物語イギリス人 (文春新書 12)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166600120

感想・レビュー・書評

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  • オースティンからMr.ビーン、チェンバレンからブランメルまで、まことに多彩で豊かなイギリス点景。新書としての役割を十分に果たすこなれた書き振りで、非常に読み心地よき書。

  • シャツの話から始まる。

    ダウンボタンシャツは由緒正しくないからダメという話を読んで、うわ、肩凝る国だなー(注、ちなみにイギリスには「肩こり」という言葉は存在しないから肩だってこらない。このブリカスめ…)と思いながらも、伝統と格式高く気高く、古いものほど価値があるという精神は、やっぱり格好いいな~と、あこがれる。

    「正しいシャツ」は、隅々まで手入れが行き届きしみも汚れも一つもないまっ白なシャツ。スーツは黒か紺ダーク系。素朴と洗練、控えめでさりげない(かつ大胆な)センスを求められる。それを着こなす人々のカッコ良さにしびれてしまう。

    移民やユダヤ人に(比較的)寛容で、人種のるつぼな多様性を持つ国。独特な感性を持ち奇人も多い。こだわりがあったり庭愛が強い。ガチガチな階級社会で飼い犬の犬種から階級の見分けがつく。たしなむスポーツも階級ごとに違いがある。上流階級はクリケットやポロ。上流階級に生まれるとしがらみとか作法とかマナーとか色々あって大変そう。ヘンリー王子とメーガン妃があーなったのも分かるような気がした。

  • w

  • 最近、イギリスに興味が湧いているので非常に興味深い内容だった。やっぱりイギリス人ってけっこう変わってるよねえ

  • イギリス人(といってもスコットランド、アイルランド人…などに分けて)についてを、その服装、性格、ユーモア、人種、風刺画、歴史上の人々などから紹介。読みやすく一気に読める。

  • イギリス人について書かれた本。

    イギリスと一口に言っても、イングランド、スコットランド、北アイルランド、ウェールズと、地域、人種によって違いがある。さらにイングランドに限っても、階級によってまったく違う。
    結局イギリス人ってよく分からない、ということになる。
    よく分からないけど、おもしろいのがイギリス。
    これはそんな本。

  • [ 内容 ]
    イギリス人は面白い。
    しかし、イギリス人は分からない。
    各種スポーツ、政治制度、エチケット、背広という服装などなど、世界のさまざまな共通ルールを作り上げてきたイギリス人とは、いったいどんな人間なのか?
    イギリス人は、何をもって自分たちをイギリス人と考えているのか?
    その生き方、ファッション、ユーモア、料理、奇人、変人たちから、イギリス人の「隠されたコード」を覗いてみた。

    [ 目次 ]
    1章 多様なるイギリス人
    2章 日和見主義の効用
    3章 素朴と洗練―変幻自在なイギリス人
    4章 鈍いイギリス人の現実主義
    5章 変わらぬ世界にさざ波を見る
    6章 外なる外国人、内なる外国人
    7章 ジョン・ブルとブルのような女性
    8章 イギリス風ユーモア
    9章 明治の日本人が見たイギリス人

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 新婚旅行で最初に滞在したのがイギリス。町並みは秩序正しく、治安もよくて、「住み安そうな国」というのが率直な感想でした。そして、「日本になんとなく似ている」とも。
    そんなデキゴトに感化された訳でもなく、なんとなく古本屋で買った本です。
    この手の本は結構あって、以前読んだ猿田さんの「物語アメリカ人」は、アメリカ建国史の暗部にまで分かりやすく触れていて楽しかったです。
    打ってかわってこちら。総じて「じゃあ、イギリス人ってどんなひと?」の答えは返ってきません。でもところどころ、イギリス人のユーモアや植民地統治のスペインとの違いなど面白い話は尽きませんでした。

  • 「イギリス人は面白い。しかし、イギリス人は分からない。各種スポーツ、政治制度、エチケット、背広という服装などなど、世界のさまざまな共通ルールを作り上げてきたイギリス人とは、いったいどんな人間なのか?イギリス人は、何をもって自分たちをイギリス人と考えているのか?その生き方、ファッション、ユーモア、料理、奇人、変人たちから、イギリス人の「隠されたコード」を覗いてみた。」書評より

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著者プロフィール

小林章夫(こばやし・あきお)
1949年東京生まれ。
上智大学文学部英文学科教授・博士(文学)。
同志社女子大学教授などを経て現職。
18世紀のイギリス文学を足がかりに、
近代イギリス文化を多彩な視点からとらえる。
主な論文・著書
「憂鬱な詩人 アレグザンダー・ポープと
政治諷刺」
『チャップ・ブックの世界』(講談社学術文庫)
『イギリス紳士のユーモア』(講談社学術文庫)
『コーヒー・ハウス』(講談社学術文庫)
『田園とイギリス人—神が創りし天地で』
(NHKブックス)
『東は東、西は西—イギリスの田舎町からみたグローバリズム』(NHKブックス)
『おどる民 だます国—英国南海泡沫事件
顛末記』(千倉書房)
主な訳書
ヒュー・ジョンソン『ワイン物語』(平凡社
ライブラリー)
テリー・イーグルトン『アフター・セオリー
—ポスト・モダニズムを超えて』(筑摩書房)
ドミニク・チータム『「くまのプーさん」を
英語で読み直す』(NHKブックス)など。

「2009年 『アメリカ〈帝国〉の苦境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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