新解さんの謎 (文春文庫 あ 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167225025

感想・レビュー・書評

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  • 面白すぎる、、表現、想像力、感受性の豊かさ、、!
    こんなに辞書に対して、愛おしさとか、感情移入とかしたことってあるだろうか。
    SM嬢(解説してくれる女性)のコメント。赤瀬川さんの優しさに、もう胸が熱くなる。笑
    そこまで新解さんに歩み寄ってあげるの?優しいでしょう!
    いろんな楽しみ方ができるし、
    元気がないときに読んだら、もう理由なく元気になります。

    ただ、ちょっと大人になってからの方が楽しめるかしら。。
    10代だとイマイチピンとこないかもな、、20代後半から?おすすめ

  • 路上観察学でもそうだけれど、日常のほんのちょっとした何かを面白がれるってとてつもなく魅力的。楽しいことは勿論だけど、楽しめる可能性があることに対して貪欲に楽しめるような余裕をもっていたいですなぁ。

  • 赤瀬川原平という人は,身近にあるものを楽しんでしまう天才だと思う.トマソンをげいじゅつにしたし,中古カメラの趣味に関してはウイルスに感染したことでライカを治療薬としてあてがうなど行動をもおもしろがっていたし.そんな視点で,身近な辞書を読んだらどうなるか.
    新明解国語辞典にあふれる,ちょっと変な解説にスポットを当て,おもしろがるのもまたこの人独特の視点で,これまた一緒になっておもしろがってしまう.
    この本を読んでからというものの,辞書の解説を読み物として見てしまうようになったのは言うまでもない.

  • 読んだのは中学かそんくらいの頃やけど、かなりはまった。第四版がすごいんだってね。

    高3の頃にこれの二番煎じのつもりで、当時購入必須だった英和辞典全部読んで、似たようなの書いた。あのデータどこいったんやろ。ちなみにスーパーアンカー第二版。

    ずっと後になってきいた話やけど、辞書編纂て「気付いてくれる人がいたらうれしいな」くらいのノリで、へんなこと書きたくなるんだそうだ。

  • ブックカフェのコンクラーベで紹介された本

    新解国語辞典の面白いところをひろって つっこみを入れる本です。電車の中では読まないでください。恥ずかしいことになります。
    「かえん」「こくぞく」「ごきぶり」のところは、声を出して笑っちゃいました。

    後半の紙がみの消息は「おみくじのやり直し」がおもしろかったです。

  • 三葛館一般 914.6||AK

    新解さんとは、三省堂「新明解国語辞典」のファンの間での愛称です。辞書にファンがつくほど、新解さんには魅力があります。この新解さんに存分につっこみをいれていく本書は、絶妙な取り上げ順で、写真や挿絵も入っていて笑いを誘います。新解さんを読みたくてしかたがなくなります。
    ちなみに三葛館は「新明解国語辞典 第6版」を所蔵しています。ぜひどうぞ。

    和医大OPAC → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=64775

  • 新明解国語辞典の7版が出て思い出した。
    だいぶ前に読んだが、笑った。

    まさか、国語辞典を笑いながら読むことになるなんて、想像もしていなかった。
    特に食べ物の説明は笑える。個人的な意見が入りすぎている。「美味」とか、人によって感覚は違うだろうに、どうどうと記述してしまうところがスゴイ!

  • 新明解国語辞典のおもしろさ<br />その後のエッセイも秀逸<br />赤瀬川の博学、自分の考えをスケッチしていく様な文体に感激した。

  • 用例や語の解釈が非常にユニークなことが特徴である三省堂『新明解国語辞典』。最近は日本語ブームということもあり、マスコミで取り上げられる機会も多い稀有な辞書であるが、実は単に面白がるだけではこの辞書の真髄を極めたことにはならない。本書は『新解さん』を本格的に解説した書物の草分け的存在であり、軽妙な文体で読者の笑いのツボを効果的に刺激する。『新解さん』が放つ数多くのユーモアは、根が真面目な人には時として受け止めることが難しいことがあるが、そこはかつて前衛芸術家として名を馳せた著者のこと、見事なまでにその笑いをキャッチし、誰にも真似できない的確な突っ込みを返している。『新解さん』を完璧に楽しむことを望むのであれば、事前にぜひ読んでおきたいガイドブックである。後半には日常生活において欠かせない"紙"について独特の考察を行った「紙がみの消息」を収録。書物の余白や往復はがきの儀式など、大笑いしながらも深く考えを巡らせることもできる見事なエッセイに仕上がっている。

  • 「えっ!こんな事言っちゃうの?辞書なのに」と突っ込んでしまうこと請け合い。
    辞書擬人化…とでも言うんでしょうか。
    辞書の中で展開される解説や例文の数々を読むうちに、ほんとに「新解さん」って人格を持っているんじゃないかと思ってしまう。

    これは面白い本!オススメです

著者プロフィール

赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)
1937年横浜生まれ。画家。作家。路上観察学会会員。武蔵野美術学校中退。前衛芸術家、千円札事件被告、イラストレーターなどを経て、1981年『父が消えた』(尾辻(★正字)克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞を受賞。著書に『自分の謎(★正字)』『四角形の歴史』『新解さんの謎(★謎)』『超芸術トマソン』『ゼロ発信』『老人力』『赤瀬川原平の日本美術観察隊』『名画読本〈日本画編〉どう味わうか』。また、山下裕二氏との共著に『日本美術応援団』『日本美術観光団』『京都、オトナの修学旅行』などがある。2014年逝去。

「2022年 『ふしぎなお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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