近現代音楽史概論B 邦楽ロック随想録

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163917870

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  • 元バンドマンの芥川賞作家が、思い出のバンド/アーティスト30組を通じて邦楽ロックを論ずる1冊。

    俎上に載るのは はっぴいえんどからAdoまで、ナンバーガールから宇多田ヒカルまで、TMNからSilver Finsまで、硬軟、メジャー/マイナー入り混じって脈絡がない。個人的音楽史なのだから当然だろう。これは体系的・客観的に邦楽ロックの歴史を概説する書ではないのだ。

    《本講において私は批評家気取りなので》というフレーズが何度も出てくるが、確かに、音楽批評として傾聴に値する卓見が随所にある。

    が、本書の真骨頂は、個人的思い出にからめて音楽を語る随想的部分にこそある。さすがは芥川賞作家、じつに読ませる。そして、すごく笑える。

    本書は音楽批評と音楽エッセイのミクスチャーだが、この手の本でこんなに笑えたのは、野中映氏の『名曲偏愛学』、高木壮太『荒唐無稽音楽事典』の2冊以来だ。

    著者は私より15歳若いので音楽体験に重ならない部分もあり、私には縁遠いバンドも取り上げられているが、知らないバンドについて論じた回すら面白く読めた。

  • 【元バンドマン芥川賞作家が邦ロックを切りまくる】「はっぴいえんど」から「King Gnu」「Ado」まで、この50年の邦楽ロック史を彩ったアーティスト全30組を語りつくす。

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著者プロフィール

「指の骨」で新潮新人賞を受賞しデビュー。若手作家の描いた現代の「野火」として注目を集める。同作にて芥川賞候補、三島賞候補。「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」で野間文芸新人賞受賞、「送り火」で芥川賞受賞。

「2019年 『日曜日の人々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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