血脈 (上) (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.75
  • (23)
  • (23)
  • (38)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 221
感想 : 26
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (637ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167450083

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 佐藤愛子による、佐藤愛子の一族の話、「血脈」。
    上巻は愛子が生まれる以前、佐藤紅緑(佐藤洽六)と妻のハルが構成していた佐藤家から始まる。その後、紅緑は女優のシナに傾倒しハルとは離縁。紅緑の葛藤、そして分散していく佐藤家の兄弟を長男であるサトウハチローを中心に描かれていく。

    シナに愛されていないと感じるたびに躍起になり強行の末に空回りで自滅していく紅緑と、、紅緑を愛しもせず反抗もせず、無言で観察者に徹するシナとの関係。父と母と自分との関係に折り合いが付けられぬまま其々に崩れていく兄弟の心がテンポよく綴られる。
    それでいて実直で豪気な紅緑という人間に惹き付けられざるを得ない。


    これは小説だ。フィクションとして描かれているはずだ。
    だが、事実である。全てはノンフィクションの物語でもある。
    そこらの自伝小説とは格が違う、菊池寛賞受賞作。

  • まだ読んでいませんが、ドラマ化されてただ今NHKでやってます。

  • 佐藤紅録、サトウハチロー、佐藤愛子を始めとする佐藤家の壮絶な歴史。

全26件中 21 - 26件を表示

著者プロフィール

大正12年、大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。昭和44年、『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞を受賞。昭和54年、『幸福の絵』で第十八回女流文学賞を受賞。平成12年、『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、平成27年、『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。平成29年4月、旭日小綬章を授章。近著に、『こんな老い方もある』『こんな生き方もある』(角川新書)、『破れかぶれの幸福』(青志社)、『犬たちへの詫び状』(PHP研究所)、『九十歳。何がめでたい』(小学館)などがある。

「2018年 『新版 加納大尉夫人 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤愛子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×