界が闇に沈むと浮かび上がる楕円形の穴。
    その底には恐ろしい魔物の気配が…。
    11年前、交通事故による逆行性健忘で事故当日から一週間前までの記憶が失われ、その直後から「穴」の発作が始まったのだ。
    そんな中、なんとか新作を書き上げようと四苦八苦する育弥は、ひょんなことからクリーニング屋の店員・宮崎舞華と同居することになる。
    美人の上にセックスにも積極的な舞華だが、どこか様子がおかしい。
    舞華の正体を探るうちに、育弥自身の失われた記憶が明らかになっていく―。
    (アマゾンより引用)

    何とまぁ…怖い話だった。
    最初違う物語がちょいちょい入ってきて何なんだろうと思って(この作者さんはありがちな手法だけど)
    物語が進むにつれてそれもわかってきて、最後にはそうきたか!!の結末。
    小さな何気ない表現が、ラストへの大きな布石になっててゾクッとする感じ。
    いやぁ…怖かった(笑)

  • 途中から夢中で読んでしまったが気持ちは悪かった。読後に謎が残る作品ではなかったのがすくい。

  • きもちわるくて読後感わるくてとてもいい。

  • 【イヤミスここに極まる。まさに唾棄すべき傑作!】鳴かず飛ばずの作家・柏原が十一年前の交通事故で失った一週間の記憶。謎の美女・舞華と出会ったことで封印されていた魔物が甦る!

  • 表紙が官能小説みたいなので、外で読む時は思わずカバーをかけたww 実際、性描写がしょっちゅう出てくるわけだが。

    書体の違う作中作やらメール文書やらがかわるがわる挿入された構成は、読むのにやや苦労するが、だからこそ、少しずつこちらの推理をまじえながらつながっていき、タイトルも含めてラストで一気に伏線が回収されるのが快感。読後感そのものは鬱々としてて、そこがいいと思う。

    ただ、帯の「恋愛ミステリー」はなんだかなあ…

  • ラブドールそっくりな美少女との遭遇で作家碧川は不可思議な世界に取り込まれていく。
    果たしてこれは虚構か妄想か、それとも現実の記憶なのか。

    読むにつれどう纏めていくのかが気になってほぼ一気読み。
    幻想的な世界観は好みなのだったのだけれど
    その割りに着地点がありきたりだったのが残念。
    どうせなら曖昧なまま終わらせてしまってもよかったのかも。
    いっそのこと劇中作の「空の部屋」を読みたい。

  • 作家・柏原の日常を軸に、「記憶のない男が監禁されている話」「ある人物に宛てた正体不明のメール」などが入れ子状態で挿入されています。どれも毛色が違う話なので、どう繋がるのか予想出来ません。
    しかし、全てのエピソードの繋がりが明らかになった時「そうだったのか」と驚かされ、更にそこから考えもしなかった展開になり、再度驚かされました。
    全体を通してリアルな性描写が多いですし、殆どの登場人物が悪人なので読んでいてあまり良い心地がしませんが、良作なミステリーだと思います。

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著者プロフィール

愛川晶
一九五七年福島市生まれ。九四年『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリーを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリー、人情ミステリーと幅広く活躍。主な作品に『六月六日生まれの天使』『ヘルたん』『再雇用されたら一カ月で地獄に堕とされました』。落語ミステリーでは、『道具屋殺人事件』『芝浜謎噺』など「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ、『神楽坂謎ばなし』など「神楽坂倶楽部」シリーズ、『高座のホームズ』など「昭和稲荷町らくご探偵」シリーズがある。『太神楽 寄席とともに歩む日本の芸能の原点』(鏡味仙三郎著)では編者を務めた。

「2023年 『落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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