- Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167275594
作品紹介・あらすじ
すずめばちは何を予告する使者だったのか?鏡の中に青火で燃えるREDRUMの文字の意味は?…。小止みなく襲いかかる怪異の中で狂気の淵へと向かう父親と、もうひとつの世界へ往き来する少年、恐怖と憎しみが恐るべき惨劇へとのぼりつめ、そのあとに訪れる浄化-恐怖小説の第一人者による《幽霊屋敷》テーマの金字塔的傑作。
感想・レビュー・書評
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ホテルがついに家族に襲いかかる下巻
映画版のシャイニングも見たことがあるのですが、映画版はどちらかというと映像のインパクト重視、この小説版はホラー以上に、心理描写による人間ドラマ重視という感じがしました。
父親のジャックが徐々にホテルの霊たちの狂気に囚われていく様子が、この小説の中でも特に読みごたえがありました。そしてその狂気に囚われるきっかけというものが、
アルコールであったり、家族間の不信感であったりと人の弱さということなのも怖く感じます。
そうしたジャックですが、狂気の中で父親としての理性、息子への愛情が垣間見えた場面があり、そこが非常に切なくて印象深かったです。
大雪の中ホテルに駆けつけるハローランの描写もカッコよくて良かったです。ハローランとジャックの息子のダニーとの間に生まれた年齢を超えた不思議な感情。
それは二人が同じ能力を持ったが上に生まれた、友情以上に強い結びつきだったのだと思います。そうした絆の強さもしっかりと描かれていたと思います。
ホテルの霊たちもかなりの執念深さで怖い…。ひと段落ついたと思ったら最後まで人を狂気に飲み込もうとする、最後までドキドキしながら読み進めることができました。 -
映画より面白かったし、
“シャイニング”の意味もあったし、
何より醜悪で恐怖が目の前に広がった。
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ハローラン早く!早く!と思いながら読みました
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救いのあるエンディングで、良かったと本当に思ってしまう。迫真な内容で充分過ぎるほどに作品を堪能した。
でも、年を取ったせいか最近は、どうでもよい事が気になる。
救出後に警察の尋問は必ずあったろうに、どうやって納得した貰ったんだろう?燃え落ちたホテルの賠償はどうしたんだろう?ジャックの保険を、そのまま受け取れたと言う事は、かなり話を作らないと・・・
本題には関係ないけど、やっぱり気になる。
これだから年寄りは・・・嫌われるよな~。 -
ダニーが浴室で亡くなった幽霊に襲われるシーンで、もし幽霊を観たら接触すまいと心に誓った。それくらい怖かったシーン。
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もうすぐ続編が出るらしいので、それに合わせて再読。
かなり久々に読んだのには間違いないのだけれど、かなり記憶が混同してました。おそらくキューブリックの映画「シャイニング」の印象が強かったんでしょうね。あの映画も大好きなんですが。たしかにかなり雰囲気は違います。
オーバールックホテルがとにかくパワフルったらありません。にぎやかすぎるだろ! もちろん怖さはあるものの基本は陽気でコミカルなので、このへん日本の幽霊屋敷とは違うなあ、と思いました。だけどこんな中に一冬ほっとかれたら、間違いなく気が狂いそうです。
でも主役はタイトル通り、「かがやき」を持った人たちなのですね。ダニーは言わずもがな、ハローランと彼が遭遇する「かがやき」を持つ人たちとのやりとりは心温まります。この能力はやはり呪いではなく祝福なのかな。 -
強大な幽霊ホテルの魔物たちの力になす術もなかった管理人一家ですが、やはり家族を思う力で立ち向かいます。最後に見えた一筋の光が救いです。一気に読みました。