- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163917528
作品紹介・あらすじ
仰げば彼方は鏡のようにある。記憶になかったことばかり思われる。――「ラサンドーハ手稿」蜃気楼のように現れる塔。ざぶんざぶんと波の音。へそから出てくるうなぎたち。母がクリーニング店に預けたもの。画家が描く瓜二つの妹たち。ある日、人類に備わった特殊能力……九人の実力派作家が紡ぐ幻想アンソロジー。【目次】ラサンドーハ手稿 高原英理 串 マーサ・ナカムラうなぎ 大木芙沙子マルギット・Kの鏡像 石沢麻依茶会 沼田真佑いぬ 坂崎かおる開花 大濱普美子ニトロシンドローム 吉村萬壱天の岩戸ごっこ 谷崎由依
感想・レビュー・書評
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文學界2023年5月号特集12人の“幻想”短篇競作から、高原英理:ラサンドーハ手稿、マーサ・ナカムラ:串、大木芙沙子:うなぎ、石沢麻依:マルギット・Kの鏡像、沼田真佑:茶会、坂崎かおる:母の散歩、大濱普美子:開花、吉村萬壱:ニトロシンドローム、谷崎由依:天の岩戸ごっこ、の9つの短編を収録して2023年9月文藝春秋刊。それぞれの作家さんの構築した多彩な幻想世界。いくつかは、機会をあらためて別なところで世界の広がりが語られるのではないかと思わせるような難解さと半端感を感じます。と思うと、このあとにどんな幻想世界が広がるかが楽しみになります。それは作家さんを追いかけるということと等しいのかもしれません。
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幻想小説は自分には合わないのは何故なのだろうか?と考えながら読んでいるので意味を理解するのが困難で作品全てが字を見てるだけだった。短編なので読破できたが長編だと読みきれなかった。今頭は幻想小説の余韻の中にいてこれを書いている文章も影響を受けている。
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【彼方は遠く、記憶になかったことばかり思われる】他者と魂が入れ替わる幻の塔。亡き母が飼っていた架空の犬。画家が描く瓜二つの妹たち……9人の作家が築く絢爛たる言葉の楼閣。