かげろう絵図 上 (文春文庫 ま 1-92)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (551ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167106928

作品紹介・あらすじ

著者が「愉しさを第一に」取り組んだ傑作時代小説。徳川家斉が大御所として君臨する天保十一年、絢爛たる吹上の桜見の会で奥女中らが注視する中、事件は起こった-。家斉が寵愛する中臈と背後の黒幕石翁。彼らの追い落としを謀る水野忠邦一派。両者の罠のかけあいを推理手法で描き、権力に群がる矮小な人間の姿を炙りだす。

感想・レビュー・書評

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  • 清張がとにかく面白いものをと書いた時代もの。濫費・性豪で有名な徳川家斉の御代、悪名高いお美代の方を取り巻く巨悪の陰謀と世を正そうとする一派との攻防戦。「お主も悪よのう」的シーンや「あ~れ~」的シーンまで、お約束シーンを散りばめた痛快時代劇。下巻に続きます。

  • 吹上
    風流合戦
    騒動
    怪談
    貂の皮
    こちらの人々
    若い男
    蔭の迎え
    大御所御患い

    蜜謀
    黒い手
    渦の行方
    石庭
    真昼の夜
    お墨附


    水の上
    秋気
    不浄門
    麻の葉

    著者:松本清張(1909-1992、北九州市小倉北区、小説家)

  • 表紙が「吉野龍田図屏風」。

  • ネタが随所に仕込まれていて、ダイナミックにストーリーが展開されていく。読み進めて非常に楽しい。2016.3.30

  • 2015/08/26完讀

    將軍家斉時代,寵妾美代及其養父中野石翁、寵臣水野美濃守等人企劃要讓前田家犬千代(美代女所生)成為家慶的繼承人,在家斉中風之後弄到其遺囑,打算日後一舉公布。寺社奉行脇坂淡路守(和水野忠邦關係良好)得知他們的陰謀,決定要肅清這一票奸臣,並且整治大奧女中和法華宗和尚的戀愛風紀,於是旗本島田又左衛門和新之助出動,島田的姪女お縫【登美】在大奧中當間諜。雙方一來一往,敵方也相當機警,不過お縫【登美】實在非常可憐,不但冒著生命危險在大奧中打探消息,還被色鬼落合半藏纏上。可憐的女人不只這位,新之助的紅粉知己豊春也被送到石翁那裏擔任有生命危險的間諜任務。這本書雖然是懸疑小說,但書中這些可憐的女人們(甚至包括為愛瘋狂的菊川)和那些認為為著大目標女性本應捐軀的正義之士們,卻反而讓我覺得心頭更酸。

  • 江戸時代、将軍徳川家斉の治世下における諸侯の権謀術数を描いた歴史絵巻。
    史実はともかく、著者が一番楽しんで書いたと述懐しただけはあって、抜群に面白い( *`ω´)

  • ~内容(「BOOK」データベースより)~
    著者が「愉しさを第一に」取り組んだ傑作時代小説。徳川家斉が大御所として君臨する天保十一年、絢爛たる吹上の桜見の会で奥女中らが注視する中、事件は起こった―。家斉が寵愛する中臈と背後の黒幕石翁。彼らの追い落としを謀る水野忠邦一派。両者の罠のかけあいを推理手法で描き、権力に群がる矮小な人間の姿を炙りだす。
    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    (上)だけでも読み応え充分。影の権力者中野石翁vs島田新之助の構図だが、黒幕であり悪人であるはずの石翁が妙に魅力的に描かれているのがおもしろい。

  • 将軍の世継争いに名を借りた側近と大奥の権力闘争。目の前に絢爛な着物の柄が乱れ散るような気分になります。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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