ニホン語日記 (文春文庫 い 3-18)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167111182

感想・レビュー・書評

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  • 図書館本。あぁ、井上さんって本当に日本語が好きなんだなぁ、だからあんな文章が書けるんだなぁ、と思えた本。

  • お辞儀の角度の45度というのは、天皇、皇族、神社などを拝するときのみ用いられていたらしい。戦後、客が神になったというのはそういうこと。
    説明文(とりわけ、取り扱い説明書)は紋切り型をうまく使い、単純な構造でかつ就職句の少ない短文で書くべき、とか。
    湘南は、もとは相模灘全体を指していたが、湘南電車(東海道本線の通称)や加山雄三の影響で湘南の中心が西にずれたらしい。
    どんなに外来語が沢山入ってきても、日本語の文法体系は犯されていないから心配いらない。

  • 戦後最大の喜劇作家の日本語エッセイ。

  • 日本語は常に変わり続けているのだな。

    新聞の見出しやピンクビラ、商品の説明書から地名や子供の名前など、

    あらゆる言葉に着目し楽しく読めるニホン語講座。

    日々の暮らしでこのニホン語ってどうなんだろう?

    と疑問に感じることはあっても、

    ここまで深く考えない。

    平易な文章でハッとするような所をついてくる、

    井上ひさしの言語感覚の鋭さを見習いたい。

  • ほぼ20年前の本なので、若干話題としては古かったが、「ニホン語」そのものが、大きく変わることもないので、参考になった。「・・・これからは新方言時代になると思う地域差はなくとも世代差が方言を作り出すことになるだろう・・・」と最後にある。まさに「若者言葉」出現を暗示している文でさすがだなあ・・・!と思った。

  • 生活の至るいたるところに
    ニホン語の変化や、進化するレトリックが
    散りばめられていることに気づかされた。
    井上ひさしのようにはいかないかもしれないけど、
    アンテナを張って、ニホン語に敏感になることは
    楽しいことかもしれない。

    特におもしろかったのは、
    「ピンクビラの文章」「大学サークルの勧誘文」「横浜中華街の屋号」

  • 3/12/2011
    読み終わった

  • 日本語に興味がある人には、面白いエッセイです。きいは声を立てて笑って読んでました。だって作者が面白い人なんだもん。エッセイ読んで声出して笑ったのって、原田宗典の「十七歳だった!」以来です。

    きいは「並び」「及び」の使い方とか知らなかったです。へー。確実に忘れるから、ここに書いとこ。
    <「及び」のないところに「並び」は出てこない>
    <「又は」のないところに「若しくは」は出てこない>

    ちなみにこれが書かれたのは平成の初めごろで、テレビでは武田鉄矢が「僕は死にましぇぇん!」と叫んだり、世間様で消費税が始まったり、ヲタ的にはグランやワタル2の放映がはじまり、きいヲタ道への夜明けのホラ貝が響き渡った時代でございます。リアルに当時の空気を知ってるのもあるから、より楽しかったです。ジュンスカの歌詞を引用してたりするし。

    挿絵もちょっと皮肉ないろはかるたで、安野光雅でした。どうりで~~。(←スキ)

  • 080430(s 不明)

  • <b>どうやら人間は語彙を享受する生きものであるという事実らしい。つまり語彙はわたしたちの貴重な玩具でもあって、そのうちの出来のいいのが実用品として働くことになるのだ。</b><br>
    (P.98)

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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