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- Amazon.co.jp ・本 (637ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167450083
感想・レビュー・書評
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佐藤愛子による、佐藤愛子の一族の話、「血脈」。
上巻は愛子が生まれる以前、佐藤紅緑(佐藤洽六)と妻のハルが構成していた佐藤家から始まる。その後、紅緑は女優のシナに傾倒しハルとは離縁。紅緑の葛藤、そして分散していく佐藤家の兄弟を長男であるサトウハチローを中心に描かれていく。
シナに愛されていないと感じるたびに躍起になり強行の末に空回りで自滅していく紅緑と、、紅緑を愛しもせず反抗もせず、無言で観察者に徹するシナとの関係。父と母と自分との関係に折り合いが付けられぬまま其々に崩れていく兄弟の心がテンポよく綴られる。
それでいて実直で豪気な紅緑という人間に惹き付けられざるを得ない。
これは小説だ。フィクションとして描かれているはずだ。
だが、事実である。全てはノンフィクションの物語でもある。
そこらの自伝小説とは格が違う、菊池寛賞受賞作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まだ読んでいませんが、ドラマ化されてただ今NHKでやってます。
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佐藤紅録、サトウハチロー、佐藤愛子を始めとする佐藤家の壮絶な歴史。